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2007年6月17日 (日)

ガンバ/東京交響楽団(2007/6/17)

2007年6月17日(日)14:00
ミューザ川崎シンフォニーホール
ラモン・ガンバ指揮 東京交響楽団
ピアノ:仲道郁代

ハイドン:交響曲第93番
モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番
ショスタコーヴィチ:交響曲第12番「1917年」


サントリーホール閉館中の、ミューザ川崎での定期演奏会の2回目です。

ミューザの響きは、私は大好きです。
ラトルがベルリン・フィルと来演したときに「持って帰りたい」と絶賛したという話しを聞いたような気がします。
サントリーホールに帰ってしまうのがちょっと残念になるくらいです。

前半はその美しい響きがひときわ映える古典派の曲。
前半の2曲はティンパニはバロック・ティンパニを使用していました。

東響は今シーズンの定期でハイドンの交響曲を連続して取り上げます。
私はハイドンの交響曲が大好きなので嬉しいシーズンです。
4月の「時計」に続いて今月は93番。
93番を選ぶところが渋いですね。
演奏は特に古楽奏法を模したものではなく、普通のモダンオケの演奏のように思いましたが、リズムなどはやはり21世紀の演奏です。
(定盤と言われているヨッフムのCDなどは、最近聴くとずいぶん昔の演奏に聞こえます。)

2曲目のモーツァルトは、3月の日フィルで「指揮者が2人いるみたい」と思った仲道さん。
ソロがないときはオケの方を向いて、眼光鋭く、多少の身振り手振りを交えて、まるで指揮をしているような感じなのは一緒ですが、この日は、日フィルのときに比べてやや控えめで、時々指揮を見つめていたのがちょっと違いました。
確かにこの曲でのガンバの指揮するオーケストラは見事。
第3楽章の弾むような音のご馳走もすばらしかったですが、第2楽章冒頭の美しさは格別。
あまりの美しさに、体の力が抜けて前のめりになりそうになりました。
ゴールデンウィークにウィーンのカフェ・モーツァルトでグーラシュ(※)の最初の一口を口に入れたときの感覚です。
きっと、人様にはお見せできないような恍惚の表情を浮かべていたはずです。(^^ゞ

※グーラシュ(Gulyas):オーストリアの料理で、パプリカが入ったソースで煮込んだビーフシチューのことです。

Pブロックで聴いたのでピアノの音については正確なところはわかりませんが、第1楽章では「ちょっと音が強めかな?」と思った箇所もありました。
でも、後の2楽章はこの曲にふさわしいタッチで堂々と、しかしチャーミングに弾ききり、「さすが仲道さん」というほかありません。
久しぶりに、素敵なモーツァルトのピアノ協奏曲を聴きました!
(家に帰って手帳を見てみたら、20番、24番は何回か聴いているものの、長調のピアノ協奏曲は2004年4月の東響定期のファジル・サイ以来でした。)

このまま古典派の曲を聴き続けたいような気分を抱きながら、後半は一転してショスタコーヴィチの交響曲。
この曲はあまり聴き込んでいないので演奏の善し悪しを論ずる資格はありませんが、屈折した心情や、憂いの表情などはあまり感じず、純粋に音として楽しむべく、豪華な音響がミューザに響き渡ったように感じました。
プログラムの冊子には、この12番のことを「彼の交響曲15曲のうち、最大の失敗作と見なされている」と書いてありましたが、ティンパニの強打は5番並みに面白いし、私は大いに楽しんで帰ってきました。

ガンバの指揮は前半から音楽の表情を身振りで体現するエネルギッシュな指揮。
ショスタコーヴィチの演奏が終わった後は、全力疾走した後のように、しばらく動きませんでした。

前回のガンバ指揮の東響定期は2005年9月で、おととしの手帳にも書いてあって私は聴いているはずですが、あまり記憶にありません。(^^ゞ
「惑星」が大音量だったような、かすかな記憶が…。
このブログを始めた理由のひとつに、(自分のために)忘却による記憶の風化を少しでも抑えて残しておきたいという思いがありますが、これはまさにその実例ですね。

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