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2010年7月17日 (土)

スダーン/東響(2010/7/17)

2010年7月17日(土)14:00
東京オペラシティ・コンサートホール

指揮:ユベール・スダーン
東京交響楽団

(東京オペラシティシリーズ第56回)

シューベルト:歌劇「アルフォンソとエトレッラ」序曲
ハイドン:交響曲第103番「太鼓連打」
フランク:交響曲

素晴らしかったシューベルト・ツィクルス(2008年度)、もっとたくさん聴きたかったハイドン・ツィクルス(2007年度)。
1曲ずつとは言え、その続きをやるからには、馳せ参じないわけには参りません。

シューベルトの序曲は、おそらく私は聴くのは初めてだと思いますが、鋭いアタックを伴って、ピリオド風に演奏され、わくわくする演奏。
「こういう感じで、第4交響曲とか、第2交響曲とか、聴いたよなぁ」と嬉しくなりました。

続くハイドンは、待望の「太鼓連打」。
以前にも書きましたが、2007年度のハイドン・ツィクルスは、多少、欲求不満のたまるものでした。
スダーンさんの指揮したのは、初期の作品が大半で、いちばん番号の大きな曲が82番「熊」でした。
そのときの「熊」の演奏が目の覚めるような素晴らしさだっただけに、スダーンさんの指揮で後期の交響曲を聴きたくなるのは当然の心理。
2009年には“続編”として、94番「驚愕」と104番「ロンドン」が演奏され、それはそれは素晴らしい演奏で、ますますスダーンさんのハイドンが聴きたくなりました。
この日の「太鼓連打」も、ピリオド風とは言え、奇をてらったようなむやみなデフォルメはいっさいありません。
メロディに合わせて自然と呼吸し、楽想に合わせて鼓動が高鳴り、最後には立派な構築物が出来上がっていました。
モーツァルトの死後に書かれたこの交響曲は、決して、軽い、気軽なだけの音楽ではありません。
取っつきやすい外面と、深遠な芸術性を兼ね備えた、私の大好きな曲です。
スダーンさんは、それを聴く喜びを、最上のテンションで示してくれました。

さて、チケットを購入した時点での私のお目当ては前半の2曲にあったのですが、「ついで」のはずだったフランクが、また素晴らしい演奏でした。
例によって、スダーンさんの身振り、手振り、指先の動き、ときには息づかいにまでオーケストラが敏感に反応し、動作が壮大な音の大河に変換される様は、見ていて目が釘付けになりました。
日曜日の定期演奏会のブルックナーの演奏は聴けませんでしたが、このフランクの演奏は、ブルックナーの演奏に通ずるような印象を持ちました。

素晴らしい交響曲の構築物が2曲。
確かに、このフランクの前に持ってくるには、ハイドンの数多くの交響曲の中でも、103番ほどふさわしい曲は他にない。
演奏が終わってホールを出た後で、そのことに気がつきました。

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