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2011年6月30日 (木)

川瀬賢太郎/東フィル(2011/6/30)

2011年6月30日(木)19:00
東京オペラシティ・コンサートホール

指揮:川瀬賢太郎
東京フィルハーモニー交響楽団

(第63回東京オペラシティ定期シリーズ)
ヴァイオリン : 前橋 汀子

武満徹:3つの映画音楽
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番
      ~ガヴォット
(アンコール)
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番

直球勝負、内角ストレートの速球だけで音を出している場面が多いのは若さを考えれば当然。
しかし、指揮の動作に無駄がなく、ほぼ100%音に変換されているようなのは驚異的。
これだけ強奏させておいて爆演にならず、圧倒的なクライマックスを築くのも驚異的。
定期を振るのは2度目とのことですが(前回は確か、若杉さんの代役でした。私は聴いていませんが)、再登場を許されるには、やはりそれだけの理由がある。
認めない人は「きれいに鳴らせば良いというものではない」と酷評するかもしれません。
確かに“若い音”ですが、順調にキャリアを積むことができれば、もっと音に“深み”が増すでしょう。
ステージマナーも堂々たるもので、東フィルをこれだけ本気にさせる力量は、将来が楽しみ。
私は、手放しで賞賛ではないけれど、かなり好意的に聴きました。

ところで、前橋汀子さん独奏のチャイコフスキーの協奏曲は、水と油…それも純水と原油のようでした。
油はもちろんヴァイオリン独奏。
その、決して溶け合わない2つの物質が、テンポだけはピッタリ寄り添い、最後まで行ってしまいました。
貫禄のあるおばさまの演歌の熱唱のような強烈なヴァイオリンに一歩も引かぬ若き指揮者も見事。
前橋汀子さんの粘り気のある音は、私の好みのタイプでは全くありません。
聴いていて、一刻も早く帰宅してヒラリー・ハーンのCDを聴きたくなったくらい。
ロシアの情感と言うよりは、純和風のこぶしのきいた演歌のよう。
これだけひっかき回せば、技巧的に完璧ではない?
でも、これだけ強烈な自己主張は、凄いことは凄いと思いました。

なお、この日、会場入口でプログラム冊子を入場者に手渡す係のおじさん、
オペラシティの人か東フィルの人かわかりませんが、おしゃべりに夢中で仕事をしていない。
向かい側の女性が気を利かせて、手を伸ばして渡してくれましたが、少々残念な対応でした。

20110630

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