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2011年2月16日 (水)

ブリュッヘン/新日本フィル(2011/2/16)

2011年2月16日(水)19:15
すみだトリフォニーホール

指揮:フランス・ブリュッヘン
新日本フィルハーモニー交響楽団

フランス・ブリュッヘン・プロデュース
≪ベートーヴェン・プロジェクト≫第3回

ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」
ベートーヴェン:交響曲第7番

まるで9楽章の交響曲を聴いたような印象でした。
「もしかしたら、ブリュッヘンさんは、本当は休憩なしで演奏したかったのでは?」とさえ思えました。

事前にいろいろなメディアで「第6番と第7番の対比」が報じられていて、当然それを期待して聴きに行ったのですが、むしろ第6番の第5楽章の続きのような第7番に感じました。

田園交響曲の前半は枯淡の境地のようであり、特に2楽章はかなり弦を抑え目。
第3楽章で少し血行を取り戻したかのようでもあり、でも、まだ抑え目。
第4楽章の嵐で(一応)爆発。
嵐が去った後の第5楽章では、高貴な人の永遠の微笑のよう。
この美しさは、喜び…という単純な言葉では表せないほどの至福の時。
こうして、嵐が去った後の喜びを切々と歌い上げた後、(実際は20分の休憩を挟んでいるのですが、)第7番に入って、感情をあらわにするような爆発的な喜びを炸裂させた第1楽章。
微弱音を織り交ぜた第2楽章は、針の落ちる音も聞こえそうなガラス細工。
その後の第3楽章、第4楽章は、気迫みなぎる爆発的な歓喜。

ブリュッヘンさんは、口で「シッ」と言って音量をぐっと下げたり、絞り出すような唸り声で気迫を示したりして、かなりの熱演。
楽章間や終演後はハンカチを取り出して汗を拭う。
座って指揮するヨボヨボの老人に見える外見とは全く異質の、みなぎる情熱でした。

今日は(今日も?)オケのアンサンブルが完璧でない部分があるにはあったように思います。
しかし、そのような小さな瑕疵、小さな出来事は、演奏の、そして演奏会の価値を減じるようには、全く感じられませんでした。
まさにライヴならではの生きた演奏。
これで田園交響曲の後の静寂が、もう少し長く保たれていれば…と、それだけは本当に残念。
大多数の聴衆が、身じろぎもせず、拍手も出来ず、余韻に浸っていたのに…。
舞台と音楽に集中していれば、あのタイミングで叫ぶことは普通…まあ、感じ方は人それぞれですけど…。

なお、前日の公開リハーサルでは、私は不純なことを考えていて、すっかり気がつきませんでしたが(最後列でしたし)、この日からティンパニが、普通のモダン・ティンパニに変わりました。
第1回第2回は、バロック・ティンパニが使用されていました。)
音量とか、いろいろあるのでしょうが、音自体は、やや乾いた鋭い音が健在で、不自然さは全く感じませんでした。

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