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2009年4月の7件の記事

2009年4月29日 (水)

秋山和慶/東響(2009/4/29)

2009年4月29日(水)14:00
ミューザ川崎シンフォニーホール

指揮:秋山和慶
東京交響楽団
(川崎名曲全集第46回)
ピアノ:菊池洋子

スッペ:「詩人と農夫」序曲
モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番
ホルスト:組曲「惑星」

すっかりスダーンさんのオケになった感のある東響ですが、長年連れ添った桂冠指揮者の秋山さんとの相性も、当然のことながら健在です。

冒頭の「詩人と農夫」は意外にも柔らかく優しい音。
秋山さんというと、つい昔のカチッとした音を期待してしましますが、最近は良い意味で裏切られることが多いような気がします。
円熟の境地と言って良いでしょう。
円熟と言えば、チェロ首席のボーマンさんのソロ。
豊かな情感をたたえた暖かい低音が響きわたりました。
実はボーマンさんは、かなり昔からこのオケの主席に座っています。
秋山さんとは何十年の付き合いになるのでしょう?
昔(○十年前)のボーマンさんのソロの音も覚えていますが、格段の差。
この進歩はそのまま東響の進歩と比例します。
妙に昔を思い出してしまいました。

続くモーツァルトも、優しい音。
しなやかな美しさのオケの音です。
秋山さんのモーツァルトは、スダーンさんとは異なりピリオド風ではありません。
一時期、それが物足りなく感じたこともありましたが、この日は逆に、味わい深さを感じました。
私の感じ方が変化したのか、聴き手の私の体調や精神状態によるのかわかりませんが、円熟の境地の秋山さんのモーツァルトの魅力を再発見した演奏でした。
菊池さんのピアノも、まだ若いのに貫禄すら感じる味わい深さで、オケとピアノの相性も良かったように思いました。

休憩後の「惑星」は、2008年3月の府中での演奏会でも聴いています。
派手に鳴らしても、決してうるさくならない。極上のサウンド。
弱音部の繊細さと強奏でのスケール感は府中でも素晴らしかったですが、ミューザの音響で聴くと、さらに輪をかけて素晴らしい。

「海王星」の合唱は、プログラムの冊子に「東響コーラス」の文字はなく「電子オルガンで演奏」とのことで、以下のように書かれています。

電子オルガン:洗足学園音楽大学オルガンコース
オペレーター:松尾祐孝
音響:有限会社オアシス

聴感としては、上方から神秘的な歌声が降り注ぐ感じ。
やはり、生の女声では無いので人工的な感じはしますが、その分、包みこまれるようなサウンドにも感じました。
2階席後方に調整卓のようなものがあったようにも見えましたが、P席から見たので定かではありません。
でも、電気か自然かを気にするのはやめようと思います。
音とともに照明もフェードアウトしていく効果(府中でもそうでした)は雰囲気満点。
クラシックのコンサートでも、曲目によっては、こういうささやかな演出は、楽しいと思います。

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2009年4月23日 (木)

エッティンガー/東フィル(2009/4/23)

2009年4月23日(木)19:00
東京オペラシティ・コンサートホール

指揮・ピアノ:ダン・エッティンガー
東京フィルハーモニー交響楽団

(第45回東京オペラシティ定期シリーズ)
ヴァイオリン:荒井英治
チェロ:金木博幸

ベートーヴェン:「エグモント」序曲
ベートーヴェン:三重協奏曲
レスピーギ/交響詩「ローマの祭」

エッティンガーさんの意思の力を感じた演奏。
3曲とも、ぐいぐいとオケから轟音を引き出し、ホールの空間を圧倒します。
大音響の爽快感を感じました。
こういうサウンド、個人的な好みからすると、もう少し音に潤いがほしいような気もしますが、これはこれで、スタイルとしては認めないわけにはいきません。

ただ、短い「エグモント」はともかく、「ローマの松」では、気合いの入った大音量と、たっぷり歌う箇所の合間に、多少“流した感じ”の箇所もあったような気もします。
三重協奏曲のオーケストラのパートではさらにその傾向が顕著。
まさか、エッティンガーさんが指揮に専念しているときと、ピアノを弾いているときで、オケのテンションが変わるとも思えませんが…。

三重協奏曲では、エッティンガーさんのピアノが魅力的でした。
この曲は、確か、ピアノ・パートが優しく書かれていて、以前聴いた神奈川フィルでのエル=バシャさんの演奏では、堀米さんと山崎さんに対して「ピアニストは不利」と感じたこともありました。
しかし、この日の主役は、まぎれもなく、エッティンガーさん。
演奏が終わった後の印象は、ヴァイオリンとチェロには申し訳ありませんが、ピアノ協奏曲を聴いたような気分になりました。
チェロについては、テクニック的に難しい曲なのかもしれませんが、「難しそう」と思わせないようにしてほしいなぁ…という気もしました。

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2009年4月18日 (土)

ルイゾッティ/東響(2009/4/18)

2009年4月18日(土)18:00
サントリーホール

指揮:ニコラ・ルイゾッティ
東京交響楽団
(第566回定期演奏会)

メンデルスゾーン:序曲「静かな海と楽しい航海」
ベートーヴェン:交響曲第1番
ブラームス:交響曲第4番

主席客演指揮者就任披露公演なのに、客席はまるで古くから馴染みのスター指揮者を迎えたかのような盛り上がりよう。
オケのメンバーも、一曲目から、促されても立ち上がらずに指揮者に拍手を贈り、歓迎一色ムード。
事実、素晴らしい演奏でした。
このコンビ、今後、かなり期待できそうです。

前回、私がルイゾッティさんの指揮を聴いたのは、フェスタサマーミューザ川崎2007でのことです。
その演奏会も好印象でしたが、さらに鮮烈な印象を持ったのは、テレビで放映された、ホール・オペラの「フィガロの結婚」でした。
速めのテンポで生命観あふれる音楽。
この日の印象は、テレビで観た「フィガロ」ほど速くは感じませんでしたが、基本的には同じ方向の印象。
速いのに、細部をおろそかにしている感覚は皆無なのが魔法のようです。
パッセージが切り替わる部分など、このテンポだと「急いで次に行っている」印象が残っても不思議ではないのですが、全くそう言う印象は受けませんでした。

1曲目のメンデルスゾーンの音が鳴ったときに、「ああ、東京交響楽団から、こういう音も出るのか!」と驚嘆しました。
全体が溶け合った、体が包み込まれるような体感を感じるハーモニー。
日頃、東京交響楽団の音を好んで聴いている私ですが、この日は格別でした。

2曲目のベートーヴェンが輪をかけて凄い。
テレビで観た「フィガロ」にいちばん年代の近い曲だけに、演奏スタイルもいちばん近かったかも。
第4楽章など、まるで7番を聴いているような気分になる爽快感でした。

なお、前半の2曲は、バロック・ティンパニが使われていました。

ブラームスも熱演だったと思います。
うねるような流れが荒れ狂った印象で、会場も大いに沸いていました。
ただ、私は、ホルンの音がもう少し洗練されていたら、もっと良かったのではないかとも思いました。
ずいぶん強奏させていたようですが、荒っぽい印象を受ける場面も多く、ハーモニーという点では前半の2曲の方がきれいに感じました。

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2009年4月15日 (水)

新国立劇場「ワルキューレ」(2009/4/15)

2009年4月15日(水)14:00
新国立劇場
ワーグナー:ワルキューレ

20090415




日曜日の公演のチケットが手に入らなかったので、当初は鑑賞しない予定でしたが、3月の「ラインの黄金」が面白かったので、ついついチケットを買ってしまいました。
平日の14:00スタートの公演で、昼から休暇を取って出かけましたが、終演後にカーテンコールが終わったのは19:40頃。
家路につく途上は、まるで残業して帰宅するような体感ですが、心地良い、充実感のある疲労感でした。
第3幕のスタートは18時を過ぎており、コンサートを2会場ハシゴした気分です。

この日も視覚的に非常にインパクトのある舞台と感じました。
昨年鑑賞した二期会の「ワルキューレ」とは全く別物のオペラのようです。

第1幕は、冒頭はヴォータンが立って、舞台の奥の方を慌ただしく駆け抜けていく人々を眺めています。
その後、フンディングの家の中になり、人間の背丈ほどある巨大なテーブルと椅子が置かれていて、フンディングとジークリンデの結婚写真も飾られている部屋。
赤い大きな矢印が天井から突き刺さすようにテーブルに向けてつり下がっています。
この矢印は、ヴォータンの槍の先なのでしょうか。
光が効果的に使われ、朝日のような光が差し込むかと思うと、夕闇のような光になったり、緑色の光や赤い光になったり。
あるいは、扉が開いて光が差し込むときは、人物の黒い影が大きく壁に映し出されたりして、舞台から目を離すことができません。

第2幕では床面が地図のようになっていましたが、これは神々が地上を支配している様子なのでしょうか。
でも、その舞台いっぱいの地図も、四方に縁取りがしてあり、箱庭のように感じられなくもありません。
舞台左側に段ボールなどが積み上げられた一角がありましたが、3月の「ラインの黄金」でも同様の段ボールが使われていましたので、ここはヴォータンの居室でしょうか。
その一角が撤去されると影から小さな家が表れ、さらにフンディングはその家から頭を出して、床下から現われました。
決闘も地図の床面の上で行われました。

第3幕冒頭はドライアイスか何かの霧状のものが客席にまで立ちこめ、字幕がかすれて見えるほど。
霧は4階席まで来ました。
「ワルキューレの騎行」は、なんと病院の廊下。
白い布をかけられた遺体の載せられたベッドを、ナース(ワルキューレ)たちが、慌ただしく、次から次へと病室から廊下へ運び出して大騒ぎ。
布を取ると、遺体はベッドから起き上がり、舞台奥の「ヴァルハル」と表示がある霊安室?に歩いて行きます。
遺体の上半身には、大きな刀傷。
ヴォータンが登場すると、やがて、この病院のセットは舞台の奥へするすると下がっていき、まるで映画のスクリーンの中の1シーンよう。
それもやがて消え去り、舞台には巨大な馬のセットが現われて、ヴォータンとブリュンヒルデの葛藤は、この馬を前にして延々と演じられました。
罰を与えるシーンでは黒いスクリーンが降りて馬のセットを隠しました。
スクリーンには炎を上げている文字が映し出されましたが、その後、スクリーンが上がると、舞台上には人間の背丈ほどある巨大なベッド(第1幕のテーブルと縮尺は同じくらい)の上にブリュンヒルデが横たわっています。
赤いイルミネーションがチカチカしていたので「あ、これが火を暗示しているのね」と早合点していたら、最後の最後に、ベッドの縁の4辺から本物の火が出て驚きました。

演出と視覚効果のことばかり書きましたが、この日は音楽的にも満足しました。

歌手はみなさん好感でしたが、特にジークリンデのマルティーナ・セラフィンさんの声の迫力がスゴイ。
下手な歌手がここまで大きな声を張り上げたら絶叫になってしまうでしょう。

オケも「ラインの黄金」のときよりも金管の音が洗練されていた印象。
最終日ということもあるのかもしれませんが、エッティンガーさんの意図が浸透していたのでしょう。

この分だと、来年の「ジークフリート」と「神々の黄昏」もチケットを買ってしまいそうです。

【指揮】ダン・エッティンガー

《初演スタッフ》
【演出】キース・ウォーナー
【装置・衣裳】デヴィッド・フィールディング
【照明】ヴォルフガング・ゲッベル

【芸術監督】若杉弘

キャスト
【ジークムント】エンドリック・ヴォトリッヒ
【フンディング】クルト・リドル
【ジークリンデ】マルティーナ・セラフィン
【ヴォータン】ユッカ・ラジライネン
【ブリュンヒルデ】ユディット・ネーメット
【フリッカ】エレナ・ツィトコーワ
【ゲルヒルデ】高橋知子
【オルトリンデ】増田のり子
【ワルトラウテ】大林智子
【シュヴェルトライテ】三輪陽子
【ヘルムヴィーゲ】平井香織
【ジークルーネ】増田弥生
【グリムゲルデ】清水華澄
【ロスヴァイセ】山下牧子

【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

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2009年4月10日 (金)

リス/都響(2009/4/10)

2009年4月10日(金)19:00
東京文化会館大ホール

指揮:ドミトリー・リス
東京都交響楽団
(第678回定期演奏会Aシリーズ)
チェロ:堤剛

ラロ:歌劇「イスの王」序曲
ラロ:チェロ協奏曲ニ短調
フランク:交響曲ニ短調

こういう曲目なので、ついついフランスの指揮者のような先入観を持ってしまいましたが、ドミトリーという名前の通り、ロシアの指揮者です。

冒頭のラロの序曲の鳴らし方からして、かなりの懐の広さを感じました。
静かでゆっくりした部分の、一音一音への気の使い方はかなりのもの。
しかし、神経質さは皆無で音楽として魅力的です。
そして、派手に鳴らす部分の意志の強さと熱い情熱は迫力があります。
会場が東京文化会館なので、音は一直線に向かってくる感じがしましたが、他のもう少し残響の多いホールだと違う印象を受けたかもしれません。
指揮の動作は、しなやかな腕の動きが見ていて楽しいです。
音が視覚化されて(実際は逆なのですが)眼前に迫ってくるようでした。
フランクの交響曲も基本的には同じ印象でした。

協奏曲は堤さんのチェロが明るい音で伸びやかに歌い、オーケストラも単なる伴奏ではなく、掛け合いを演じました。

私は不勉強でドミトリー・リスさんのことはあまり知りませんでしたが、ウラル・フィルの音楽監督であり、2007年の「熱狂の日」音楽祭にもウラル・フィルとともに出演しているそうです。
ちょうど数日前に、庄司紗矢香さんが弾くチャイコフスキーの協奏曲の指揮をした演奏がNHK BS2で放送されました。
録画してあったので帰宅後に見てみましたが、こちらも、なかなかの演奏です。
今後、注目していきたい指揮者だと思いました。

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2009年4月 7日 (火)

下野竜也/読響(2009/4/7)

2009年4月7日(火)19:00
サントリーホール

指揮:下野竜也
読売日本交響楽団
(第481回定期演奏会)
男声合唱:東京混声合唱団

芥川也寸志:エローラ交響曲
藤倉大:アトム
【読売日響委嘱作品・世界初演】
黛敏郎:涅槃交響曲

日本人作曲家の演奏会というとマニアックな印象があります。
近年は尾高賞受賞作品ですらN響の定期公演ではなく、別の演奏会で演奏されます。
しかし、この日の読響定期は、決して特殊な演奏会ではなく、まぎれもなくクラシック音楽の、オーケストラの演奏会でした。

一曲目のエローラ交響曲は「下野さんと読響にしては少し音が荒いかなぁ?」と感じながら聴きましたが、解釈なのか、オーケストレーションなのか、演奏の出来なのかはわかりません。
ただ、二曲目のアトムになると、オケの音が磨かれ、響きがきれいになったような気がします。

藤倉さんの作品は初演ですから、聴き手の私の理解は作曲者の意図のごく一部分でしかないとは思いますが、プログラムの冊子に載っていた作曲者自身による解説の「音の粒が大きくなったり小さくなったり」というイメージを、フルオーケストラのサウンドで体感することができ、「音を楽しむ」ことができました。
同時代音楽を楽しみことができたのは、作品の魅力に加えて、下野さんの、動作が音を表しているような指揮の力量によるところも大きいと思いました。

そして、この日の白眉は涅槃交響曲。
この曲は私は結構興味を持っていて、FM放送やCDで聴いたことはあります。
でも、奏者の配置を見て驚きました。
座席表で言うと、2階席のLD1列とRD1列の前の通路に、それぞれ奏者が10人近く座ったのです。
LD側は金管、RD側は木管がメインでしたが、弦楽器や打楽器もいました。
今はやりのサラウンド効果と言ってしまえばその通りですが、この曲の初演は1958年とのこと。
当時はかなり先進的だったのでしょう。
曲の冒頭から、舞台上と2階席後方とで音が行き来し、交錯し、ホールの“空間”を感じさせるサウンドが静かに、そして厳かに響きます。
合唱(読経)が出てくると、その厳かな印象はさらに強まります。
しかし、繰り返し、繰り返し、読経が繰り返され、高揚感が空間を支配し、たたみかけるような迫力。
最後の合唱は、まさに、プログラム冊子の解説に記載されていた「一切の苦から解き放たれた涅槃の境地」。
個人的な事情ですが、私はこの日も疲れ気味でした。
しかし、音楽の力によって「涅槃の境地」に導かれ、終演後は元気になって家路につきました。
素晴らしい曲であり、素晴らしい演奏でした。

演奏終了後は、下野さんが手を下ろすのを待って盛大な拍手とブラボー。
マーラーの交響曲の後のような会場の盛り上がりでした。

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2009年4月 4日 (土)

インバル/都響(2009/4/4)

2009年4月4日(土)14:00
東京芸術劇場

指揮:エリアフ・インバル
東京都交響楽団
(東京芸術劇場シリーズ
「作曲家の肖像」Vol.72《ベートーヴェン》)
ピアノ:ゲルハルト・オピッツ

ベートーヴェン:序曲「コリオラン」
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」

個人的な事情ですが、ちょっと疲労がたまっていたので、この日は集中力が続きませんでした。
しかし、目の前で繰り広げられている演奏がすばらしいことは“頭”ではわかりました。
良い体調のときに聴きに行ったならば、大興奮だったかもしれません。

「英雄」の第1楽章、第2楽章では、テンポを落として、丁寧に表情付けをして音を鳴らす場面が多々あり、まるでブルックナーでも聴いているような気分になりました。
プログラムの冊子によれば、インバルさんのベートーヴェンは“楽譜通り”ではなく、現代の楽器やホール事情を考慮した補正がされているとのことです。
聴いている私には専門的なことはわかりませんが、聴感的には音がくっきりと鳴っている印象。
溶け合ったハーモニーと言うよりは、強調すべき音がきれいに浮かび上がる感じです。
その浮かび上がる音は決して主旋律だけではありません。
コントラバスの何気ない“伴奏”すら、浮かび上がったときはとても魅力的なサウンドで迫ってきました。
第3楽章に入ると、さすがにテンポが速めなので、「まるでブルックナー」という印象はなくなりました。
でも、あちこちで、「色々な音が浮かび上がる」のは最後まで続き、実に面白い。
快調なペースでたたみかけるように最後まで突っ走りました。
演奏会の冒頭に演奏された「コリオラン」も、基本的には同じ指向の演奏だったと感じました。

ピアノ協奏曲の印象は、「オピッツさんのピアノが、チャーミング」。
ときどき、モーツァルトの協奏曲を聴いているような錯覚に陥りながら、ひたすら心地よい、クリアなピアノの音に身を委ねました。
ただ、第1楽章のカデンツァは、ベートーヴェンのピアノ・ソナタを聴いているような気分になり、オピッツさんの弾くピアノ・リサイタルを聴きたくなりました。

2007年12月の「第九」も聴きましたが、インバルさんのベートーヴェンは魅力的です。
オピッツさんの登場は今回だけですが、交響曲はこの後、7番(2009年11月)、5番(2010年3月)と続きます。
今から楽しみです。

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