« 2009年9月 | トップページ | 2010年7月 »

2010年6月の3件の記事

2010年6月26日 (土)

下野竜也/新日本フィル(2010/6/26)

2010年6月26日(土)14:00
すみだトリフォニーホール

指揮:下野竜也
新日本フィルハーモニー交響楽団

(第463回定期演奏会『その音楽は無限大∞』)

J.S.バッハ(エルガー編):幻想曲とフーガハ短調BWV537
ハチャトゥリャン:交響曲第3番「交響詩曲」
J.S.バッハ(レスピーギ編):パッサカリアハ短調BWV582
レスピーギ:交響詩「ローマの祭」

豪快に鳴らす、鳴らす、鳴らす、…。
ハチャトゥリャン、レスピーギともに、オルガンが入り、バンダ(金管の別働隊)も加わります。
バンダは、ハチャトゥリャンでは、オルガンの両脇のバルコニーにズラリ。
「ローマの祭」では、後方(おそらく階上席)から天然サラウンド。
両曲とも「これでもかっ」って鳴らしているのに、決して粗野にならず、うるさく感じないのは下野さんのバランス感覚とともに、新日本フィルの合奏の能力によるものでしょう。
普段からこのホールでリハーサルして響きを熟知していることも強みなのでしょう。

演奏会を二つ聴いたかのように、クライマックスが2曲。
その前には、いずれもバッハの作品が、序曲のように置かれたプログラムです。
しかも、エルガー編とレスピーギ編の聴き比べまで。

エルガー編では、英国紳士の上品さと、大河の流れのような悠然としたを合わせ持ったエルガーの特質が良く表れていて、
エルガー作曲:バッハの幻想曲とフーガによる管弦楽曲
というタイトルにしたい感じです。
プログラムの冊子によれば、エルガーは自分の作品番号(86)を付与しているとのことです。

レスピーギ編では、イタリア風序曲のような軽快さが弦楽器に乗っており、独奏も随所に現れ、さながら大管弦楽による合奏協奏曲のような趣き。
プログラムの冊子によれば、レスピーギは「管弦楽による解釈」と呼んだそうです。

なんとも、下野さんらしい、凝ったプログラムを大いに堪能させていただきました。
20100626

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年6月20日 (日)

ウィグルスワース/東響(2010/6/20)

2010年6月20日(日)14:00
ミューザ川崎シンフォニーホール

指揮:マーク・ウィグルスワース
東京交響楽団
(川崎定期演奏会第26回)
ヴァイオリン:庄司紗矢香

ワーグナー:楽劇「パルジファル」第1幕への前奏曲
プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第2番
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ
       第1番BWV1002~アルマンド
(アンコール)
ブラームス:交響曲第2番

20100620
弾力的な音がウィンナ・ワルツのように踊るブラームス。
なんともみずみずしい魅力に満ちた演奏でした。
隅々の音まで気配りが効いていますが、神経質な印象は皆無で、伸びのある音がホールを優しく包みました。

指揮のウィグルスワースさん、モネ劇場の音楽監督とのことですから大野和士さんの後任ですね。

このブラームスの交響曲は、演奏によっては冗長に感じるときもあるのですが、ウィグルスワースさんは奇をてらったりしない正攻法の演奏で音の魅力を保ち続けました。
「ブラームスの田園」という別称は今まで違和感があったのですが、この日の演奏は、確かに牧歌的な魅力を持っていました。

前半は、いまひとつピンと来ませんでした。
「パルジファル」にはもう少し凄みというか、神秘的な印象が欲しい気もしました。
ヴァイオリン協奏曲も、なんとなく足かせをつけて歩いているようなもどかしさを感じました。
庄司紗矢香さんがアンコールに弾いたバッハは、まるで足かせがとれたように、のびのびと演奏しているように感じました。
ただ、後半のブラームスの音楽性を考えると、前半の印象は、単に私の集中力の問題かもしれません。
後半の「ブラームスの田園」が全てを帳消しにしてくれました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年6月12日 (土)

インバル/都響公開ゲネプロ(2010/6/12)

2010年6月12日(土)11:00
サントリーホール      

指揮:エリアフ・インバル
東京都交響楽団
(公開ゲネプロ)
ヴァイオリン:ラチャ・アヴァネシヤン

ドヴォルジャーク:序曲「謝肉祭」
ドヴォルジャーク:交響曲第8番
ドヴォルジャーク:ヴァイオリン協奏曲

「リハーサル見学会」の気持ちで席に着いていましたが、インバルさんの指揮棒が振り下ろされるやいなや、本番さながらの力強い音がホールに響き渡り、思わず、居住まいを正す思いでした。
考えてみれば、プロオケの本番当日の朝ですから完成度が高いのは当たり前ですが、インバルさんと都響の相性がますます合ってきているようで嬉しくなります。
どの曲も、楽章または全曲を通して演奏してから、部分的に修正するだけ。
ヴァイオリン協奏曲は通して演奏しただけでした。
90分休憩なしで本番の曲目の全てが通して演奏されました。
不覚にも「ドヴォルザークの8番では…」と気乗りがせず、本番のチケットは買わなかったのですが、この曲の面白さ、力強さを再発見させてくれる演奏でした。
本番も、きっと素晴らしい演奏になったことでしょう。
都合で「復活」の演奏会は聴けないので、私にとっては貴重な機会になりました。

なお、リハーサルが始まる前に、事務局の人がオケのメンバーに
「明日の復活(のリハーサル)は10時半開始です」
と言っていました。
定期演奏会に向けて、日・月・火の3日かけて仕上げるのでしょう。
一回の滞在日数は少なめでも、しっかりとしたプリンシパル・コンダクターが居るオーケストラは、やっぱりいいですね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2009年9月 | トップページ | 2010年7月 »