秋山和慶/東響(2009/8/16)
2009年8月16日(日)15:00
ミューザ川崎シンフォニーホール
指揮:秋山和慶
東京交響楽団
(フェスタサマーミューザKAWASAKI 2009
フィナーレコンサート)
シューベルト:交響曲第7番「未完成」
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲作品72-2(アンコール)
東京交響楽団は、なんと前日まで3夜連続で飯森範親さんとベートーヴェンの交響曲全曲を演奏していました。
バテているのではないかとちょっと心配していましたが、その心配は無用でした。
(まあ、新国立劇場でピットに入っている期間中に定期演奏会をやったりするオケですからね。)
11:00からの公開リハーサルを聴いた知人の話では、2時間近くかけてほぼ全曲を通したとのこと。
リハーサルの時間がそれ以外にあったのかどうかは部外者にはわかりませんが、さすがはプロです。
「未完成」は、背筋がゾクゾクするような低音の静寂と、大音量になったときの伸びのある音の対比が効果的。
先を急がずに、あちこちの旋律に目配りをしながら、着実に歩みを進めた感があり、ハッとするような魅力的な箇所が満載でした。
「運命」は、あまり重々しい音にならずに、柔らかい音とスケール感のある音が迫ってきます。
たたみかけるようなリズムも決して下品にならずに着々と構築されました。
「新世界より」は、全般的には都会的なスタイリッシュな演奏。
シンフォニックな響きが爽快です。
しかし、土俗的な部分は、しっとりと歌って対照的。
まるでニューヨークの大都会の雰囲気と、地方の民族的な雰囲気が交錯しているような感覚でしたが、この曲自体が元々そういう側面を持っており、それを見事に描き出したと言うべきでしょう。
アンコールのスラヴ舞曲はスタイリッシュな側面はあまりなくて、しっとりと歌う柔らかい響きが印象的でした。
この日も、近年の秋山さんの円熟した棒さばきで、懐の深さを満喫しました。
「未完成」、「運命」、「新世界より」というと、ついつい通俗名曲の軽いノリを予想してしまいがちですが、この日は3曲とも、定期演奏会の一角に持ってきても恥ずかしくない演奏だったと思いました。
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