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2011年2月 8日 (火)

ブリュッヘン/新日本フィル(2011/2/8)

2011年2月8日(火)19:15
すみだトリフォニーホール

指揮:フランス・ブリュッヘン
新日本フィルハーモニー交響楽団

フランス・ブリュッヘン・プロデュース
≪ベートーヴェン・プロジェクト≫第1回

ベートーヴェン:交響曲第1番
ベートーヴェン:交響曲第2番
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」


2年前のハイドン・ツィクルス、「ロンドン・セット」全曲演奏会を聴いたときに、「ブリュッヘンさんも、枯れてきたなぁ。枯淡の境地かなぁ。」と思いましたが、それは大きな誤りでした。
とんでもない!
なんと、なんと、凄いベートーヴェン。
18世紀オーケストラとのデビューCDを初めて聴いたときの衝撃を思い出すような、気迫みなぎる凄い演奏でした。

この日は19:15に開演のチャイムが鳴り、第1番と第2番が終わって休憩に入ったのが20:27頃。
英雄交響曲が終わって拍手が終わったのが21:45頃と、物理的には長い演奏会でしたが、心理的にはあっという間に駆け抜けたような印象。
ワーグナーの楽劇を観に行ったときのような疲労感は全くなく、終わった後は爽快感でいっぱいでした。

演奏会冒頭の第1番の出だしは「予想通り、少し枯れた感じ」で始まった印象がありますが、演奏が進むに連れて、ぐんぐんと高揚。
第1番の最後の音を、ボンッ!と鳴らした後、拍手とチューニングを挟んで、指揮者が引っ込まずに始まった第2番の1楽章は、まるで1番の第5楽章のような素晴らしさ。
後は聴き手の私は、次から次へと繰り広げられる音の御馳走に身を任せるだけ。

しかも、休憩後の英雄は、びっくりシンフォニーとして始まりました。
登場したブリュッヘンさんが、指揮台の上の椅子に座る前に手を振り上げたので、てっきりオケのメンバーを立たせるのかと思ったら、そのまま手を振り下ろして、拍手の中で英雄交響曲が鳴り響き、驚愕!

繰り返しでは、時には「おいおい、遅くなるから、やめてよぉ」と思う演奏会も無いわけではありませんが、この日は「やった!繰り返しだ!もっとやって!」という、いささか下品な心境。
極限の微弱音の消え入るような美しさ。
そこから立ち上がる強奏の凄まじさ。
乾いた音のバロックティンパニが、なんと素晴らしいスパイスとなっていることか!

英雄交響曲の途中で、思わず目頭が熱くなりました。
ブリュッヘンさんが18世紀オーケストラを連れて来なくても、こういう音を出せるオケが錦糸町に住んでいる!
ブリュッヘンさんが1ヶ月滞在して指揮する気になる国が、日本である!
なんと素晴らしいことでしょう!

ブリュッヘンさんが、ハイドンの後に(モーツァルトを飛ばして)ベートーヴェンの第1番を持ってきたのは、素晴らしい連続性でした。
ハイドンの影響の残る第1番から、第2番を経て、ホップ、ステップ、ジャンプとばかりに英雄交響曲で大きく飛翔。
まるで飛行機の離陸のような爽快感でした。
休憩時間のロビー、終演後のロビーも、本当に明るく、高揚した雰囲気でした。

帰宅途上、ふと
「18世紀オーケストラとのベートーヴェンのCD、こんな凄い演奏だったっけ?」
「確か第1番はデビューCDで凄かったけど、2番、3番は?」
と、帰宅したら確かめてみたい気持ちになりました。
でも、今日はやめておきます。
余韻に浸りながら、就寝することにいたします。

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