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2011年9月18日 (日)

カンブルラン/読響(2011/9/18)

2011年9月18日(日)14:00
横浜みなとみらいホール

指揮:シルヴァン・カンブルラン
読売日本交響楽団

(第50回みなとみらいホリデー名曲シリーズ)

モーツァルト:交響曲第40番
ベルリオーズ:幻想交響曲

読響の課題はただひとつ。
カンブルランさんにいつまで常任で居てもらえるか、ではないでしょうか。
素晴らし過ぎました!

モーツァルトの交響曲第40番は、ピリオド・スタイルではないモーツァルトで、これだけ爽快感を与えてくれるのはカンブルランさんならでは。
美しく、淀みなく、速いけど早過ぎず…。
今や読響との呼吸もピッタリです。

休憩後の幻想交響曲はさらに素晴らしい。
この香り高い名演は、偶然生まれたものではなく、緻密に組み立てられたものであるはずです。
しかしその苦労の跡を微塵も見せることなく、爆演はおろか熱演にも見せず、当たり前のような顔をしてなしとげた指揮者と楽員には脱帽です。
どこひとつ取っても魅惑的なニュアンスを感じられる旋律とハーモニー。
ごく短い木管のソロでさえ、表情付けがなされています。
音の出が「きれいに揃っている」のレベルを遥かに凌駕する、粗雑さの一切無い立ち上がり。
聴いていて思ったのは、カンブルランさんは、楽譜のデジタル信号を見事にアナログ変換する、最上級のD/Aコンバータのようだ、ということです。
棒の動き、ひじの返し…小さな動きが全て音に変換されてホールの空間を包んでいました。
爆演でないのに、これだけ聴いていて気分を高揚させてくれる演奏。
高級ワインのホロ酔いのようなすばらしさでした。

カンブルランさんと読響は、確か最初の年に幻想交響曲をレコーディングしています。
しかし次の年の関西公演?でこの曲を取り上げる際に、再度みっちりリハーサルをやったとか。
そして今年、です。
素晴らしい演奏にならないわけがありません。
カンブルランさんのの日頃の“やる気”を見ている限り、マンネリの心配は全く不要。

爆演ではなく、上品な香りのする幻想交響曲と言えば、故・フルネさんと都響による演奏が思い出されますが、今はもうCDでしか聴けなくなってしまった往年の演奏を無い物ねだりする必要は無くなりました。
今の時代に生きているカンブルランさんと読響の演奏を、聴き続けて行こうと思いました。

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