« 小澤征爾/新日本フィル(2008/05/16) | トップページ | NHK-FM:藤岡幸夫/西オーストラリア響 »

2008年5月17日 (土)

スダーン/東響(2008/05/17)

2008年5月17日(土)18:00
サントリーホール

指揮:ユベール・スダーン
東京交響楽団
(第556回定期演奏会)
ピアノ:リーリャ・ジルベルシュテイン

シューベルト:交響曲第1番
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番
シューベルト:交響曲第4番「悲劇的」

このツィクルスは、期待出来そうです。
すでに4月の定期演奏会における大友直人さんのベリオのレンダリングで始まっていますが、東京交響楽団の2008年度の定期演奏会はシューベルト・ツィクルスです。

昨年度の東響のハイドン・ツィクルスは、ピリオドアプローチに定評のある音楽監督スダーンさんの指揮したのが初期の交響曲が多く、ちょっと期待外れの感もありました。
特にシーズン締めくくりの2008年3月の定期演奏会でスダーンさんが指揮した第82番「熊」が目の覚めるような好演だったことで、その思いはさらに強くなりました。

しかし今年度のツィクルスは、交響曲の全てをスダーンさんが指揮します。
今シーズン演奏されない第8番「グレイト」がすでに昨年11月の定期演奏会で演奏されましたが、本格スタートとなる第一回の演奏会は、今後を占う意味で非常に興味を持って出かけました。

この日、会場に入るとバロック・ティンパニとモダン・ティンパニの両方が舞台上に置いてあります。
プロコフィエフではさすがにモダン・ティンパニを使いますが、シューベルトはバロック・ティンパニを使うのでした。
演奏もピリオド・アプローチで、きびきびとした速めのテンポ、鋭いアクセント。
スリリングな演奏でした。
第1番と第4番という初期の曲ですが、決して先人の模倣ではなく、まぎれもなくシューベルトの個性。
それがプロコフィエフの古典交響曲を凌駕するような“新しさ”と生命感を伴って鳴り響いたのでした。

シューベルト2曲に挟まれたプロコフィエフのピアノ協奏曲は、逆にロマンティックな雰囲気。
プロコフィエフの曲は、演奏によって、シャープな現代音楽のように聞こえたり、厚い響きのロマン派の曲に聞こえたりしますが、この日の演奏スタイルは後者に近い演奏に聞こえました。
ジルベルシュテインさんのピアノも、躍動感とともに旋律がはっきり聞こえてきます。
スダーンさんとの相性も良さそうです。
満場大喝采でした。

この日は30分くらいの曲が3つ並び、そのいずれもが演奏会の一番最後に演奏されたかのような熱演。
コンサートを3つ聴いたような得した気分になりました。
9月の5番、6番が楽しみです。

|

« 小澤征爾/新日本フィル(2008/05/16) | トップページ | NHK-FM:藤岡幸夫/西オーストラリア響 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/214768/41237916

この記事へのトラックバック一覧です: スダーン/東響(2008/05/17):

« 小澤征爾/新日本フィル(2008/05/16) | トップページ | NHK-FM:藤岡幸夫/西オーストラリア響 »