« インバル/都響(2011/5/11) | トップページ | スダーン/東響(2011/5/14) »

2011年5月12日 (木)

飯守泰次郎/東フィル(2011/5/12)

2011年5月12日(木)19:00
東京オペラシティ・コンサートホール

指揮:飯守 泰次郎
東京フィルハーモニー交響楽団

(第62回東京オペラシティ定期シリーズ)
チェロ:長谷川 陽子

ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
        第1幕への前奏曲
矢代秋雄:チェロ協奏曲
ドヴォルザーク:交響曲第8番

私はふだん東フィルの爆演には辛口な方なのですが、今日は飯守さん自身が煽る、煽る、煽る、快感!
飯守さんのズシンと重いサウンドは、ドヴォルザークをブラームスのように、ときにはワーグナーのようにすら感じさせてくれました。

冒頭の前奏曲はもう、飯守さんお得意のレパートリーですから、音が鳴り始めた瞬間、ああ、飯守さんのワーグナーに「帰って来た」という感覚になります。
その感覚が、日本人作曲家の曲も、ドヴォルザークでも、持続しました。
飯守さんは、左手の骨折も治ったようで、身のこなし、腰のひねりなども元に戻り、さえていました。
飯守さんが身をひるがえして、わわわっと煽るとオケの音が炸裂する。
爽快以外の何物でもありません。

この日のもう一つの収穫は、長谷川陽子さん独奏の矢代秋雄のチェロ協奏曲。
1960年頃の曲で、朗々と鳴るチェロは耳に心地良く、多用されるピツィカートは琵琶か何かの邦楽器のよう。
重低音のオーケストラは「もしもカンブルランがこの曲を振ったら全然違う音になるだろうな」などと邪念を抱きながら聴いていました。
日本人作曲家の作品なのに、長谷川さんがコンサートマスターの荒井さんを促してオケが引き上げ始めるまで拍手が続きました。
これだけ聴衆にウケたのは、意外と耳あたりの良い曲だったこともあると思いますが、長谷川さんの熱演、曲に対する思い入れによるところも大だと思います。

なお、この日の曲目のドヴォルザークの交響曲は、飯守さんが常任を務める東京シティ・フィルの4月28日の定期(阪哲朗指揮)の曲目と一曲同じ。
いろいろ事情はあるとは思いますが、ひと工夫欲しい気がしないでもありません。
もっとも、クラシック音楽の演奏会の不思議なことですが、同じ曲目が、なぜか複数のオーケストラで同じ時期に取り上げられること、結構多いような気もします。

|

« インバル/都響(2011/5/11) | トップページ | スダーン/東響(2011/5/14) »

コメント

こんにちは。
矢代秋雄のチェロ協奏曲が目当てで聴きに行ったものですが、
いい演奏でした、素晴らしい作品でした!
やっぱりナマで聴くと、迫力が違いますね。
もっと取り上げられてほしい曲です。

矢代秋雄氏の奥様が聴きに来られていましたね。

投稿: 木曽のあばら屋 | 2011年5月15日 (日) 13時29分

こんにちは。コメントありがとうございます。
私も聴きながら「日本人チェリストなら、レパートリーにすべき曲」と思いました。
でも、長谷川陽子さんのブログ:
http://ameblo.jp/cellist-yoko-hasegawa/entry-10890235601.html
によると、楽譜の入手が大変だったそうで…。
埋もれさせてしまうのはもったいない曲ですね。

投稿: 稲毛海岸 | 2011年5月15日 (日) 18時50分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/214768/51654868

この記事へのトラックバック一覧です: 飯守泰次郎/東フィル(2011/5/12):

« インバル/都響(2011/5/11) | トップページ | スダーン/東響(2011/5/14) »