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2009年1月11日 (日)

朝比奈/都響(1995/1/22)

1995年1月22日(日)14:00
東京芸術劇場大ホール

指揮:朝比奈隆
東京都交響楽団

シューベルト:交響曲第8番「未完成」
シューベルト:交響曲第9番「グレイト」

※交響曲の番号は、当日のプログラム冊子の表記に従いました。

「最近聴いたCD」というタイトルにすべきかもしれませんが、10年以上前の演奏会の話しで恐縮です。

本来演奏会は、聴衆にとっても一期一会の真剣勝負。
一回しか体験できない時間と空間を共有するために会場に足を運びます。

…と表向きは言っていても、本心は、行けなかった演奏会がテレビやFMで放送されれば嬉しいし、素晴らしかった演奏会のライヴ録音のCDが発売されれば、つい買って再び聴いてしまいます。

この演奏会のライヴCD(2枚に分かれています)は、たまたま聴く機会が無くて、最近になってようやく聴きました。
会場で生演奏を聴いて以来、ほぼ14年ぶりです。
10年以上前ともなると記憶はだいぶ風化していますが、それでも印象の強かった演奏会なので、当日、自分の席から見下ろした舞台の光景などは今でも目に浮かびます。
チケットは3階席後方の席しか手に入らなかったのですが、確か全席完売で、入場できただけでも良かったと思いました。
3階席からでは朝比奈さんの姿は小さくしか見えませんでしたが、時には大きく手を振って指揮をする姿は、ホールの大空間を“気”で支配していたように思います。

久しぶりにCDで追体験した演奏は、素晴らしい迫力でした。
「未完成」の悠々とした音楽の味わい深さ。
「グレイト」のはつらつとした心地よさ。
そして、そのいずれもがどっしりとした重量感のある土台を持って迫って来ます。

会場で聴いたときと、CDの“音”の印象はだいぶ違います。
3階席後方で聴いた“溶け合った、少し遠目の音”ではなく、マイクが拾った“分解能の良い、生々しい音”です。
でも、この演奏を、こうしてもう一度、…いや、何度も聴けるのは、本当に嬉しいことです。

当日の会場では私はさほど深刻に考えていませんでしたが、CDの解説を読むと、阪神淡路大震災が17日、朝比奈さんが9時間かけて大阪に移動したのが18日、東京に移動したのが19日、リハーサルの開始が20日とのことです。
この演奏がCD化されていることを喜ぶ以前に、朝比奈さんがこの日、指揮台に立ったことを感謝しなければなりません。

CD:fontec FOCD9360(未完成)、FOCD9359(グレイト)

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