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2011年4月10日 (日)

新国立劇場「ばらの騎士」(2011/4/10)

2011年4月10日(日)14:00
新国立劇場オペラパレス

R.シュトラウス:
ばらの騎士

本来、新日本フィル音楽監督のアルミンクさんが手兵を振るはずだったこの公演。
震災後の情勢はあるにせよ、私にとっては、まさかのキャンセルでした。
私にしては高価な“ピットの中が見える席”を買っていただけに、それは、それは、残念でした。

歌手陣もキャンセル多数。
失望する気持ちと、日本人の底力を見せて欲しいという気持ちが半々。
特に、安井陽子さんが歌うのは、嬉しい配役でした。

代演の指揮は、私は名前を存じ上げていませんでしたが、マイヤーホーファーさんという方。
プロフィールを拝見した印象では、オペラ畑の職人指揮者という位置づけでしょうか。
指揮の手さばきは、かつてのサヴァリッシュさんのように細かいかも。
激しかったり優美だったり、変幻自在で、なかなか多彩。
音楽が目に見えるようで、観ていて楽しい。
とりあえず結果オーライでお釣りが来た感じでした。
確かにカリスマ的な方ではないかもしれませんが、このような“総崩れ”になりかけた急場を救うには、良い人選だったかもしれません。

オケはさすがに新日本フィルだけあって洗練されたサウンド。
歌手も含めて出だしは少し硬かったかもしれませんが、流れ出したら、あとは順調。
第1幕で「レパートリー公演にしては上々」などと思って観ていましたたが、第2幕、めちゃくちゃ素晴らしいではないですか!
崔さん、西江さんのコンサートマスター2人が揃った新日本フィルのサウンドも極上。
強奏でも騒々しくならず、歌うところは限りなく優美。
このプロダクションは、新制作のときにもペーター・シュナイダーさんの指揮で観ましたが、オケの奏でる音は、今日の方が、はるかに素晴らしく思えました。

終演後のオックス男爵役のハヴラタさんへの凄まじいブラボーの嵐は当然のこと。
キャンセルせずに来日したことはみんな知っています。
でも、それだけではありません。
歌、演技ともに堂々の存在感でした。

力強い声を響かせてくれた元帥夫人役のベーンケさん、そして指揮のマイヤーホーファーさんへのブラボーも盛大。
日本人ではやはりゾフィー役の安井陽子さんに盛大な拍手が贈られていました。

オクタヴィアンもゾフィーも、歌唱に専念したのか、演技は少しぎこちないところが無かったとは言えません。
あえて欲を言えば、二人の二重唱の姿が、ときどき棒立ちに近い姿勢になるのが(もしかして第2幕はプロンプターさんが活躍?気のせいかな?)気にはなりましたが、まあ、初日の公演を中止して練習する事態だったことを考えれば、許容範囲でしょう。
「よくぞ、ここまで建て直して上演した」という感慨で、第3幕はちょっと目がしらが熱くなりました。
ともあれ、急ごしらえとは思えない質の高い上演だったと思います。

スタッフ
【指揮】マンフレッド・マイヤーホーファー
【演出】ジョナサン・ミラー
【美術・衣裳】イザベラ・バイウォーター
【照明】磯野睦

【元帥夫人】アンナ=カタリーナ・ベーンケ
【オックス男爵】フランツ・ハヴラタ
【オクタヴィアン】井坂惠
【ファーニナル】小林由樹 
【ゾフィー】安井陽子
【マリアンネ】黒澤明子
【ヴァルツァッキ】高橋淳
【アンニーナ】加納悦子
【警部】長谷川顯
【元帥夫人の執事】小貫岩夫
【ファーニナルの執事】経種廉彦
【公証人】晴 雅彦
【料理屋の主人】加茂下稔
【テノール歌手】水口聡
【帽子屋】國光ともこ
【動物商】土崎譲

【合唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】新日本フィルハーモニー交響楽団

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