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2008年9月10日 (水)

スクロヴァチェフスキ/読響(2008/9/10)

2008年9月10日(水)19:00
サントリーホール

指揮:スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ
読売日本交響楽団
(第474回定期演奏会)
ヴァイオリン:アリョーナ・バーエワ

ブラームス:交響曲第3番
シマノフスキ:ヴァイオリン協奏曲第1番
ショスタコーヴィチ:交響曲第1番

スクロヴァチェフスキさんが変わったのか、私の感じ方が変わったのか…。

スクロヴァチェフスキさんというと、N響に客演していた頃からの印象で、比較的とんがった、老齢とは思えないような若々しい音楽…という先入観を持っていました。

しかし、この日の一曲目のブラームスは、「勢いで押してくる演奏」とは対極にあるような、悠然とした演奏に感じました。
決して先を急がず、小さなフレーズも大切にしながら、雰囲気のある空間をホール内に作り出した感じ。
「ブラームスの英雄」(この第3番)だの「ブラームスの田園」(第2番)だのという呼び名はあまり好きではないのですが、この日の演奏を聴いて思い浮かんだ言葉は、(第3番なのに)「ブラームスの田園」でした。
終楽章こそ、少し勢いの良い部分もありましたが、最後はやはり悠然と、静かに終わりました。

15分の休憩を挟んで、20世紀初頭の音楽が2曲。

シマノフスキは、不思議な音響の部分があるかと思えばロマンティックな部分もある曲で、私にとってはちょっと捉えどころがないのですが、CDで聴いたときに比べてやはり生演奏では、特に弱音の部分の細やかな音響を楽しむことが出来ました。
ショスタコーヴィチの前に演奏するには、なかなか良い選曲だったように思います。

最後のショスタコーヴィチは、「若きショスタコーヴィチが渾身の力を込めて書いた“とんがった”作品」というイメージがあるせいか、冒頭に書いた“スクロヴァチェフスキさんへの先入観”も相まって、めちゃくちゃ“とんがった”演奏を予想していましたが、意外にまろやかな響き。
スケールが大きく、ブラームス同様に「先を急がず、悠然と」という印象。
縦の線が少しずれたように感じた箇所もありましたが、それすらもこの音楽の一部のようです。

思い起こせば、昨年(2007年)9月に東京芸術劇場でシューマンとショスタコーヴィチを聴いたときに、「ホール(席)の音響のせいか、ややマイルドな音に聞こえた」と感じましたが、そのときの印象に近いものもあります。
「あれ?私は今まで何を聴いていたのだろう」という気にもなりますが、やはり年輪を重ねただけあって、スクロヴァチェフスキさんの指揮は、老大家の至芸のようです。

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