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2010年11月 3日 (水)

アーノンクール/ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス(2010/11/03)

2010年11月3日(水)18:00
東京オペラシティ・コンサートホール

指揮: ニコラウス・アーノンクール
ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス


モーツァルト:セレナード第9番「ポストホルン」
モーツァルト:交響曲第35番「ハフナー」
モーツァルト:6つのドイツ舞曲K.571~第6曲
(アンコール)

日頃のCDでの鑑賞では、私は間違いなく「アンチ・アーノンクール」の部類に入る人間です。
しかし、会場で空間を共有してみると、好き、嫌いを超越した圧倒的な存在。
体験しておいて良かった。
「アンチ…」のはずが、目を輝かせて力いっぱい拍手をしてしまいました。

この日は、行けなくなった知人のチケットをいただいての鑑賞。
「最後の来日」は知っていましたし、NHK-FMで生中継されたロ短調ミサ曲の演奏も、意外と心に響いてくる演奏だったので、気にはなっていました。

会場は結構空席も目立ちましたが、なんとも形容しがたい異様な熱気。
客席だけでなく休憩時間や終演後のロビーも。

アーノンクールさんのCDでこの日の曲目を聴いたことはありませんが、他の曲でも、CDなら「鼻につく作為的な演奏」と感じるような強調や、極端な弱音。
でも、渾身の力のこめられた指揮姿で確信を持って繰り広げられると、好き、嫌いの次元を超越して、ただただ、炸裂する音響に身を任せるしかありません。
最初の数秒であっさりと降伏し、後は目を輝かせて、ときには口をぽかんと開けて、圧倒的な音楽のパワーに身を委ねました。

この日の経験は、まさに『体感』。
「古楽器を古楽奏法で演奏している」などという事実はどうでもよく、アーノンクールさまが、長年連れ添った手兵のオケと、体当たりの演奏を繰り広げている。

後半の「ハフナー」交響曲では、オケの方に多少疲れが出たのか、微妙に音がずれる場面が散見されましたが、それによって演奏の価値が下がることはありません。
この日の聴衆全員が、そんなことは十分にわかった上で、熱狂的な拍手をおくっていたことでしょう。

オケのメンバーが引き上げた後の指揮者のソロ・カーテンコールは3回。
もちろん、私も加わりました。

こういう演奏を生で聴いてしまうと、ますます「録音では真価がわからない」とアーノンクールさんのCDからは遠ざかりそうですが、その方が良いでしょう。
この日の、私にとっての一期一会を思い出に、記憶の中にとどめておくことにします。
20101103

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