« フェドセーエフ/東フィル(2011/2/17) | トップページ | アルブレヒト/読響(2011/2/25) »

2011年2月19日 (土)

ブリュッヘン/新日本フィル(2011/2/19)

2011年2月19日(土)15:00
すみだトリフォニーホール

指揮:フランス・ブリュッヘン
新日本フィルハーモニー交響楽団

フランス・ブリュッヘン・プロデュース
≪ベートーヴェン・プロジェクト≫第4回
ソプラノ:リーサ・ラーション
アルト:ウィルケ・テ・ブルメルストゥルーテ
テノール:ベンジャミン・ヒューレット
バリトン:デイヴィッド・ウィルソン=ジョンソン
合唱:栗友会合唱団
合唱指揮:栗山文昭


ベートーヴェン:交響曲第8番
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付き」

第九の第3楽章の辺りから目頭が熱くなり、涙が鼻水となって鼻の方に回り、あわててハンカチを取り出しました。
それほど、この日の第九には感動。
初めて第九を聴いた高校生の頃に戻ったかのような感情になりました。

最初の第8番からして、第7番の続きのような演奏。
叩きつけるような快速テンポでありながら、せかせかした印象は皆無。
最後を意表を突く弱い音で終わらせたが、気をてらった印象はありません。
これだけ緊迫感のある第8番は「偶数番号」という分類が無意味に覚えるほどです。

そして休憩後の第九も、緊迫した第8番を「前座」(聴感上は対等)に置いただけあって、徹頭徹尾、ハイテンション。
第2楽章は第7番の第4楽章と共通項があるような印象も。
快速テンポの第3楽章なのに、耳に届いてくる旋律は切々と歌い上げる至福の境地。

第4楽章も冒頭から快速テンポで突っ走り、それでも急いでいる素振りも感じさせないのはなぜ?
独唱バリトンは出番直前に舞台上手からひょいと現れ、いきなり熱唱。
歩み、立ち止まって歌い、舞台中央へ。
まるでオペラのような歌いっぷり。
合唱の人も驚いていたみたいで、サプライズかと思いました。
後で、前日の公開リハーサルを観た人がツィッターで教えてくださって、リハーサルも同じように行われ、演出…とのことでした。
(前日の公開リハーサルは、唯一の夜間開催でしたが、私は所用があって、行くことが出来ませんでした。
でも負け惜しみではなく、自分は先に見なくて良かったです。
…と言っておきながらブログに書いたりして、2日後の月曜日にサントリーホールで聴く人には申し訳ないですが…。)

ブリュッヘンさんは、第九の最後の最後は噛み締めるようなゆったりとしたテンポで振り、これまたびっくり。
それでも作為感は皆無。
ここに驚いている自分が居るのに「これこそが唯一無二の正しい演奏」に思えてくるから不思議です。

合唱は歯切れ良く透明感のあるハーモニー。
全奏者、全唱者が、分解能がありながら溶け合って壮大なフィナーレを築きました。
演奏(歌唱)の事故がなかったわけではないと思いますが(私の気のせいかな?)、そんなことは枝葉末節に感じられた高揚感を覚えました。

なお、以下は蛇足ですが…。

2日後の月曜日にも、サントリーホールで同じ演目の公演があり、聴きたくてたまりませんでした。
会場で新日本フィルのCDを買い、500円の割引券をいただいたので、ますますチケットが買いたくなりました。
でも、結局、終演後はそのチケットを買う気にならず、会場を後にしました。
この感動をもう一回味わいたいのはやまやまですがが、聴き手である私自身の体調によっては、この日の素晴らしい印象をかき消してしまう恐れもある…というのは後からつけた理由で、そのときは「この日の思い出を大事にとっておこう」という気持ちでいっぱいでした。

ついでに、もうひとつ蛇足ですが…。

当初は15:00開演のこの演奏会の後、サントリーホール18:00開演の東響のチケットを持っていました。
そして、一度は「ハシゴしよう」と考えました。
でも、今の自分の体力では、ベートーヴェンの8番、9番を聴いた後に、ハイドンの100番「時計」とブルックナーの5番を聴くのは無理。
東響のチケットは友人に譲りました。
「最悪、無駄にしてもいいから、とりあえず持っていて!」と半分押し付けたような感もありますが、演奏の価値(の有無)のわかる方なので(自分が聴けなくても)代わりに聴きに行っていただくだけで、券を無駄にしてしまうのとは全然違う体感です。
ちなみにその友人も「8番、9番の後には、ハシゴしない方が良い」という考えに、100%の理解をしてくれました。

|

« フェドセーエフ/東フィル(2011/2/17) | トップページ | アルブレヒト/読響(2011/2/25) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/214768/50915382

この記事へのトラックバック一覧です: ブリュッヘン/新日本フィル(2011/2/19):

« フェドセーエフ/東フィル(2011/2/17) | トップページ | アルブレヒト/読響(2011/2/25) »