デミジェンコ(P)(2011/6/4)
2011年6月4日(土)18:00
すみだトリフォニーホール
≪ロシア・ピアニズムの継承者たち≫
第3回:ニコライ・デミジェンコ(ピアノ)
第1日:リサイタル
シューマン:ウィーンの謝肉祭の道化
シューマン:謝肉祭
リスト:伝説~第1曲
リスト:ピアノ・ソナタロ短調
ショパン:ノクターン嬰ハ短調遺作(アンコール)
ショパン:ノクターン変ニ長調作品27-2(アンコール)
スカルラッティ:ソナタ嬰ハ長調(アンコール)
聴衆は3~4割入っていたかどうか…という空席の目立つ会場でしたが、拍手の熱いこと!
デミジュエンコさんのピアノは集中力の高い白熱の演奏でしたが、乱雑な印象は全くありません。
細部まで気働きが行き届き、コントロールされた上でのスケール感のある音づくり。
シューマンならシューマン、リストならリストと、曲の中ではさほど多彩な音色を駆使している印象は無いのですが、作曲家や曲が変わるとガラリと音の粒のきらめき方が変わるあたり、かなりのテクニシャンかもしれません。
前回聴いたのは、読響の芸劇マチネのソリストとして。
あのホールの3階席中段で聴きましたので、ピアノの細かい表情はあまりよくわかりませんでした。
この日のすみだトリフォニーホールは、いつも新日本フィルを聴いているので、オケの音が良く聞えることは十分承知しておりましたが、ピアノ・ソロでも抜群の音響。
もちろん、オケのときも協奏曲のカデンツァとかは聴いていましたが、リサイタルは私は初めてかな。
ピアノの位置は、協奏曲のときの位置(客席寄り)ではなく、舞台のまん真ん中に置かれていました。
この日の聴衆の鑑賞態度も素晴らしかったと思います。
数は多くありませんが、本当に好きな人が集まっていたのだろうと思います。
演奏中の集中力、拍手の熱狂。
もちろん、突発的なノイズがゼロではありませんでしたが、曲間での咳ばらいもなく、本当に素晴らしい空間を作り上げていました。
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