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2010年10月 1日 (金)

鈴木雅明/東京シティ・フィル(2010/10/1)

2010年10月1日(金)19:00
東京オペラシティコンサートホール

指揮:鈴木雅明
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

(第242回定期演奏会)

モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」序曲
モーツァルト:交響曲第38番「プラハ」
マーラー:交響曲第1番「巨人」

「目が覚めるような」というのは、こういう演奏のことを言うのでしょう。
叩きつけるような鋭いアタックで始まったモーツァルト。
今風の、正真正銘の古楽風の、速いテンポとティンパニ強打。
あの東京シティ・フィルが、飯守泰次郎さんが振ったときとは全く違う音色に染められました。

鈴木雅明さんがこのオケを振るのを聴くのは3回目。
1回目(2006年11月2日)はモーツァルト止まりでしたが、2回目(2009年3月19日)はメンデルスゾーンまで。そして今回はなんとマーラーまで到達しました。

対向配置で演奏されたモーツァルトに対して、マーラーは通常のコントラバスが上手側にくる配置。
別に古楽風のマーラーではありませんが、音色はクリアーで、明晰。
感情移入をせず「ただ音にしただけ」のような演奏なのに、その音が雄弁に語りかけてくるよう。
どろどろしたところのないにもかかわらず、激しさはある。
計算され尽くした熱狂なのか、無我夢中で到達した熱狂なのか。
ブーレーズ指揮/クリーブランド管弦楽団の演奏の音色を連想させる場面も多々ありました。

もちろん、多勢のエキストラを迎えた東京シティ・フィルの演奏に、技術的なアラや、ソロの音色の濁りなどを探せば、きりがありません。
でも、そんなあら探しをして聴いても楽しくありません。
この日、私は、勢いよく流れていく音楽に身をゆだね、酔ったように楽しませていただきました。

音色は少し重心の軽い軽快な面もありましたが、鈴木雅明さんの指揮の身振りは、本当に流麗な美しさでした。

終演後のロビーは、笑顔、笑顔、笑顔。
興奮させられた演奏の後の聴衆は、みな顔が輝いています。

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