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2007年7月29日 (日)

小澤征爾音楽塾「カルメン」(2007/07/28)

2007年7月28日(土)15:00
アクトシティ浜松大ホール

小澤征爾音楽塾オペラプロジェクトVIII
ビゼー:歌劇「カルメン」


音楽監督・指揮:小澤征爾
演出:デイヴィッド・ニース
管弦楽:小澤征爾音楽塾オーケストラ
合唱:小澤征爾音楽塾合唱団

カルメン:ジョシー・ペレス
ドン・ホセ:マーカス・ハドック
ミカエラ:ケイティ・ヴァン・クーテン
エスカミーリョ:マリウス・キーチェン
フラスキータ:三宅理恵(カバー・キャスト)
メルセデス:サンドラ・ピック・エディ
モラレス:ケヴィン・グリーンロウ
スニガ:ピーター・ヴォルピー
ダンカイロ:ジェフリー・マッツィー
レメンダード:トニー・スティーヴンソン

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ウィーンで小澤征爾さんの「さまよえるオランダ人」を聴いて帰ってきて、金銭感覚が麻痺しているときに買ったチケットです。
「タンホイザー」「さまよえるオランダ人」に続く、今年3回目の小澤さんのオペラ。
いまチケットの値段+交通費を冷静な目で見ると、我ながら「よく買ったなぁ」と思いますが、7月31日の東京文化会館での最終公演は完売ですし、本日の結果を考慮すると「行って良かった、値段だけの価値はあった」と思いました。
S席のみ当日券があったようですが、会場は見渡す限りは満席に見えました。
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この日の席は、2階席の前から2列目のど真ん中の特等席。
舞台もオケピットも非常に良く見えます。距離感も抜群。
チケットを買ったときは、ぴあで「残券僅少」でしたが、よくもまあ、こんな席が残っていたと思います。
ちなみに、最初ぴあで検索したときに出て来た席番は「1階席の左端」で、迷って数日待っていたら、「2階席1列目の右端」になり、さらに数日待ったら、この「2階席2列目の中央」が出て来たので購入を決意しました。
「コンピュータが一番良い席を選んでいる」という触れ込みですが、コンピュータのロジックなんて、こんなものですね。
ちなみに、私の前の2階席1列目は、ジャケットを着てきちんとした身なりの人たちが座っていました。
名刺交換をしたり、挨拶を交わしたりもしていたので、そこそこのレベルの方が座っていたとものと思われます。

この席は、小澤征爾さんやオーケストラのメンバーが非常に良く見えて嬉しいですが、指揮者だけでなく舞台も見たいし、字幕も一応見たい。
贅沢な悩みですが、視線の配分に困りました。
でも結局はオケピットの中を半分以上見ていたと思います。
それくらい小澤征爾さんの指揮姿は魅力的でした。

小澤征爾音楽塾の公演は、私は今回が初めてで、オーケストラについては「ユース・オーケストラだから、そこそこでしょう」と全く期待していなかったのですが、予想が全く外れました。
アンサンブルは整っているし、表現は多彩。
もちろん、小澤征爾さんのリードによるところが多いにしても、ここまで応えられるとは見事!
きちんと「小澤征爾さんの楽器」の役割を果たしています。
たとえば、アルミンクさんが音楽監督に就任する前の新日本フィルなんて、ここまで「小澤征爾さんの楽器」の役割を果たしたでしょうか?
(現在の新日本フィルはすばらしいです。)
あるいは、春に聴いた「タンホイザー」の、東京のオペラの森管弦楽団は、小澤征爾音楽塾オーケストラの先生達も弾いていたと思いますが、私は、この日の生徒さん達の演奏の方が良かったのでは?…と思ってしまいました。
この音楽塾オーケストラは、公演を重ねるごとに成長して、初日と最終日では音が全然違う年もあったとか。
この日の浜松公演は、全5回のうちの4回目なので、かなり弾き込んだ後だという要因もあったかもしれません。

小澤さんの指揮は、相変わらずエネルギッシュ。
例によって暗譜のようです。
音を全身で表しています。

各幕の開始時も、弦のトップ奏者8人と握手してから演奏を始めていましたが、第4幕が終わると、小澤さんはオケのメンバー全員と握手。
舞台の上でカーテンコールが始まっても、まだピットの中に居ました。

歌手の中では、カルメン役のペレスは、私はあまり感心しませんでした。
あまり声が通らないときもあり、早いパッセージでは声がうまく切り替わらず、ちょっともたつく感じに聞こえました。
大きな声を出すところでは、叫んでしまうようなときもあったように思います。
でも、会場からは盛大な拍手が贈られていたので、好みの問題かもしれません。
それに比べて、ミカエラ役のクーテンは、声に余裕があり、きれいで迫力もあり、とても良かったと思います。
この日出演した歌手の中で、私は一番良い印象を持ちました。
でも、カルメンよりミカエラの方が存在感があるのは、ちょっと…。
ドン・ホセとエスカミーリョは、まあまあ。
突出しては居ませんでしたが、特に不満もなく、私は一応満足です。

舞台装置は奥行きがあまり感じられず、やや物足りない気がしました。

全体的な印象としては、この日の主役はオーケストラ。
『歌手による伴奏付きの、オーケストラによるオペラ』と言った感じです。
カーテンコールが終わり、オケのメンバーが引き上げ始めると、ピットの前で拍手をしていた人が何人もいました。
私は2階席だったので一緒に拍手はしませんでしたが、その人達の気持ちは十分に理解し、支持します。

なお、ロビーで「プレイガイドチケットをお持ちの方は、オリジナルチケットに交換します」と案内していましたが、最初、何のことか分かりませんでした。
第2幕の後の休憩時に近寄ってみると、ぴあで買って、ファミリーマートで発券したチケットを、デザインされたきれいなチケットに交換してくれるのです。
こういうサービスって、私は初めてです。
でも、卓上には、相当数のチケットが残っていました。
大半の人が、わけがわからず、交換しなかったと思います。

カーテンコールが終わったのが18:30頃。
この日は、開演前、新幹線で浜松駅に着いた直後に、うな重を食べたのですが、極上の音楽を聴いた後でまた食べたくなり、別のお店でまたうな重を食べました。
会計の時に、小澤征爾さんの写真とサインが飾ってあるのに気がつきました。
お店の人に「写真を撮っていいですか?」ときいたら、「いいですよ」と言いながら「きょう、楽屋にお弁当を届けたんですよ」とのこと。
一応ネットで調べて、有名そうなお店を選んで行ったのですが、小澤征爾さんが食べるお弁当を作るお店ですから、浜松で一二を争う名店なのでしょう。
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なお、浜松駅の新幹線ホームは、旅行カバンと楽器ケースを持ったオケメンバーらしき人たちでいっぱいでした。
関係者らしき人の話しが聞こえてきて「今年新しく入った人は6人」とのこと。
音楽塾オーケストラのメンバーも、経験を積んで、徐々に伝統ができつつあるのかもしれません。

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コメント

我が拙ブログにコメントをいただき、
ありがとうございました。

同じような感想でとても嬉しいです。
僕の耳は間違っていないですね。
安心しました。(^^)

確かに、メトロポリタンの役者たちと比較しては可哀想ですね。
でも、総合的には十分に満足できる演奏だったと思います。

TBもありがとうございました。
こちらからもTBさせてください。
今後もよろしくお願いします。


投稿: ひろ | 2007年7月30日 (月) 20時04分

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