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2011年5月14日 (土)

スダーン/東響(2011/5/14)

2011年5月14日(土)18:00
サントリーホール

指揮:ユベール・スダーン
東京交響楽団

(第589回 定期演奏会)
ヴァイオリン:クリスティアン・テツラフ
ピアノ:児玉桃

シェーンベルク:室内交響曲第2番
メンデルスゾーン:ヴァイオリンとピアノのための協奏曲
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」

プロというものは、頑張っている姿を見せるのではなく、お金を払って聴きに来ている聴衆に、名人芸を披露するもの。
この命題が正しいとするならば、今宵のステージ上の音楽家は皆、プロ中のプロだと言えると思いました。
いやはや、手に汗を握るスリリングな演奏とは、こういう演奏のことを言うのでしょう。
先月も思ったことですが、今シーズンの東響定期は、シェーンベルクと有名曲のカップリングで、一見、折衷案のようですが、聴いてみると、これが予想外に耳に心地良い。
いわば、前半の好奇心、後半の安心感。
今月はさらに、あまり演奏されないメンデルスゾーンの若書きの協奏曲が、それも弦楽合奏ではなく管弦楽版で演奏されるというオマケ(目玉?)付き。
さらには、来日を中止したピアニストの代役が児玉桃さんに決まるという、私にとっては嬉しいサプライズ。

もちろん、そういった多くの嬉しい要素以前に、音楽監督のスダーンさんが帰って来たことが一番の喜びです。
エロイカは3月の定期でコバケン指揮の粘り気のある(?)演奏を聴いたばかりですが、想定通り、全く次元の異なる…と言っても良いようなスピード感のある演奏。
そのスダーンさんのの速いフレージングを、特に木管陣が一糸乱れず、しかも無理している素振りなど一切なく、絶妙のアンサンブルで演奏していたのは本当に聞きほれました。
このような、曲芸と紙一重の名人芸を、あの大集団でやられたら驚異以外の何ものでもありません。

それは、前半のメンデルスゾーンでも同様でした。
テツラフさんの気迫みなぎる超熱演。
児玉さんの高音域の透き通るようなきれいな粒立ち。
そして、あのシューベルト・ツィクルスを思い出させるようなスダーンさんの指揮するオーケストラ。

本当に聴きどころ満載でした。
シェフのオススメのフルコース、満腹で苦しいくらい御馳走を食べたはずですが、終演後は清涼感でいっぱいでした。

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