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2009年7月12日 (日)

スダーン/東響(2009/07/12)

2009年7月12日(日)14:00
サントリーホール

指揮:ユベール・スダーン
東京交響楽団
(第569回定期演奏会)
ピアノ:ホン・クヮン・チェン

ブラームス:ピアノ協奏曲第2番
シューマン:交響曲第3番「ライン」
(マーラー版)

やはりスダーンさんと東響のコンビは素晴らしい。

前半のブラームスは、一音一音の迫力よりも、静かな流れを重視したような演奏。
私がこの曲に抱いているイメージとは全く異なりました。
個人的には、轟音を響かせてピアノとオケが渡り合うような音響を期待していました。
(例えば、2番ではなく1番ですが、2008年9月21日のキムラ・パーカーさんとスクロヴァチェフスキさんの演奏のような。)
しかし、オケにピアノが優しく寄り添うようなスタイルのこの演奏は、この曲の別の面を見たような印象ですが、十分に魅力的でした。
まるで老大家のブルックナーの緩徐楽章みたいにも聞こえますし、矛盾するようですが、シューマンのピアノ曲のようにも聞こえました。
このピアニストでドビュッシーを聴いたら流れが素晴らしいかもしれません。
スダーンさんの指揮するオケも、柔らかめの響き。
特に弦楽器が前面に出たときの陶酔感は、包み込まれるような心地良さでした。

休憩後のシューマンは、前回の5月に聴いた1番と同様に、野暮ったい風体だった人にスタイリストがついて、洗練されたファッションに変身したかのような印象。
霞が晴れて風景がくっきり浮かび上がってきたかのような感もあります。
プログラムの冊子にワーグナーとの関連の文章が載っていましたが、言われてみればワーグナー風に聞こえなくもありません。
演奏は、奇をてらったり、物珍しさを強調するようなものでは、決してありません。
指揮者とオケの呼吸は例によってピッタリ。
拍子を取っていると言うよりは、合図を送り続けながら見守っていると言ってもよいくらいの余裕のドライヴ。
旋律のひとつひとつが、潤いと伸びやかさを伴って、生き生きとホールに響き渡りました。

素晴らしい演奏でしたが、最後の一音に重なるフライング気味の拍手は残念でした。
この日の演奏は、CD録音していたようです。
確信犯かどうかはわかりません。
しかし、フライング気味の拍手は、CDで何回も聞きたくはないものです。
演奏前に「ご協力をお願いします」というアナウンスが流れましたが、何を協力してほしかったのか、よくわかりませんでした。

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