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2010年7月23日 (金)

プラッソン/東フィル(2010/07/23)

2010年7月23日(金)19:00
サントリーホール

指揮:ミシェル・プラッソン
東京フィルハーモニー交響楽団

(第789回サントリー定期シリーズ,
東京二期会/東京フィル ベルリオーズ・プロジェクト2010)
メゾ・ソプラノ:加納悦子

ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」
ベルリオーズ:夏の夜
ベルリオーズ:幻想交響曲
ビゼー:「アルルの女」第1組曲~アダージェット
(アンコール)

基本的にスロー・テンポ。
ごく一部分、数カ所、急加速と急ブレーキをかけたような雰囲気もありましたが、オケが完全には追従できず、結果としてなめらかに補完された音楽に。
しかし、この日の東フィルは大健闘だったと思います。
私は、日頃、どちらかと言うと東フィルのアンサンブルには辛口の方ですが、
(事実、一曲目の「ローマの謝肉祭」では、一瞬辛口になりかけましたが)
この日の幻想交響曲の長丁場を、プラッソンさんの巨匠風のスローテンポでダレずに「聴かせる演奏」をしてくれたのには感嘆しました。
特に第1ヴァイオリンを筆頭に弦楽器群は、一種の錯乱状態一歩手前までプラッソンさんの音楽に酔ったような演奏。
ゆっくり目なのに「これでもか、これでもか」と歌われては、聴いている私も、酔わないわけには参りません。
体をよじってオケを引っ張ったコンサートマスターの荒井さんの尽力もあるでしょうし、二期会の「ファウストの劫罰」から続いてきたプラッソンさんとの共同作業が佳境を迎えたというところでしょうか。

プラッソンさんは、指揮をしながら、絶えず、口をすぼめて「ヒューッ、ヒュッ」と息づかいの音を出していました。
顔面の表情が豊かな指揮姿ですが、歌曲の「夏の夜」では、さらに輪をかけて、今にも歌い出しそうなくらいに口をパクパクさせて指揮。
メゾ・ソプラノの加納も指揮されているような状態だったかもしれません。
視覚的には、プラッソンさんのニヤリと笑ったような形相からきれいな女性の声が出ているように見えて、まるで腹話術の人形のようでした。

この日の聴衆は皆音楽に集中していました。
どの曲も、残響が消えるまで拍手は起こらず、ベルリオーズの圧倒的な終結部でさえ、音が鳴り終わり、残響が消えてから拍手が起こりました。
個人的には、さらに1秒くらい後でも良いような気もしました。
「残響が消えるやいなや」の感もあったからです。
でも、フライング気味の拍手よりははるかにましです。
気持ちの良い演奏会でした。
こういう演奏会の終演後のロビーは、みんな表情が明るいですね。

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