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2010年10月16日 (土)

スクロヴァチェフスキ/読響(2010/10/16)

2010年10月16日(土)18:00
サントリーホール

指揮:スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ
読売日本交響楽団
(第497回定期演奏会)

シューベルト:交響曲第7番「未完成」
ブルックナー:交響曲第7番

地の底から響いてくるような「未完成」が始まったとき、「これは凄いことになるかも」と思いました。
音楽が進み、地底から沸き上がるように高揚していったときも、傷一つ無い光沢面のようなサウンドに、なかば唖然として身を任せていました。

スクロヴァチェフスキさんの常任指揮者最後の演奏会から、まだ半年くらいしかたっていないので、退任された現・桂冠名所指揮者と言うよりは、名コンビ健在といった印象もあります。
御高齢にもかかわらず、背筋を伸ばして起立し、2曲とも暗譜での指揮。
入退場の足元は若干、以前より衰えつつあるようにも見えましたが、それでもまだまだお元気の様子。
指揮の動作もきびきびとしている姿が健在です。

それでも、「少し丸くなったかな」という印象もありました。
以前のような鋭いアタックが少なくなった感じ。
ただし、スクロヴァチェフスキさんのサウンドの印象は、私の場合、聴くホールや席の場所による音響の違いで結構異なるので、一概に決めつけるべきではないかもしれません。
ブルックナーに進むと、ホールの中は、天から降り注ぐような神々しい音響空間。
この日の聴衆は、ほとんどがスクロヴァチェフスキさんの信者でしょう。
信者の集会は、異様とも思えるくらいの集中力で、静寂の中に響く壮大な音楽に体を委ねていました。
事前に「指揮者がタクトを下ろすまで、拍手はお控え下さい」とのアナウンスがながれたこともありますが、曲の最後も、残響が消え去るまで静寂が守られました。

この日の読響の弦の音色は素晴らしかった。
それに対して、金管の音色には、特にブルックナーの後半の方で「疲れたのかな」と思うような場面が少なからずありました。
でも、この日は、スクロヴァチェフスキさんの信者の集会ですから、「気がつかなかったことにしよう」と頭の中でエラー訂正プログラムを働かせて、幸福感に包まれながら全曲を聴くことが出来ました。

スクロヴァチェフスキさんの指揮は、8番のときもそうでしたが、この日の7番でも、最後はあまりもったいぶらずに、さらりと終わらせました。
「終わった~!」というよりも、最初に戻ってまた演奏を始めても違和感がないくらいあっさりしていますが、それが永遠に続くような長大なブルックナーには、意外とふさわしいかもしれません。
もっとも、この日は、その永遠に続くような曲が、あっという間に終わったような感覚の集中力で聴くことが出来ました。

終演後は恒例の指揮者のソロ・カーテンコール。
次回の予定は2012年3月とかなり先ですので、御高齢でもあり多少心配ですが、お元気な姿に再会できることを心待ちにしたいと思います。

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