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2009年5月 8日 (金)

飯守泰次郎/東フィル(2009/5/8)

2009年5月8日(金)19:00
サントリーホール

指揮:飯守泰次郎
東京フィルハーモニー交響楽団
(第770回サントリー定期シリーズ)
ピアノ:アンドレイ・コロベイニコフ

芥川 也寸志/交響管弦楽のための音楽
グリーグ/ピアノ協奏曲
チャイコフスキー/交響曲第5番

意外にもカラフルな音。
飯守さんの音は「重厚な重低音」というイメージがあったのですが、この日は印象が違います。

一曲目から「あれ?いつもとちょっと違う」と思いました。
芥川 也寸志さんの曲は、和風であると同時にロシア風でもあるような、ちょっと不思議な響きとメロディーの曲。
いつもの飯守さんのズシンとくるような重低音はありません。
代わりに、スカッとしたシンフォニックなサウンドが鳴り響きました。
飯守さんはこの曲のCDも録音しているだけあって、手の内に入った棒さばき。
リズムも、軽やかながらしっかりとした足取りの運びでした。
演奏効果のある終わり方の曲なので、会場も一曲目から沸いていました。

グリーグを弾いたコロベイニコフさんは、耽美的な旋律の歌い回しが素晴らしい。
比較的遅めのテンポで、完全に曲にのめり込んだような、今にも泣きそうな表情でピアノに向かうコロベイニコフさん。
弾き終わった後の、ぴょこぴょことお辞儀をする姿とは別人のようです。
オケの方は、多少、伴奏に徹していた感もありますが、遅めのテンポのグリーグは、まるでブルックナーの緩徐楽章のようです。
最後の最後は、伸びのあるシンフォニックなサウンドで華を添えました。

休憩後のチャイコフスキーも、土俗的な音楽では決してなく、洗練されたスタイリッシュな響き。
それでいて、うねるような音の渦の迫力は凄まじく、純音楽的ながら壮大な音のドラマが出現しました。
飯守さんは、煽るところは煽りますが、歌うところは決して先を急ぎません。
繊細さも兼ね備えた、素晴らしい演奏でした。
ドイツものとは異なる飯守さんの多彩な表現を、新鮮な耳で満喫しました。

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