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2007年12月の13件の記事

2007年12月31日 (月)

2007年を振り返って(下半期)

引き続き、2007年に聴きに行った演奏会とオペラから“特に”印象に残ったもの。
下半期(7月~12月)分です。

■2007年7月

■広上淳一/日本フィル(7/13)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/07/20070713_6634.html
オペラシティの3階バルコニー席は、視覚的にはともかく、音響は結構好きです。ここで聴くハイドンとモーツァルトは至福のひとときでした。

■飯守泰次郎/東京シティ・フィル(7/27)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/07/20070727_a40e.html
シティ・フィルはエキストラの力量によるのか、演奏会によって金管に多少差があるような気がしますが、この日は万全。すばらしい音響でした。前日のオペラシティでの演奏会がNHKで放送されました。飯守さんの指揮するシティ・フィルの音は魅力的。5/15(http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/2007526_40f6.html)、11/16(http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/20071116_6e3c.html)も良かったです。

■小澤征爾音楽塾「カルメン」(7/28)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/07/20070728_22d6.html
オケが素晴らしい!学生オケの域ではありません。「小澤征爾さんの楽器」の役割を十二分に果たしていました。一部の歌手には多少不満もありましたが、エネルギッシュな小澤さんの指揮を、音響と視覚の両面で満喫しました。

■2007年8月

■大野和士/東京フィル(8/10)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/08/2007810_0a26.html
大野さんの“音の力”に圧倒されましたが、雑誌の批評には「オケが指揮に応えられず、粗野な演奏に…」というものもあり、「そういう感じ方もあるのか」と思いました。

■小澤征爾/サイトウキネン・フェスティバル松本「スペードの女王」(8/26)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/08/20070826_54b1.html
この後、ウィーンでも「スペードの女王」プレミエを指揮して大成功との雑誌記事を読みました。「オザワは海外で振る前に日本で練習する」と揶揄する人もいますが、これは“練習”ではありません。“劇的な”音響に圧倒されました。オケの音はもちろん、主役のガルージンさんをはじめ、歌手陣も見事でした。

■2007年9月

■ウェルザー・メスト/チューリッヒ歌劇場「椿姫」(9/1)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/200791_e749.html
オケの音がきれい!メイさんの“死にそうなヴィオレッタ”のリアリティーにじ~んと来ました。ヌッチさんの“こわいお父さん”が迫力満点!

■ウェルザー・メスト/チューリッヒ歌劇場「ばらの騎士」(9/8)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/200798_f82e.html
元帥夫人役のシュテンメさん(ソプラノ)が目当てでしたが、他の歌手陣も含めてすばらしい出来。演出はよくわかりませんでしたが、ため息が出るような瞬間が何度もありました。

■小澤征爾/サイトウキネン・オーケストラ(9/9)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/20070909_81f7.html
幻想交響曲は小澤さんにピッタリの曲。圧倒されました。かなり大きなホールなのに2階席後方までパワフルな音が届き、「PAでも使っているのでは?」と錯覚するくらいでした。NHKでも放送された演奏会です。

■2007年10月

■ロジェストヴェンスキー/読響(10/13)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/10/20071013_4cea.html
チャイコフスキーのオペラ「イオランタ」(演奏会形式)が聴けたのが収穫。ロジェストヴェンスキーさんの指揮は“珍しい曲の紹介”のレベルではなく、立派な芸術でした。

■上岡敏之/ヴッパータール響(10/14)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/10/20071014_5408.html
ドイツの音。モーツァルトの弾き振りや、自作のカデンツァや、アンコールの「こうもり」序曲など、聞きどころ満載でした。

■ボッセ/都響(10/30)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/10/20071030_231d.html
オール・ハイドン・プログラムは、在京オケではめったにありません。“ハイドン好き”の私には、素晴らしい御馳走でした。

■2007年11月

■ゲルギエフ/マリインスキー劇場管弦楽団(11/11)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/20071110_244f.html
過密スケジュールで、日によって演奏に出来不出来があったようですが、この日は素晴らしかったと思います。

■ゲルギエフ/東響(11/12)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/20071112_d3f0.html
ゲルギエフさんの指揮に応えた東響も見事。(雑誌記事によれば、ゲルギエフさんが来る前に音楽監督のスダーンさんが下準備のリハーサルをしたとか。)幻想も良かったですが、ジュピターもスゴイ。ゲルギエフさんのモーツァルトをもっと聴いてみたいです。

■ヴァンスカ/読響(11/24)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/20071124_b74f.html
今年最もコストパフォーマンスが良かった演奏会。この演奏でP席\2,000は破格だと思います。ヴァンスカさんのベートーヴェンはツィクルスとして来年以降も続くようなので期待しています。

■広上淳一/神奈川フィル(11/30)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/20071130_5081.html
私はチェロの山崎伸子さんのファンなので、前半の三重協奏曲での堀米ゆず子さんとの“競演”を存分に楽しみました。後半のサンサーンスの交響曲も大熱演。

■2007年12月

■ボッセ/札幌交響楽団(12/7,8)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/20071207_e97a.html
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/20071208_ba02.html
ハイドン「朝」「昼」「晩」は初期の交響曲ですが、かなり凝った作りになっていて面白い。Kitaraで聴く札響の響きとボッセさんの指揮を満喫しました。

■インバル/都響(12/19)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/20071219_0476.html
指揮者もオケも、それほど力むことなく、ものすごい音楽を響かせていたように思います。まだデプリーストさん在任中なのに申しわけありませんが、インバルさんと都響のコンビに期待を抱かないわけにはいきません。

■インバル/都響(12/24)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/20071224_43bd.html
終盤の盛り上がりで、オケのメンバーと同じように指揮棒に反応した二期会合唱団は、さすがプロ。オケと独唱と合唱が統一感の取れたサウンドで、推進力のある「インバルの第九」を奏でました。

■秋山和慶/東響(12/29)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/20071229_dcd3.html
4年ぶりに東響の「第九と四季」を聴きましたが、他のオケとは“ひと味違った演出”は何度聴いても感激します。

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2007年を振り返って(上半期)

2007年に聴きに行った演奏会とオペラから、“特に”印象に残ったものを振り返ってみました。
まずは上半期(1月~6月)から。

■2007年1月

■ブリュッヘン/新日本フィル(1/26)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/2007126_8937.html
「プロメテウスの創造物」というめったに聴けない曲がブリュッヘンさんの指揮で聴けて幸せでした。

■デュトワ/N響(1/28)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/nhk2007128_df93.html
音楽監督として頻繁に来日していた頃は有り難みを軽視しがちでしたが、久しぶりに聴いた“デュトワ・サウンド”は素晴らしかったです。

■2007年2月

■ブリュッヘン/新日本フィル(2/3)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/200723_f97f.html
ハイドンの104番「ロンドン」にベートーヴェンの1番という、ほぼ同時代の名曲をブリュッヘンさんの指揮で聴くという、まさに「適任」の演奏会でした。

■秋山和慶/東響(2/10)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/2007210_2651.html
この日の“影のソリスト”とでも言うべき、主席フルート奏者の甲藤さちさんの音色に聴き惚れた演奏会でした。

■2007年3月

■小澤征爾/東京のオペラの森「タンホイザー」(3/24)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/2007324_a740.html
このときの小澤征爾さんの音楽を聴いて、ゴールデンウィークのウィーン旅行を決意しました。主人公を画家に読み替えた演出も面白かったです。

■アルブレヒト/読響(3/31)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/2007331_72ed.html
淡々とスゴイ音楽を奏でる名コンビ。「常任指揮者としての最後の最後にマーラーの9番で惜別」などとセンチメンタルになっていたのは聴き手だけだったかも知れません。
この日の2日前の演奏がネット配信されています。(2007年12月31日現在)
http://www.dai2ntv.jp/p/z/101z/index.html

■2007年4月

■スクロヴァチェフスキ/読響(4/21)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/2007421_fae4.html
「アメリカのメジャーオケのような」という私の印象が適切だったかどうかわかりませんが、読響の鋭いサウンドに圧倒されました。

■ルイジ/ウィーン交響楽団(4/29)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/211_fd87.html
ブルックナーの8番の初稿でウィーン・ムジークフェラインザールを初体験。ルイジさんのエネルギッシュな指揮に見合った音が黄金のホールに響き渡りました。「ここに座っているのは夢の中では?」と思えるような、まさに夢見心地の至福のひとときでした。
ムジークフェラインでは、同じ日の夜にもう1回、ヤンソンス/バイエルン放送響を聴きました。
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/214_8655.html
ルイジ/ウィーン響は翌日にコンツェルトハウスでも聴きました。
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/323_9362.html

■2007年5月

■小澤征爾/ウィーン国立歌劇場「さまよえるオランダ人」(5/2)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/544_0251.html
小澤征爾さんの指揮する国立歌劇場管弦楽団は、まさにウィーン・フィルの音。ゼンタ役のニーナ・シュテンメさん(ソプラノ)も素晴らしかったです。

■テミルカーノフ/読響(5/19)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/2007519_ca37.html
“ロシアの指揮者”という画一的な先入観は失礼ですね。“正攻法のドイツ音楽”と言うべきブラームスは素晴らしかったです。

■テミルカーノフ/読響(5/27)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/2007527_6d7f.html
「くるみ割り人形」が、テミルカーノフさんの手にかかるとこんなにも立派な音楽になるんだ…と驚嘆しました。

■2007年6月

■ペーター・シュナイダー/新国立劇場「ばらの騎士」(6/15)
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/2007615_7b28.html
シュナイダーさんの指揮は甘美な音と荒々しい音の対比が面白い。比較的オーソドックスな演出も好感で、“雰囲気”を楽しみました。

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2007年12月30日 (日)

「第九」を振り返って

年末なので今年を振り返って…と行きたいところですが、ふと気になって、今までに生演奏で聴いた「第九」全てを振り返ってみたくなりました。
全部で26回です。
期間は23年間ですが、多いと言うべきか、少ないと言うべきか…。
ちなみに、指揮者別の回数では秋山和慶さんが8回、ジャン・フルネさんと広上淳一さんが各3回、それ以外の指揮者は各1回でした。

■1984年12月20日(木)19:00
東京文化会館大ホール
指揮:ヘルベルト・ケーゲル
日本フィル

初めて聴いた合唱はもちろん、独唱者の声の迫力にも圧倒されたのを覚えています。
当時の手帳に感想が書いてありました。

1階12列は少し前すぎたようだった。
第1楽章前半は、オケも指揮者もかたくなっていたようだったが、だんだんと音楽がのってきた。
第2楽章が熱演で、指揮者はところどころ指揮台の上でとび上がった。
第4楽章の前で合唱団入場のため、かなりの中断があった。
第4楽章はまったく切れ目なしで演奏された。
終盤のあおりたてるような指揮ぶりが印象的だった。
合唱のこの迫力は、やはり生演奏でなければ味わうことはできない。

■1985年12月28日(土)18:45
簡易保険ホール
指揮:秋山和慶
東京交響楽団

2007年12月29日の演奏会の記録の中に回想を書きました。
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/20071229_dcd3.html

■1986年4月26日(土)14:15
NHKホール
指揮:朝比奈隆
NHK交響楽団(定期演奏会)

ギュンター・ヴァントさんのキャンセルで実現した演奏会だったと記憶しています。
もっとも、当時はまだ朝比奈さんの人気は、後年ほどではありませんでした。
NHKホールの3階席中央で聴いたので、音響的にあまり良い印象がありませんでした。
しかし、CDになった前日(4月25日)の録音を聴いてみると「実はかなり良い演奏だったのだ」と思いました。
1階席前方で聴けば、違った印象を持ったかもしれません。

■1986年10月12日(日)13:30
サントリーホール
指揮:ウォルフガング・サヴァリッシュ
NHK交響楽団

記念すべきサントリーホールのオープニングです。
1階席中央前方で聴きました。
東京に初のコンサート専用ホールが出来たことと、始めて体験する豊かな残響にかなり舞い上がっていて、演奏はあまり覚えていません。
ソリストにルチア・ポップやベルント・ワイケルが登場し、豪華な顔ぶれでした。
ちょうど、N響定期公演1000回記念の頃でした。

■1991年12月27日(金)19:00
東京文化会館大ホール
指揮:広上淳一
新日本フィル

マーラー編曲版日本初演の演奏でした。
第2楽章でのホルンの強調などが耳に残っています。
当時、まだ広上さんはそれほど知られていなくて、登場したときに背の低さに会場から笑い声が聞こえました。
でも、演奏は大暴れで、終演後は大喝采でした。
客席には、コンクールで優勝した直後の諏訪内晶子さんの姿も見えました。

■1992年12月21日(月)19:00
東京芸術劇場大ホール
指揮:広上淳一
日本フィル

日フィル正指揮者時代の広上さんです。
非常に魅惑的な演奏でしたが、近くの席のお婆さんが寒いのか手をこすり合わせて、カサカサカサ…という音を立てて、鑑賞の邪魔をしてくれました。
したがって第2楽章後半以降のことはあまり覚えていません。

■1993年12月24日(金)19:00
東京芸術劇場大ホール
指揮:ガリー・ベルティーニ
東京都交響楽団

細かいことは覚えていませんが「ベルティーニさんの第九が聴けるなんて幸せだ」と感じたのを覚えています。

■1993年12月26日(日)15:00
千葉県文化会館大ホール
指揮:ハンス・フォンク
読売日本交響楽団

「指揮者のフォンクさんが実力者なので必聴」という触れ込みでしたが、読響の演奏はルーチンワークの域を出ておらず、指揮者が力を込めて振っても、淡々と演奏していたように感じました。
現在の読響とは雲泥の差だったと思います。

■1994年12月11日(日)14:00
新宿文化センター
指揮:ジャン・フルネ
東京都交響楽団

合唱団がアマチュアの域を出ておらず、約一週間後に聴いた12月24日の「第九」とは別物でした。

■1994年12月24日(土)18:00
東京芸術劇場大ホール
指揮:ジャン・フルネ
東京都交響楽団

12月11日の「第九」にがっかりしたので“口直し”が出来、嬉しかったです。
合唱は二期会合唱団。
プロだから当たり前ですが、12月11日のアマチュアとはまるで違う。
人数ははるかに少ないのに迫ってくるものが違う。
やっぱりフルネさんの音楽はこのレベルでなくては…。

■1995年12月24日(日)14:00
東京芸術劇場大ホール
指揮:ジャン・フルネ
東京都交響楽団

2年続けてフルネさんの「第九」が聴けるのは幸せでした。
本当に良い時代でした。
都響も指揮者に恵まれていますね。

■1996年12月22日(日)14:00
サントリーホール
指揮:ネーメ・ヤルヴィ
東京フィル

細かく覚えていませんが、良い演奏に感動した記憶は残っています。
ヤルヴィさんの指揮もエネルギッシュだったと思います。

■1997年12月23日(火・祝)15:00
NHKホール
指揮:シャルル・デュトワ
NHK交響楽団

デュトワさんは“フランスものだけの指揮者”ではないということを再認識しました。
でも「第九」の前にストラヴィンスキーの詩編交響曲を演奏するあたりは、デュトワさんの面目躍如でした。
また聴いてみたいですが、たぶんもう無理でしょうね。

■1998年12月27日(日)14:00
東京芸術劇場大ホール
指揮:秋山和慶
東京交響楽団「第九と四季」

この年から2003年まで6年連続で東響の「第九と四季」を聴きました。
2007年12月29日の演奏会の記録の中に回想を書きました。
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/20071229_dcd3.html

■1999年12月29日(水)19:00
サントリーホール
指揮:秋山和慶
東京交響楽団「第九と四季」

■2000年12月23日(土)18:00
横浜みなとみらいホール
指揮:広上淳一
日本フィル

広上さんにしては不完全燃焼だったような記憶があります。

■2000年12月29日(金)19:00
サントリーホール
指揮:秋山和慶
東京交響楽団「第九と四季」

■2001年12月29日(土)18:00
サントリーホール
指揮:秋山和慶
東京交響楽団「第九と四季」

■2002年12月29日(日)14:00
サントリーホール
指揮:秋山和慶
東京交響楽団「第九と四季」

■2003年12月28日(日)14:00
サントリーホール
指揮:秋山和慶
東京交響楽団「第九と四季」

■2004年9月25日(土)18:00
サントリーホール
指揮:ユベール・スダーン
東京交響楽団(定期演奏会)

スダーンさんの音楽監督就任記念の「第九」でした。
「東響から秋山さんの時代とは異なる音が…」という評論の記事が載っていたのを記憶しています。
ミューザ川崎での演奏はCDになっています。

■2005年12月25日(土)14:00
横浜みなとみらいホール
指揮:スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ
読売日本交響楽団

80歳をこえた指揮者による若々しい「第九」。
1993年にがっかりした読響の名残は全くありません。
素晴らしい演奏でした。

■2006年12月24日(日)14:00
横浜みなとみらいホール
指揮:ゲルト・アルブレヒト
読売日本交響楽団

正攻法の「第九」で、2年続けて読響の演奏に感動しました。
アルブレヒトさんの常任最後のシーズンで、この後3月に退任されました。

■2007年12月23日(日)14:00
横浜みなとみらいホール
指揮:下野竜也
読売日本交響楽団

http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/20071223_bad2.html

■2007年12月24日(月・祝)14:00
東京芸術劇場大ホール
指揮:エリアフ・インバル
東京都交響楽団

http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/20071224_43bd.html

■2007年12月29日(土)14:00
サントリーホール
指揮:秋山和慶
東京交響楽団「第九と四季」

http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/20071229_dcd3.html

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2007年12月29日 (土)

秋山和慶/東響(2007/12/29)

2007年12月29日(土)14:00
サントリーホール


指揮&チェンバロ:秋山和慶
東京交響楽団

ヴァイオリン:大谷康子
ソプラノ:佐藤しのぶ
メゾ・ソプラノ:井戸靖子
テノール:フェルディナンド・フォン・ボートマー
バス:ダニエル・ボロウスキ
合唱:東響コーラス

ヴィヴァルディ:協奏曲集「四季」より「春」「冬」
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付き」
蛍の光 (アンコール)

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最近は「第九」の後のアンコール、照明を落としたステージをペンライト等でライトアップした「蛍の光」も、かなり気に入っています。
しかし、昔は違いました。

最初に東京交響楽団の「第九と四季」を聴いたのは1985年。
サントリーホールはまだなく、会場は五反田の簡易保険ホールでした。
そのときは「第九の後にアンコールをやるなんて!」「しかも、よりによって蛍の光をやるなんて!」と思いました。
「第九に対する冒涜だ」とまで過激には考えませんでしたが、「照明を落として、ペンライトでライトアップするなんて、なんと一般大衆向けの企画なんだろう!」とがっかりして家路についたのを覚えています。

その後(私は秋山和慶さんの大ファンであるにもかかわらず)、しばらくは「第九と四季」を聴くことはありませんでした。
久しぶりに聴いたのは13年後の1998年。
1985年には無かった東響コーラス(1987年創設)の素晴らしいハーモニーに触れ、また、秋山さんの音楽の運びがやはり素晴らしく、“第九の後のアンコールとライトアップ”も素直に受け入れられました。
もしかしたら、秋山さんの円熟もあったかもしれません。
受け入れてしまえば、年の瀬に聴く「第九」として、こんなに雰囲気満点の演奏会はありません。
その後2003年まで、6年連続で聴いています。

その間に気がついたのは「第九」の前に演奏される「四季」の出来に、ソリストによってかなり差があるということです。
結構名の知れた人がヴァイオリンのソロを弾いたときに「おいおい、練習はしてきたのかい?」と思ったこともあります。
「こんな四季なら、第九一曲だけでいい」と思った年もありました。
たかが「四季」、されど「四季」。
素人耳には簡単そうに聞こえる「四季」のヴァイオリン・ソロであっても、きちんと準備をしないと、プロでも「おやおや」という演奏になるということなのでしょうか。

しかし、この日のソロは、東響のコンサートマスターの大谷康子さんなので、何の心配もしていませんでした。
聴く前から、準備の行き届いた好演になることは確信していました。
なぜなら大谷さんは、秋山さんと東響をバックに、この曲をレコーディングしているのです。
また、演奏会でも聴いたことがあります。
確か1999年だったと思いますが、オペラシティ・シリーズで前橋汀子さんが親族の不幸で降板したときに代演し、満場の大喝采を浴びました。
この日も期待以上の好演。
もちろんピリオドアプローチではなく昔ながらの普通の「四季」ですが、それだけにヴァイオリンが情感たっぷりに歌うことが出来、うっとりと聴き惚れました。
「前座」ではない「四季」(春と冬だけですが)は、私が聴いた「第九と四季」の中でも、たぶん一番の出来だったと思いました。

休憩後の「第九」は、大谷さんは赤いドレスを黒(紺?)の服に着替えて登場。
ソロを弾いた後なのに、コンサートマスターの席に座りました。
秋山さんの「第九」も、もちろんピリオドアプローチではなく昔ながらの普通の「第九」ですが、推進力と重量感のバランスを絶妙に保った演奏で、大好きです。
秋山さんというと、昔はカチッとしたカラフルな音を連想していましたが、古典派を振るときは結構どっしりとした音を出します。
「第九」は長年振ってきて、完全に手の内に入っているはず。
4年ぶりに聴きましたが全曲どこをとっても素晴らしく、特に終楽章の迫力は圧巻。
スダーンさんの時代になっても、秋山&東響のコンビは健在でした。

この日のソリストは第2楽章終了後に入場。
開演前に「ソリストの入場のときに拍手はしないで下さい」というアナウンスが流れており、またステージ上も、若干照明を落とした中、静かな入場でした。

第4楽章に声楽の口火を切ったダニエル・ボロウスキさんが素晴らしい!
声を張り上げて叫んでしまっては興ざめですが、ボロウスキさんは十分な声量ですが、決して叫んではいません。
情感たっぶりに、朗々と「おお、友よ…」のフレーズを歌い上げました。
テノールのボートマーさんも良かったので、男声を海外から招いたのは成功だと思います。
女声陣に関しては、ソプラノの佐藤しのぶさんの声は、個人的には「少しかん高い」と感じてしまいました。
本来は、もう少し深みのある声を出す人だと思います。
また、この曲はアルトがあまり聞こえないことが多いのですが、この日の井戸靖子さんの声は、結構響いていました。

東響コーラスは100人を超える人が舞台に載っていたと思いますが、透明感のあるハーモニーはいつも通り。
専属とは言えアマチュアですが、うわさによると結構練習は厳しいそうで、「第九と四季」だけでなく定期演奏会でも、いつも良い演奏を聴いています。
今年は、新国立劇場合唱団(読響)、二期会合唱団(都響)とプロの合唱団の魅力を満喫しましたが、東響コーラスも“いつも通り”の素晴らしい声を聴かせてくれました。

お約束のアンコールの「蛍の光」は、例年通り、コーラスの一部が舞台を降りて1階客席に並び、照明が落ちていく中、ペンライトでライトアップ。
昔は、完全に暗くなって秋山さんがペンライトで指揮した年もありましたが、最近は完全には暗くしません。
でも、オケのメンバーの譜面台にもライトが取り付けられ、雰囲気満点。
他の在京オケとはひと味違う演出の「第九」は、東響の伝統と言ってよく、これからも可能な限り聴き続けていきたいと思います。
“演出”だけでなく、本編の「第九」も十分に“通”の人の鑑賞に堪えると思います。
「四季」もソリストに人を得れば“前座”の域を凌駕します。
無理に有名な人を呼ぶ必要はなく、このままずっと大谷さん(あるいは、もう一人のコンマスの高木さんと交替?)で行くのも良いかもしれませんね。
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2007年12月25日 (火)

神奈川フィル・シュナイト音楽堂シリーズ(2008年度)

神奈川フィルには、横浜みなとみらいホールでの定期演奏会
http://www.kanaphil.com/info/info20071120.html
の他に、シュナイト音楽堂シリーズがあります。
神奈川フィルのHPにはまだ掲載されていないようですが、神奈川県立音楽堂のHPには、4~6月の予定が掲載されていました。
曲目の全ては発表にはなっていませんが、シューマン・ツィクルスは興味津々です。

2008年4月12日(土)
http://www.kanagawa-ongakudo.com/event/event-37321.html

2008年5月10日(土)
http://www.kanagawa-ongakudo.com/event/event-37322.html

2008年6月7日(土)
http://www.kanagawa-ongakudo.com/event/event-37323.html

なお、次回は3月ですので、3月から6月まで4ヶ月間、毎月シュナイトさんの指揮が聴けることになります。

2008年03月08日(土)
http://www.kanaphil.com/perform/perform.cgi?mode=search&n=1&c=1&id=269

なお神奈川県立音楽堂は、2008年9月から2009年3月まで耐震補強工事で休館とのこと。
(7月、8月に公演があれば別ですが)6月の次は早くても2009年4月以降になりそうです。

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2007年12月24日 (月)

インバル/都響(2007/12/24)

2007年12月24日(月・祝)14:00
東京芸術劇場大ホール


指揮:エリアフ・インバル
東京都交響楽団

ソプラノ:澤畑恵美
メゾソプラノ:竹本節子
テノール:福井敬
バリトン:福島明也
合唱:二期会合唱団


ベートーヴェン:序曲「レオノーレ」第3番
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付き」

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「なるほど、第4楽章も交響曲の一部なのか」と思いながら聴いていました。
当たり前と言えば当たり前のことなのですが、「(声楽付きの交響曲もある)マーラーを得意とするインバルならでは」などと書くのは深読みしすぎでしょうか?

「第九」と言うと、第4楽章で合唱が登場したとたんに雰囲気が一変して、ひたすら楽天的になってしまう演奏も何度か聴いたことがあります。
第1、第2、第3楽章が“合唱の前座”でないことは周知の事実ですが、“前座”とまでは成り下がらなくても、合唱が登場する前と後で、あまりにもスタイルが異なるのは、私はあまり好きではありません。

この日の演奏は、第1楽章、第2楽章、第3楽章と、オーケストラだけで奏でてきた“交響曲”が、合唱が登場した後も同じスタイルで維持され、終盤に向かって高揚しながら、最後までインバルさんの音楽が鳴り響きました。
指揮者の力量は疑いありませんが、指揮者の意図を体現することできた合唱団の力量にも成功の要因があるように思います。
終盤の盛り上がりで、オケのメンバーと同じように指揮棒に反応したのは、さすがはプロの合唱団と言うべきでしょう。

独唱者も、あまり突出することなく、インバルさんの意図に見合った音楽を奏でていたように思います。
ソロが目立った演奏ではありませんでしたが、非力というわけでもなく、“交響曲の一部”として、十分に機能していたと思います。
終盤での4人によるハーモニーは、非常に美しかったです。
前日に聴いた読響のソリストに比べて、私は、はるかに好感を持ちました。

この日の独唱者は、第4楽章でオーケストラが歓喜の歌を高らかに奏でる中を、後ろに打楽器奏者を従えて入場しました。
バリトンの福島さんは、登場するやいなや「このような調べではなく…」(←ドイツ語で)と歌い始めたので、かつてブロムシュテットさんがN響で「第1楽章からステージに居ないで“おお、友よ、このような調べではなく”などという台詞が言えるか?」と言って、独唱者を第1楽章から座らせたという話しを思い出して、ちょっとおかしくなってしまいました。
しかし、音楽的には違和感は全くなく、前述のようにインバルさんの意図を十分に汲んでいたと思います。

インバルさんはスコアを置かず、暗譜での指揮。
12月19日に聴いたマーラーの6番のときよりは、少しばかり細かく振っていたように感じました。
マーラーのときは「ぐいぐい引っ張っていくタイプの演奏ではない」と感じましたが、この日は、比較的推進力を感じる演奏でした。
重低音がうねるような重々しい音ではありません。
ピリオドアプローチでもあません。
モダンオーケストラが、モダン奏法で、21世紀に奏でるにふさわしい「第九」だと思いました。

なお、最初に演奏された「レオノーレ」第3番も、単なるウォーミングアップではなかったと思います。
ウォーミングアップで1曲サービスするくらいなら「第九」1曲だけの方がよっぽど良いと思いますが、この日の演奏は「第九」の第0楽章と言いたくなるくらい、嬉しい演奏でした。

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2007年12月23日 (日)

下野竜也/読響(2007/12/23)

2007年12月23日(日)14:00
横浜みなとみらいホール

指揮:下野竜也
読売日本交響楽団

ソプラノ:林正子
メゾ・ソプラノ:坂本朱
テノール:中鉢聡
バリトン:宮本益光
合唱:新国立劇場合唱団

ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付き」


読響の第九を聴くのは3年連続です。
2005年がスクロヴァチェフスキさん、2006年がアルブレヒトさん。
昨年の今頃、「来年は下野さんかぁ…(ちょっと格が落ちるかなぁ…)」と思ったのは浅はかでした。
プログラムの冊子に「これほど短期間のうちに、これだけ評価が高まった指揮者というのも珍しい。」書かれています。

実は私は、東京交響楽団の定期演奏会で2回、“期待の若手”という触れ込みの下野さんを聴いています。
2003年11月8日のドヴォルザークの6番は、無難に振り切ったものの、迫ってくるものをあまり感じませんでした。
2002年9月21日の「英雄の生涯」に至っては、記憶にも残っていません。
若手を“飛躍する前”に聴いてしまうと、その演奏が頭に刷り込まれて、その後敬遠してしまうことがあります。
(私の場合、沼尻竜典さんもそうでした。)
その結果、下野さんが読響の正指揮者に起用されたときに、その意味を正しく認識していませんでした。
今年になってようやく、日本テレビで放送され、ネット配信もされている「新世界」の熱演に驚き、8月に「未完成」「運命」「新世界」で久しぶりに実演に接しました。
「格が落ちる」と思っていた年末の第九は「期待の演奏会」に変わりました。
その期待は、十分に満たされました。

下野さんの指揮するベートーヴェンの音は、8月に聴いた5番と同様に力強さを感じるものでした。
決して重々しい音ではなく、推進力もあるのですが、だからと言って軽くはありません。
視覚的にも、下野さんの指揮とオケの音がぴったり合っているのが素人目にもよくわかります。
指揮者がここぞとばかりに力を入れると、オーケストラがそれに見合った鋭いパンチを繰り出します。
譜面台に総譜を置いて、楽譜は開かずに暗譜で指揮。
P席で観ていて楽しい演奏会でした。

オケの配置は下手側にチェロとコントラバスが来る配置。
コンマスは藤原さんでした。

迫力で勝負できる第1、第2楽章だけでなく、魅惑的なメロディの第3楽章も見事。
第4楽章の冒頭で声楽が出てくるまでのオケも音が濁らない。
合唱はさすがにプロだけあって下野さんの棒に敏感に反応し、完全に“下野さんの楽器”となって、オケと一体の推進力のある音響を奏でていました。
合唱の最後を速くしたのだけがちょっと私の好みと違いましたが、その一箇所を除いて大満足のオケと合唱でした。

第1楽章から舞台に座って、ずっと演奏を聴いていたはずの独唱者に関しては、必ずしも満足とは言えませんでした。
特に、バリトンの宮本さんのソロは、私の好みとはかなり違いました。
P席で聴いているのに大変な声量で驚きましたが、個人的には「大きな音を出せば良いというものではない」と感じました。
私はドイツ語はわかりませんが、「おお、友よ」で始まる歌詞がどのような意味のことを歌っているのかは、素人ながらに知っています。
もう少し、歌詞の意味に見合った感情を込めて歌っていただきたかったというのが率直な感想です。
その点、ソプラノの林さんは、声を張り上げずに十分な音量を出していて好感が持てました。

なおこの日は残念なことに、第2楽章で1階席のお客さんが体調が悪くなったようです。
1階の6列目、7列目あたりのいちばん右側です。
おそらく体調の悪くなったお客さんは床に寝かされ、1R1扉を係員が何人も出たり入ったりしていました。
第2楽章が終わるまで、そのお客さんは床に寝かされたままで、楽章間でようやく運び出されたみたいです。
私の席はP席でしたので、音はあまり聞こえませんでしたが、指揮者を見る視線の先にその光景が嫌でも目に入ってしまい、著しく集中力をそがれました。
おそらく、近くの席の方は、もっと気が気でなかったに違いありません。
容態によっては動かしてはいけない場合もあるとは思いますが、楽章間まで運び出すのを待ったのは、体調が悪くなった方のためにも、他の聴衆のためにも良かったのかどうか…。

下野さんは指揮をしながら気配を察知していたに違いありません。
第2楽章が終わると舞台上手の方を向き、運び出す様子を見守っていました。
第3楽章が終わったところでもかなり間をとりました。
作業服姿の係員が入ってきて、急いで床を掃除をしていました。
コンマスの藤原さんが係員が出て行くのを確認して目配せをするのを待って、ようやく第4楽章に入りました。

…というわけで、指揮とオケとコーラスの演奏そのものは大満足でしたが、アクシデントで私は集中力をそがれたので、もう一回聴き直してみたい演奏会となりました。
ただ、独唱にはちょっと共感できなかったので、(12月26日はまだチケットがあるようですが)聴き直しはしないと思います。

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2007年12月19日 (水)

インバル/都響(2007/12/19)

2007年12月19日(水)19:00
サントリーホール


指揮:エリアフ・インバル
東京都交響楽団


マーラー:交響曲第6番「悲劇的」
20071219




この日の演奏は熱演だったのでしょうか?
音だけを聴いたならば、そのように感じたと思います。
でも、見ている限り私には、奏者の皆さんは(肩の力を抜いてと言ったら言い過ぎかもしれませんが)それほど力むことなく演奏していたように思います。
しかし、出てくる音は力があり、艶があり、そして必要なときには緊張感がみなぎり、一撃をくらわせるときは鋭く重い音がしました。
インバルさんの指揮も、ときどきうなり声を発してはいましたが、やはり力まず、しなやかに指揮をしていたように思います。
気心の知れたコンビがお互いに構えることなく、さりげなく、ものすごい音楽を響かせる。
来春プリンシパルコンダクターに就任するインバルさんの未来、…いや“現在”に、期待を抱かないわけにはいきません。
どういう演奏だったのかを書こうと思いましたが、ただただ「素晴らしい音が鳴り響いた」「素晴らしい音でホールが満たされた」としか書けません。
素晴らしい瞬間を体感するたびに、自分がこの場に立ち会えた幸せに、演奏中何度か目頭が熱くなりました。

舞台の上は、人、人、人。
マーラーだから当たり前ですが、大編成です。
第1ヴァイオリン16人の編成だったと思いますが、木管もずいぶん人が多いし、打楽器奏者もいっぱい。
チューニングの音を聴いたときから、名演の予感がしました。
この大編成が一体感を持って演奏するのですから、よく言われている“都響のマーラーの伝統”は本物だと思います。
コンサートマスターには、矢部さんと山本さんの二人が並んでいました。

インバルさんは、第1楽章から第2楽章にかけてと、第3楽章から第4楽章にかけて、楽章間の間合いをあまり置かずに演奏しました。
第2楽章と第3楽章の間は、比較的長く間合いをとりました。
第2楽章が終わったところでガラスのコップの水を口に含んだので「え?」と思ってよく見ると、指揮台の横に小さな台(譜面台でしょうか?)を置き、そこにコップが載っていたのでした。

この日は客席のお客さんの集中力も見事でした。
冒頭でインバルさんが指揮棒を振り上げたときの緊迫感すら感じる静寂。
1時間を超える演奏中、ごく僅かなやむを得ない咳を除いて静寂は保たれました。
第3楽章でLAブロックの方から鼻をすする音が何度か聞こえたのがちょっと気になったくらい。
演奏中にガサゴソやる人など、皆無だったと思います。
曲が終わってもインバルさんが手を下ろすまで、ほんの2~3秒だったと思いますが、静寂が保たれました。
このコンサートは、確かかなり早い時期に全席完売になっていたと思います。
インバルさんのマーラーを本当に聴きたい人だけが集まったのでしょう。
本当に後味の良い演奏会でした。

オケのメンバーは、「ものすごいことを成し遂げた」とか「力を出し尽くし、精も根も尽き果てた」と言う感じは全くないように見えました。
オケのメンバーが引き上げた後、インバルさんをもう一度無人の舞台に呼び戻して「ブラボー」の嵐を浴びせ、演奏会はお開きになりました。
終演後のロビーは、お客さんの顔がみな明るく輝いています。
この日は首都圏に本拠を置くオーケストラの2007年最後の定期演奏会。
この後は(すでに始まっていますが)第九ラッシュです。
2007年レギュラーシーズンの最後を飾るにふさわしい演奏会だったと思いました。

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2007年12月16日 (日)

2008年度のラインナップ

■首都圏の“4月始まり”のオーケストラの年間プログラムがWEBでほぼ出そろいました。
(URLは2007年12月16日現在)

東京交響楽団
http://www.tokyosymphony.com/concert/suntory2008.html

東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
http://www.cityphil.jp/concert/2008list.html

東京都交響楽団
http://www.tmso.or.jp/j/concert_ticket/by_series/list.php?series_code=1&series_year=2008

東京フィルハーモニー交響楽団
http://www.tpo.or.jp/japanese/ticket/08season.html

読売日本交響楽団
http://yomikyo.yomiuri.co.jp/season2008.htm

神奈川フィルハーモニー管弦楽団
http://www.kanaphil.com/info/info20071120.html

(N響、新日本フィル、日本フィルは“9月始まり”なので除いています。)

私が定期会員になっている東京交響楽団以外では、私は、やはり読売日本交響楽団が気になります。また、神奈川フィルの曲目もなかなか意欲的だと思います。

■首都圏以外でも、私が気がついた範囲で、以下の情報がWEBで公開されています。

名古屋フィルハーモニー交響楽団
http://www.nagoya-phil.or.jp/P030610_0903fischer.html

大阪シンフォニカー交響楽団
http://www.sym.jp/news/0709pro.html

大阪センチュリー交響楽団
http://mic.e-osaka.ne.jp/century/

関西交響楽団
http://www.kansaiphil.jp/concert/subscription2008.html

個人的には、児玉宏さんが音楽監督に就任された大阪シンフォニカー交響楽団の曲目に惹かれますが、私は関東在住なので気軽に聴きに行くわけにはいきません。
NHK-FMで放送していただけると良いのですが…。

なお、先日聴きに行った札幌交響楽団のプログラム冊子には、すでに2008年度定期演奏会の予定が掲載されていました。
おそらくWEBには載っていなくても、すでに決定している楽団が多いかもしれません。

札幌交響楽団では、ハンス=マルティン・シュナイトさんが客演し、神尾真由子さんがソリストとして登場する2009年3月に注目しました。

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2007年12月15日 (土)

尾高忠明/読響(2007/12/15)

2007年12月15日(土)18:00
サントリーホール


指揮:尾高忠明
読売日本交響楽団

ピアノ:ゲルハルト・オピッツ

マルトゥッチ:ピアノ協奏曲第2番
エルガー:交響曲第2番


フライングというほどではありませんが、エルガーの交響曲が静かに終わった後、ほとんど間髪を置かずに拍手を始めた人は会場の1割くらい。
ここで「ブラボー」と叫んだ人も一人いました。
でも、残りの9割くらいの人は静かに待ちました。
曲が終わってからほんの5~10秒くらいだと思いますが、尾高忠明さんが両手を下ろすと、残りの9割の人から盛大な拍手が起こり、盛大な「ブラボー」の声がかかりました。
このエルガーの曲は、チャイコフスキーの悲愴やマーラーの9番のような、消え入るように終わる曲ではありませんが、ブラームスの3番程度には静かに終わる曲です。
この日の“残りの9割”のお客さんは、心底、尾高さんのエルガーを堪能していたのだと思います。

前半のマルトゥッチの珍しい曲でも、オケはそこそこ良かったと思います。
しかし、この後半のエルガーの演奏を、観て、聴いてしまうと、やはり前半は、“単なる伴奏”ではなかったものの、「そこそこ」と言わざるを得ません。
不満の残る演奏ではありませんでした。
しかし、読響だったらもっとできるはずですし、現に後半のエルガーは素晴らしい演奏でした。
マルトゥッチという人は、イタリアの作曲家で、ブラームスの影響を強く受けているそうです。
プログラムの冊子には「ブラームス風のオーケストラの響き、シューマン風のピアノの運び」と書いてあり、聴いた印象もその通りでした。
しかし、なにぶん初めて聴く曲なので、私は捉えどころがわからないまま全3楽章が終わってしましました。
歴史に残った超一流の作曲家に比肩するのか、それとも一流の作曲家ではあったけれども超一流ではなかったのか、私にはわかりません。
でもトスカニーニが心酔していたそうですし、この日のオピッツさんは暗譜での演奏でした。
(通常、ピアノ協奏曲ではピアニストは暗譜で演奏しますが、珍しい曲の場合は譜面を置いての演奏もまれにあります。)
曲はよくわかりませんでしたが、オピッツさんのピアノは感情と情熱を込めて弾いているのがよくわかりました。
演奏が終わった後のオピッツさんは、本当に嬉しそうな笑みを浮かべていました。
きっと、演奏したかった曲だったのでしょう。
会場もそこそこ盛大な拍手でオピッツさんの演奏をたたえていましたが、もし演奏されたのがブラームスのピアノ協奏曲だったらもっと盛大だったでしょう。
オピッツさんのピアノが魅力的だっただけに、そう思ってしまいました。

さて、冒頭にも書いた休憩後のエルガーの演奏ですが、尾高さんの力の入り具合がすごい!
エルガーは尾高さんの得意なレパートリーとのことですが、完全に手の内に入っていることが見て取れます。
譜面を観ながらの指揮でしたが、譜面を目で追っている気配は全くなし。
ページはめくっていたはずですが、両手、頭、上半身をフルに使って、情熱的な指揮。
最初から最後まで、ずっと動いていました。
オケのメンバーも体を揺らしての熱演で応えました。
ところどころ、少しだけアンサンブルが荒くなりかけた箇所もあったような気もしますが、音を整えるよりも推進力を重視した結果だと思いますので、気になりませんでした。
エルガーの曲も(CDで聴いたことはありましたが)私にとっては、ややとらえどころがない曲です。
しかし、この日は、とらえどころがなくても、音の大河に身を任せていればよく、まったく退屈することなく50分が過ぎました。

尾高さんは、元読響の常任指揮者ということで「名誉客演指揮者」という肩書きを持っているのに、あまり登場回数は多くありません。
ぜひまた、振っていただきたいものです。

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2007年12月 9日 (日)

ボッセ/札響(2007/12/08)

2007年12月8日(土)15:00
札幌コンサートホールKitara


指揮:ゲルハルト・ボッセ
札幌交響楽団

トランペット:福田善亮

ハイドン:トランペット協奏曲
ベリオ:グッドナイト(アンコール)
ハイドン:交響曲第6番「朝」
ハイドン:交響曲第7番「昼」
ハイドン:交響曲第8番「晩」 200712081

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ロビー・コンサート:
オーボエ:宮城完爾
ノンノン・マリア弦楽四重奏団:
 第1ヴァイオリン:三原豊彦
 第2ヴァイオリン:福井健雄
 ヴィオラ:三原愛彦
 チェロ:荒木均
モーツァルト:オーボエ五重奏曲から第1、第3楽章
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本来、演奏会は、一期一会のものです。
しかし、すばらしい生演奏に出会ったとき、CDのようにリプレイしたくなることがあります。
昨日の演奏会も、そのひとつでした。
この日は、コンサートに通うようになって初めての同一プログラム2日連続の鑑賞体験。
素敵なリプレイが実現しました。

1日目は2階席で、舞台下手(左)側の斜め後方の最上段。
この日は1階席前方の舞台上手(右)側の席でした。
1日目の音は分解能が良い感じでしたが、この日の席では音が比較的溶け合って聞こえる感じがします。
トランペット協奏曲は、1日目の斜め後方の席からでも十分に楽しめましたが、指向性のある楽器だけに、かなり右側とは言え正面の席だと音がリアルです。
逆にオケの音はまろやかな感じで、するどいアタックをあまり感じませんでした。
この辺はどちらが良い悪いという問題ではなく好みだと思いますが、どちらの席でもKitaraの適度な残響が耳に心地良い。
小編成のため、ヴィオラ奏者の背中を見ながらの鑑賞でしたが、指揮台からも意外に近く、ボッセさんの指揮ぶりを昨日よりも近い一で、横顔を拝みながら鑑賞できました。
また、コンサートマスターの伊藤亮太郎さんの顔も、ほぼ真正面に見ながらの鑑賞でした。

トランペット協奏曲の後、昨日は無かったアンコールが演奏されました。
短い曲で、あっけない終わり方の曲でした。

交響曲は昨日聴いたとおり、楽員のソロのオンパレード。
昨日はあまり気にしなかったのですが、コンサートマスターのソロが非常に多い。
見ていると、ほとんどヴァイオリン協奏曲と言っても良いくらいの出番ですが、耳に聞こえてくるのはまぎれもないシンフォニー。
不思議な曲です。
楽章間でしきりに汗を拭っていましたが、これだけ(結構難しそうな)ソロを弾けば、汗をかくのも当然です。
そして、これも昨日は気にしませんでしたが、第1ヴァイオリン最前列は、譜面台が2つ置いてありました。
コンサートマスター専用の譜面が必要な曲であったことを改めて気がつきました。

昨日は6割も入っていなかったのではないか…というお客さんの入りでしたが、この日は土曜日のマチネのせいか、8割程度の入りだったように見えました。
昨日同様、(カーテンコールの回数は多くはありませんでしたが)、皆さん気持ちのこもった盛大な拍手でした。

開演前にロビーでの室内楽の演奏もありました。
昨日は終わりの方しか聞けませんでしたが、この日は時間をチェックして間に合うように行きました。
昨日は1階ロビーで人垣の後ろに立って聴きましたが、この日は階段の手すりを確保し、チェロ奏者の背中を至近距離で見下ろしながらの鑑賞でした。
ホール同様、ロビーも結構音が違うもので、昨日は溶け合った音が残響を伴って雰囲気満点のサウンドでしたが、この日は直接音中心のリアルな音。
ロビー室内楽も、好みに応じて場所を選んだ方が良さそうです。

この札幌コンサートホールKitaraは、中島公園の中にあります。
昨日は19時開演でしたので、暗い公園の中を歩いてホールに向かいました。
もちろん、公園内に照明はあるのですが、地下鉄の出口からどちらへ行けばよいのか、一瞬、躊躇しました。
ゾロゾロと歩く人達の後について、凍った通路を歩いていくと、Kitaraが見えてきて、ホッとしました。
この日は15:00開演なので、明るい日差しの中、まだ凍っていない公園内を歩きました。
よく見ると、昨日は気がつきませんでしたが、「Kitara」と方向を示した表示板が、要所要所に設置されていました。
しかし幸せな2時間が経過し、17:00を少し過ぎた終演後にホールを出ると、外はすでに暗く、昨日同様、凍った路面に注意しながら地下鉄の駅へ向かいました。200712085
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Kitaraは素晴らしいホールです。
そこを本拠とする札響も素晴らしい。
凍土に慣れていないよそ者が冬に行くにはほんの少しのハンディがありますが、それは些細なこと。
札響はときどき東京に来てくれますが、Kitaraは一緒には来てくれません。
また、ハイドンの交響曲6、7、8番は、東京でもしばらく聞けないと思います。
本当に、来て良かったと思いました。
2日続けて聴いて、飽きるどころかますます曲が好きになり、いくらでも聴きたい…と思うような“札幌遠征”でした。

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2007年12月 7日 (金)

ボッセ/札響(2007/12/07)

2007年12月7日(金)19:00
札幌コンサートホールKitara


指揮:ゲルハルト・ボッセ
札幌交響楽団

トランペット:福田善亮

ハイドン:トランペット協奏曲
ハイドン:交響曲第6番「朝」
ハイドン:交響曲第7番「昼」
ハイドン:交響曲第8番「晩」

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この日、独奏者として名前があがったのは、協奏曲のソロを務めた主席トランペット奏者の福田さんだけです。
しかし、3つの交響曲では、弦も管も、多くの楽員さんがソロの妙技を披露しました。
しかも、結構難しそうなパッセージばかり。
全員でハーモニーを奏でていたかと思うと、木管とコンマスのソロの掛け合いになったり、3~4人の掛け合いになったり。
あるいは、ソロでなくても、弦楽器が前の方の奏者だけ弾いていたり。
プログラムの冊子によれば、交響曲3曲は、「〈交響曲〉と呼ばれているが、コンチェルト・グロッソ、独奏コンチェルト、組曲、ディヴェルティメントを融合させたものとなっている」とのこと。
「ハイドンは難しい」とよく言いますが、専門家でない私には、(後期の曲などは)どのように難しいのかよくわかりません。
でも、この日の3曲は、「難しそう」ということが観ていて十分にわかりました。
そして、その難しそうな曲をハラハラさせることなく“音楽”として聴かせてくれた札響の皆さん、そしてそれを導いてくれたボッセさんに感謝です。
私は関東在住ですが、ハイドン好きにとってはたまらないプログラム。
聴きに来て本当に良かったです。

3曲の交響曲を聴き通して、ハイドンの先進性を実感します。
「後期の曲に比べれば、初期の曲は…」などと書いたこともありますが、少なくともこの3曲は、後期の曲とはまた別の次元で、素晴らしいものを持っています。
“予習”で聴いたCD(アダム・フィッシャー指揮)でも楽しさは十分にわかりましたが、生で“観る”と、またその楽しさは格別でした。
ボッセさんは、プログラムの冊子に「穏和で人間味溢れるハイドンを評して「パパ・ハイドン」と言いますが、そんなイメージは取り去ってしまいたい!(中略)燃えるような情熱がハイドンにはあるのです」と書いています。
確かに、第7番や第8番の最終楽章などは、後期の曲の片鱗を見るような思いで聴きました。
楽員によるソロの中では、コンマス(伊藤亮太郎さん)が秀逸。
何度も何度も出て来てどれも良かったですが、私は特に第8番の第2楽章がいちばん印象に残りました。

なお、ボッセさんは、10月にも都響でオール・ハイドン・プロを指揮しました。
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/10/20071030_231d.html
そのときのトランペット協奏曲は、都響首席奏者の高橋敦さんでした。
高橋さんの華やかで明るい音色に比較すると、この日の福田さんの音は、落ち着いた渋みのある音のように感じました。
そして、交響曲での他の奏者のソロを聴くと、皆さん同じような指向の音色。
“札響の音”だったのでしょうか?
どちらが良い悪いと言う話しではなく、同じ曲で同じ指揮者でも、オケが違うと微妙に変わるおもしろさがあります。

実は私は、札響を聴くのはこの日が初めてでした。
関東在住ですが、東京公演も聴いたことがありません。
Kitaraに来るのも初めてです。
札響の定期演奏会のラインナップを見ると、この日の曲目は、異色な部類に入ると思います。
(東京でもなかなか聞けない曲目ですし。)
会場はお客さんが多いとは言えない状況でした。
でも、拍手しているお客さん満足した表情で、盛大な拍手をしていたように思います。
ホールを出て地下鉄の駅に歩く途中、定期会員と思われる御夫婦が、「今日のハイドンは良かった」「ハイドンって素敵!」と話しているのが耳に入りました。
ハイドン好きの私にとっては「これで、またハイドンファンが増えた」と嬉しくなりました。
ハイドンだけ4曲で、お客さんがこれほど興奮する!
ロンドンの聴衆が晩年のハイドンに熱狂したのも、うなずけます。

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2007年12月 1日 (土)

大植英次/大阪フィル(2007/12/01)

2007年12月1日(土)15:00
鎌倉芸術館大ホール


指揮:大植英次
大阪フィル


ベートーヴェン:交響曲第8番
ベートーヴェン:交響曲第7番
モーツァルト:「フィガロの結婚」序曲(アンコール)
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大植英次さん指揮の大阪フィルの演奏は、今年の2月にサントリーホールで聴く予定でした。
しかしその公演は、大植さんは怪我で降板され、代わりにクラウス・ペーター・フロールさんが指揮をされました。
http://c-music.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/2007225_5569_1.html
実は私は大植さんを生で聴いたことがなかったので、それでますます「聴いてみたい」という気持ちが高まり、一時は12月7日の大阪での定期演奏会を聴きに行こうかとさえ考えました。
しかし、なぜかこの日1日だけ関東で大フィルの演奏会が開催されることを知りました。
演目は違いますが、大阪行きは中止して、この演奏会を聴きに出かけました。
この日のプログラムは、確か直前に大阪で演奏した曲目だったと思います。

この日の編成は第1ヴァイオリンが16人。
第2ヴァイオリンが上手側、チェロが下手側、そしてコントラバスが管楽器の後ろに横一列に8人並ぶ配置でした。
最近は少人数でピリオドアプローチの影響を受けたベートーヴェンも多くなりましたが、伝統的なスタイルでの、普通のベートーヴェンです。

出てくる音は力強い。
物理的な音の強さではなく、意思の強さを感じる演奏です。
縦の線を揃えると言うよりは、あまりきちっきちっと音を区切らず、音楽の流れを重視した演奏に聞こえました。
私は朝比奈さんの指揮する大阪フィルは1回しか聴いたことがないので比較することは出来ませんが、朝比奈さんが東京のオケを振ったときの重厚な演奏に比べると、低音域よりも中高音域を感じる演奏です。
でも、決して軽い演奏でははなく、堂々と鳴らしきった演奏でした。
8番ももちろん良かったですが、やはり7番の迫力は格別でした。

アンコールは「フィガロの結婚」序曲。
実は、私が個人的に、アンコールにいちばん演奏してほしくない曲です。
なぜならば、この曲は、これからオペラが始まる楽しさ、そわそわ、わくわくといった雰囲気のを味わいたいので、できれば演奏会の最後には聴きたくないのです。
でも、この日の“立派なフィガロ”には、思わず拍手喝采してしまいました。
ベートーヴェン同様、ピリオドアプローチの影響は感じない、オーソドックスな昔ながらのモーツァルトでした。

大植さんは、以前テレビで観たときよりも動かない感じ。
最後のフィガロでは、数小節動きを止め、オケが演奏するのを見守る場面もありました。

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