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2008年11月 1日 (土)

スダーン/東響(2008/11/01)

2008年11月1日(土)18:00
サントリーホール

指揮:ユベール・スダーン
東京交響楽団
(第561回定期演奏会)
ピアノ:アンドレア・ルケシーニ

シューベルト:交響曲第3番
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番
シューベルト:4つの即興曲D.899から第2番
(アンコール)
シューベルト:交響曲第2番

スダーンさんのシューベルト・ツィクルスは絶好調です。
この日のシューベルトの2番、3番は、どちらもバロック・ティンパニがアクセントを添え、金管楽器も鋭い音を出し、弦楽器もスピード感あふれる演奏をしているのに、オーケストラ全体としては溶け合ったハーモニーがまろやかに響いているように感じるという、ちょっと不思議な感覚で聴いていました。
こういう音が出せて、こういう演奏が出来ると言うことは、スダーンさんと東響の相性は絶好調で、オーケストラの状態も非常に良いのでしょう。
東響のスポンサー企業のことについて最近いろいろ報じられていますが、経済的なことに左右されず、ぜひ、この絶好調を維持して欲しいものです。

音楽の話しに戻りますと、この日の第2番はシューベルトの交響曲の中で私が一番好きな曲なので、特に楽しみにしていました。
この曲を好きになった理由は、一時期追っかけのように聴きに通っていた広上淳一さんが時々取り上げていたからです。
特に第4楽章の、アクセル全開でスピードを出していたかと思うと、急にブレーキの踏んで、間を取るあたりが絶妙のおもしろさでした。
この日のスダーンさんの演奏は、ブレーキや間をあまり感じませんでした。
ひたすらアクセルを踏み続けている感じ。
でも、それなのに「先を急いでいる」とか「一本調子」という印象は皆無でした。
聴いていた私は、ぐいぐい引き込まれるわけでもなく、圧倒されるわけでもなく、目の前に繰り広げられるスピード感のある演奏を、目を離すことが出来ずにひたすら「観察」し「ついていった」というような感じです。
なんとも、不思議な、快演でした。
演奏終了後はまるでマーラーの交響曲でも終わった後のような大拍手とブラボーの声でした。

2曲のシューベルトにはさまれたベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番も、なかなか良い演奏だったようです。
ピアノは格調の高い音を出していたように思いますし、オーケストラも伴奏ではなく交響曲でも演奏しているかのような音を出していました。
演奏終了後は、独奏のルケシーニさんと指揮のスダーンさんは抱擁して好演を讃え合っていました。
しかしこの日は、協奏曲とアンコールを通じて、P席からかなり大きな咳の音が頻繁にホールに響き渡りました。
特にP席後方の同一人物から繰り返し発せられた咳で、私の集中力は、しばしば途切れました。
生理現象だから仕方ないと言うべきなのかもしれませんが、非常に残念でした。
休憩時間には、係員(ホールのレセプショニスト)が、その咳が止まらなかった人をどこかに案内していき、後半のシューベルトの2番は、集中して聴くことが出来ました。

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