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2011年2月25日 (金)

アルブレヒト/読響(2011/2/25)

2011年2月25日(金)19:00
サントリーホール

指揮:ゲルト・アルブレヒト
読売日本交響楽団

(第501回定期演奏会)
ヴァイオリン:神尾真由子

《シュポーア・プログラム》
シューマン:〈『ファウスト』からの情景〉序曲
シュポーア:歌劇「ファウスト」序曲
シュポーア:ヴァイオリン協奏曲第8番「劇唱の形式で」
パガニーニ:「24のカプリース」から第20番
(アンコール)
シュポーア:交響曲第3番

もしかしたら「オール・シュポーア・プログラム」でないところが重要なポイントだったのかも。
もっとも、最初の2曲の演奏が終わった後、マイクを持って結構長い時間、会場に向けてトークをしたアルブレヒトさんは、最初にシューマンを持ってきた意図については、何も語りませんでした。

最初のシューマンの演奏が始まったとき、やや頼りない響きが少し意外でした。
演奏のせい?
それとも(素人の私には専門的なことはよくわかりませんが)シューマンのオーケストレーションのせい?
これが、拍手の後に引っ込まず、続けて演奏した2曲目のシュポーアでは、見違えるようなゴージャスなサウンドがホールに響く。
「これは素晴らしい!」
同じファウストを題材にした曲ながら、あえて最初にシューマンを演奏してからシュポーアに入ったのは、対比させるため?
シューマンに匹敵、あるいは、シューマンを凌駕するかどうかはさておき「シュポーアの曲って良いんだよ!」と言うことを見事に示した2曲目でした。

この後のアルブレヒトさんのトークは英語。
通訳付き。
シュポーアの紹介から始まり、忘れ去られたような珍しい曲を演奏する意義など。
アルブレヒトさんの、このプログラムにかける熱意が伝わってくるトークでした。

その後は、神尾真由子さん登場。
神尾さんの生演奏を、コンクール優勝の後聴くのは、たぶん初めてだと思います。
いっときの世間の異常なくらいの熱狂が少し落ち着き、じっくり聴くにはちょうど良い時期かもしれません。
このシュポーアのヴァイオリン協奏曲第8番は「劇唱の形式で」と題された曲。
確かにオペラ・アリアのように独奏ヴァイオリンが歌うようにも聞こえます。
神尾さんは十分に感情移入して見事に自分のヴァイオリンを歌わせたと思います。
聴き手の私は、その鳴らしっぷり、歌わせっぷりに、ただただ酔うだけでした。
アンコールのパガニーニも、劇的な演奏でした。。

このヴァイオリン協奏曲では、オーケストラはやや控えめで、独奏ヴァイオリンを引き立てた感じ。
ヴァイオリンの名手だったシュポーアの曲だけに、協奏曲は、そういう構造なのかもしれません。

後半の交響曲第3番は、演奏される機会が少ないせいか、隅々まで磨き抜かれた音ではなかったかもしれません。
しかし、アルブレヒトさんが振れば、当然「珍曲をとりあえず音にしてみました」というレベルではない立派な演奏になるのは必然。
現在のシュポーアの扱いは、シューベルト、シューマン、メンデルスゾーンと並び称されないのはおろか、パガニーニほどの扱いも受けていません。
でも、こういう立派な交響曲の演奏を聴くと、確かに革新的ではないかもしれませんが、実に心地良い音楽であることが体感できました。

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