« 2011年9月 | トップページ | 2011年11月 »

2011年10月の12件の記事

2011年10月30日 (日)

新国立劇場「パゴダの王子」(2011/10/30)

2011年10月30日(日)14:00
新国立劇場

ブリテン:パゴダの王子

この日は私にとって、初めてのバレエの生の舞台です。
(オペラの中の…アイーダとか…のバレエは除く。)
「くるみ割り人形」とかではなく、ブリテンのバレエでバレエ初体験。。
バレエはずっと私の興味の対象外でしたが、たまたま
『こんど新国立で上演する「パゴダの王子」ってブリテン作曲なのか…どんな曲なのだろう?』
とNaxos Music Libraryで試聴してみたところ、なんとなんと、魅惑的な曲!
サイトウキネンで「中国の不思議な役人」…ダンスですが…を観たのも影響して、急に観てみたくなりました。
…というわけで、Z席抽選に参戦。
でも、落選したのでD席を予約して新国立へ。
直前でもD席に空席があるところはオペラ公演とはだいぶ違います。

プログラム冊子によれば、設定を鎖国の日本にしたりと新機軸があるようですが、私はそれを論じるほどのバレエの知見はなし。
でも、面白かった。
開演前(オケのチューニングよりも前)に、幕の前に道化が現われてパフォーマンスが始まり、なんだか、先日観たバイエルン国立歌劇場来日公演の「ナクソス島のアリアドネ」みたい。(違うか…。)
かぶり物をつけた妖怪のような物(者)が出てきたり、和服っぽい衣装(プログラム冊子によれば、工夫した衣装とのこと)でひらりひらりと踊ったり、時代劇の殺陣のような場面があったり、視覚効果としてはかなり面白く拝見させていただきました。

ピットの東フィルの演奏は、完璧に洗練されていたとは言えないにしても、比較的珍しい作品の初日としては、まずまず…いや、かなり良かったのでは?
ちなみに、この日の東京フィルは、新国立のバレエのピットに1時間遅れの開演で、なかのZEROホールで、川瀬賢太郎さん指揮の演奏会も…。
東京フィルは簡単に分身の術が使えますが、私は分身の術は知らないので、我が身はひとつ。

初体験のバレエの会場の、観衆はオペラとは違った層のよう。
ロビー談義も、初心者の私にとっては「なるほど、こちらの世界も敷居が高い」
バレエ通と思われる方が「音楽はつまらないよ。プロコフィエフの二番煎じみたいで…」と。
大作曲家ブリテンのことを、私は恐くてとてもそんな風には言えません。

スタッフ
【振付】デヴィッド・ビントレー
【音楽】ベンジャミン・ブリテン
【美術】レイ・スミス
【照明】沢田祐二
【指揮】ポール・マーフィー
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

キャスト:
さくら姫:小野絢子
王 子:福岡雄大
女王エピーヌ:湯川麻美子
皇 帝:堀登
北の王:八幡顕光
東の王:古川和則
西の王:M. トレウバエフ
南の王:菅野英男

20111030

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年10月29日 (土)

秋山和慶/東響(2011/10/29)

2011年10月29日(土)15:00
佐倉市民音楽ホール

指揮:秋山和慶
東京交響楽団

(佐倉市民音楽ホール自主文化事業
ベートーヴェン交響曲全曲シリーズ第4弾)

ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」

今日は流れに逆らって、いつもと逆方向へ。
佐倉市民音楽ホールは、千葉県民歴が長いのに初めて行くホールです。
秋山和慶さんが音楽監督の頃からの秋山/東響のファンの私としては、足を運ばざるを得ません。

ホールは京成臼井駅が最寄駅で、座席数は667席。
小空間の割には残響があまり感じられなかったのは少し意外でしたが、ホールの内装は、よくある市民会館タイプの、交響…ではなく、公共ホールですので、こんなものかもしれません。
ちなみに私の座った場所は、比較的前方の壁寄りの席でした。

前半の「田園」は個人的な体調の問題(遅い昼食の直後)で眠かったので偉そうに感想を述べる資格はありませんが「やはり、さすがは秋山/東響!」という部分と「いつも定期で聴いている東響にしては…」という部分が混在。
木管の一部が不安定な部分まであったは、ちょっと意外でした。

後半の「英雄」、それも第3、第4楽章ともなると、さすがに秋山/東響のクオリティを見せつけ、圧倒的…と言っても良かったとは思います。
…思いますが…。
それでもやはり、年末の「第九と四季」で聴くときのベートーヴェンのクオリティには一歩譲る感も否めません。

想像するに、おそらく、定期演奏会や「第九と四季」などの楽団主催の演奏会と、このような“お呼ばれ”の公演では、リハーサル日数がかなり違うのでしょう。
それは初めからわかっています。
わかってはいますが、今や都内で秋山和慶さんの振る定期演奏会自体が少ないので致し方ありません
そうそう、気軽に、九州や広島まで聴きには行けませんし。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年10月28日 (金)

沼尻竜典/読響(2011/10/28)

2011年10月28日(金)19:00
すみだトリフォニーホール

指揮:沼尻竜典
読売日本交響楽団

(読響Symphonic Live深夜の音楽会公開録画)
ピアノ:ミシェル・ダルベルト
司会:古市幸子
(日テレアナウンサー)

ブラームス:ピアノ協奏曲第2番
ブラームス:3つのインテルメッツォOp.117-1
(アンコール)
ブラームス:交響曲第4番


トリフォニーのステージに読響が居るのって、ちょっと不思議な感覚でした。
結構、あそこで公開収録はやっているようですが、私は初めてだったので…。
ちょうど、千葉マリンに阪神タイガースが来たときのような違和感?(暴言失礼)

後半の交響曲が、気合い入りまくりなのに、全く粗雑にならず、美しさを失わない素晴らしい演奏。
細部(特に金管の一部)には「ん?」と思う箇所が無かったとは言いませんが、幻滅するほどではなく、私は十分に“沼尻さんのブラームス”を堪能しました。
割と流麗な演奏と言って良いと思いますし、重苦しさのない、どちらかと言うと純音楽風のさわやかな印象。
それでも、メロディーの歌い回しは、いとおしくなるほど魅惑的。
力いっぱい鳴らしていたのに、沼尻さんの指揮姿は肩に力が入っている様子もなく、読響の演奏も爆演にならず。

それに比べると、前半のピアノ協奏曲は、私の好みとは違いました。
ダルベルトさんのピアノの音は、特に前半の2楽章で、良く言えばスケールが大きいのかもしれませんが、悪く言えば荒っぽいと取れなくもない。
後半の第3、第4楽章(の一部)やアンコールでみせた美しい音色からすると、「弾こうと思えば、こういう音も出せるではないか!」と、少々残念。
もっとも、ホールの音響や私の座った位置(前方右寄り)に加えて、ふだんサントリーのP席とかばかりで聴いている私の耳の特性など、いろいろ要因はあると思うので、あくまでもこれは、私個人の感想です。
会場は沸いていましたし、アンコールで弾いたブラームスの独奏曲は(かなり)良かったと思いました。

公開収録らしく、開演前と休憩終了後に日テレの古市アナが登場して、エピソードなどを交えて手際よくスピーチ。
短すぎず、長すぎず、音楽鑑賞の邪魔をせず、意外と良いトークだったと思いました。
沼尻さんは読響との初共演のチラシを「初心忘るべからず」と、ブラームス総譜に貼り付けているとか。

この公開収録、ハガキ応募だから…と心配した聴衆の鑑賞マナーも驚嘆するほど良かったと思います。
もちろん、中には、紙片をカサカサやる人はいましたけど(なぜ、そういう人が私の近くに来るのか!)、全般的には定期演奏会並みに静かでした。
やはり、一般大衆から見ればマイナーな部類の番組に、ハガキを書いて投函するだけの意欲を持った人々は違いますね。

20111028

20111028_2

20111028_3

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年10月23日 (日)

下野竜也/読響(2011/10/23)

2011年10月23日(日)14:00
横浜みなとみらいホール

指揮:下野竜也
読売日本交響楽団

(第51回みなとみらいホリデー名曲シリーズ)
能管・篠笛:一噌幸弘
ソプラノ:天羽明惠

ジョン・アダムス:
  ドクター・アトミック・シンフォニー
(日本初演)
團伊玖磨:交響曲第6番「HIROSHIMA」

さすがにCDを買って“予習”しましたが、予習無しでも楽しめたかもしれません。
特に、團伊玖磨さんの交響曲は耳に優しく、現代音楽の難解さは感じません、
終結部の高揚感はCDで聴いてもかなりのものでしたが、生演奏はまた格別。
演奏効果としてはかなりのものがあり、著作権が切れたら人気曲となるのでしょうか?
残念ながら私は、その時まで生きていない…と…思いますが…。

ただ、この日のみなとみらいホール、上期の満員御礼に近い入りに比べると、それなりに空席が目立ったのは事実です。
曲目の“文字情報”からすれば致し方ないことかもしれません。
でも、連続券購入の会員の欠席っぽい空席も結構あったのは少々残念でした。
翌日の定期演奏会はともかく、みなとみらいホリデー名曲シリーズで取り上げるとは、さすがに大胆過ぎましたか。

團伊玖磨さんの交響曲における能管・篠笛は指揮台とコンマスの間でソリストとしての演奏。
終楽章で歌われるソプラノ独唱はパイプオルガンの所での歌唱。
パイプオルガンの所には、打楽器の一部もありました。
(みなとみらいホールのオルガンのところに楽屋に通じる通路があるとは知りませんでした。)
下野さんならこう演奏してくれるだろうを絵に描いたような音。
かなりストレートにシンフォニックな響きを追求。
これが終結部の高揚感を、よりスケールの大きなものへと築き上げていたと思います。

前半のドクター・アトミック・シンフォニーは、個人的には単調に感じられる所もあるのですが、延々と繰り広げられるトランペットのソロなど、むしろ作曲者の狙ったところなのでしょう。
私は原作のオペラは映像も音も未体験ですが、下野さんの指揮する読響の演奏で垣間見ることが出来たのは嬉しい機会ではありました。
開演前には奥田佳道さんと下野竜也さんによるプレトークもありました。
それこそ、開演5分前?までお話しされて本番の指揮、お疲れ様です。

なお、予習用に買ったCDは、ジョン・アダムスの作品は、デヴィッド・ロバートソン指揮、セントルイス響による輸入盤CD、團伊玖磨さんの作品は、作曲者自身の指揮、ウィーン響による、今はタワーレコードから出ているCDでした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年10月22日 (土)

メッツマッハー/新日本フィル(2011/10/22)

2011年10月22日(土)14:00
すみだトリフォニーホール

指揮:インゴ・メッツマッハー
新日本フィルハーモニー交響楽団

(第485回定期演奏会)

J.S.バッハ(シェーンベルク編):
     前奏曲とフーガ変ホ長調「聖アン」BWV 552
シェーンベルク:管弦楽のための変奏曲op.31
ブラームス:交響曲第1番

先週のショスタコーヴィチが想像できるようなブラームスだったかもしれません。
(両方聴かれた方、違っていたら失礼!)
メッツマッハーさんの指揮、今回は私は残念ながらこの一公演だけでしたが、なんともエキサイティングな体験をさせてくれる指揮者です。
昨年のマーラーもそうでした。

シェーンベルク編曲のバッハの前奏曲とフーガ、シェーンベルクの管弦楽のための変奏曲と並べた前半は、曲の統一感も感じられました。
…ということは、前奏曲とフーガは、シェーンベルク編曲の側面を強く押し出した演奏うといって良いのでしょう。
シャープな音作りが新日本フィルの音色にマッチして耳に心地良い。
2曲とも、指揮者が手を下ろしてから拍手が始まり、最後の静寂が保たれました。
拍手が始まってからは2曲とも「ブラボー」が飛び、なかなか良い雰囲気です。

休憩後のブラームスの交響曲第1番は、ヒヤリ…いや、冷んやりとした感触のブラームス。
鋭利な刃物で頬をぴたぴたと叩かれているかのよう。
まるでIH調理器のように、燃えていないのに瞬時に沸騰する。
最後の方は喧嘩を売っているかのような第1楽章。
でも…。
そのように激しい第1楽章の後は、まるで旋律を丸裸にして白日のもとにさらしたような美しさの極みの第2、第3楽章。
叙情的な演奏ではなく、極端に言えばメカニカルにすら感じる鳴らし方なのに美しい。
人工美と言ったら言い過ぎかもしれませんが、とにかく美しい。
第4楽章もその方向で来て、最後は電磁調理器のスイッチオン。
最後の最後のヒヤリが無ければもっと沸騰したかもしれません。
メッツマッハーさんの指揮は、拍子を刻むと言うよりは、表情付けの方を押し出していたように見えました。

終演後の会場は、そのヒヤリの部分に「何が起こったんだ?」という気持ちもあったのか、少し戸惑ったような拍手ではありました。
さすがに「ブラボー」は叫びにくい感はあります。
でも、最後のヒヤリ含めて?大いに楽しませていただきました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年10月13日 (木)

飯守泰次郎/東京シティ・フィル(2011/10/13)

2011年10月13日(木)19:00
東京オペラシティコンサートホール

指揮:飯守泰次郎
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

(第252回定期演奏会)
ソプラノ:安井陽子
バリトン:福島明也
合唱:東京シティ・フィル・コーア
合唱指揮:藤丸崇浩

ブラームス:悲劇的序曲
ブラームス:ドイツ・レクイエム

悲劇的序曲の後に休憩15分。
いきなり、飯守さんらしい、ズシンと響く低音の一撃…。
…の連続。
ハイテンションの演奏に、まるで交響曲を聴き終えたみたいで「ご馳走様でした」と言いたくなるくらいでした。
「休憩前に序曲一曲だけぇ?」と、ちょっとなめてたので「しっ、失礼しました」という感じでした。

休憩後のドイツ・レクイエムは「柔」と「剛」。
なんとも柔らかく、優しい響きに酔っていると、みるみるうちに、ドドドドドッと盛り上がり、ドッカンドッカンと飯守さんの重低音。
いやはや快感。
いや、レクイエムで「快感」などと言ってはマズイかもしれませんが…。

独唱の安井さんと福島さんは出番が少ないのがもったいなく感じられるくらい。
福島産の気迫のこもった声は、紅潮した顔で歌われました。
安井さんの澄んだ声も美しい。
その声に寄り添う木管の伴奏も美しい。
ただ、私の席では、伴奏の木管と独唱のバランスは少々アンバランス。
もちろん、1階中央ではバランスがとれて聞こえていたものと想像します。

合唱の東京シティ・フィル・コーアは一応アマチュアではありますが、オケ専属のコーラスであるからして、十分な水準。
オケとともに、飯守泰次郎さんの棒に見事に反応していました。
特に微弱音をきれいなハーモニーで響かせたのには感心。
大半の人が暗譜での歌唱。
一部の人は譜面を見ながら歌っていましたが、まあ、無理に暗譜することもありませんしね。
譜面を持った方々も「楽譜が無いと歌えない」というような頼りなさは皆無でした。

こうして、ドイツ・レクイエムが終了し、飯守泰次郎さんの任期の残りの定期は、いよいよチャイコフスキーだけとなりました。
6月の定期演奏会の出来からして、期待大です。
そして、東京シティ・フィル・コーアは、飯守泰次郎さんの任期最後の曲「1812年」の合唱も歌うことになっています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年10月10日 (月)

バイエルン国立歌劇場「ナクソス島のアリアドネ」(2011/10/10)

2011年10月10日(月・祝) 15:00
東京文化会館大ホール

バイエルン国立歌劇場日本公演
R.シュトラウス:ナクソス島のアリアドネ

音楽は良かったと思うけど、カーセンさんの演出は、私にはよくわかりません。

そもそも私は、このオペラは、某・地方団体の、新国立・中劇場での公演を観た経験が一回あるだけ。
したがって、外来オペラ、それもケント・ナガノさん指揮のバイエルン国立歌劇場ともなると、比較するのが申し訳ないほど。
でもやっぱり、カーセンさんの演出は…。…。…。

現地での上演では、観客が客席に入ると舞台上ではバレエのレッスンが行われていて…とのネタバレがチラシに載っていました。
しかし、入場してみると、東京文化会館の幕は下りていました。
「東京ではどうするのだろう?」と思っていると、14:50頃に幕が開き、レッスン・シーンの開始。
そのまま延々とバレエのレッスンのシーンが続き、さらにそのまま15:05頃に、あの東京文化会館の開演のチャイムが鳴り、その後「お客様に御案内いたします…」とアナウンスが長々と…。
正直、この時点で、少しひいてしまった気持ちもありましたが、もしかしたら、そういう気持ちを想起させるのも演出家の狙いなのかな??
バレエのインストラクターが「ムジーク!」と叫んで、オペラの音楽が開始。
ケント・ナガノさんは、いつもまにかピットに入っていました。

カーセンさんお得意(?)の、客席から人物が登場したり…。
(私は、カーセンさんの演出は、以前、一回、東京のオペラの森の「タンホイザー」を観ただけですが…。)
舞台上ではいろいろあって、“作曲家”役が客席に降りて、ピットの前へ行き、ケント・ナガノさんにスコアを渡して、劇中劇の開始。
“作曲家”役はピットの縁の階段に座って、ずっと劇中劇を見ていました。

劇中劇の演出のドタバタ騒ぎは、私の理解力を超えていて降参。
よくわかりません。
最後は“作曲家”役が、幕がスルスルと閉まる中、舞台中央にたたずんで終了。
聴衆の拍手と一緒に登場人物も駆け寄って拍手。
まあ、珍しいものを見せてもらったと感謝することにいたしましょう。

少なくとも、いまヨーロッパの歌劇場で行われていることの一端を垣間見ることができただけでも、足を運んだ甲斐があったと思います。
団員の日本行き拒否が報じられたりして、どこまで正団員(と言うのも変かな)による上演だったのか門外漢にはわかりませんが、それなりに現地での上演に近いものは、持ってきてくれたのでしょう。

ケント・ナガノさんの指揮を論ずるほど私はこのオペラに親しんでいませんが(前回鑑賞した国内地方団体の公演と比較すること自体ナンセンスでしょうが…)、小編成のオケ、ピアノをよく操り、音響的に満足できる空間を作り出していたと感じました。

歌手の方は演出に気を取られてよく覚えていません。
(本末転倒?)
ツェルビネッタの長いアリアは、さほどでもなかったような…。
(すでに、グルベローヴァさんを聴いていますので…ね。)
“作曲家”役は結構良かったと思いました。

最後は横断幕でのカーテンコール。
「日本公演の実現に感謝」「長く続く友情をいつまでも」だったかな?
ちょっと違うかも?
この日が最終日でした。
バイエルン国立歌劇場に本公演も、私の秋のオペラ三昧も。

指揮:ケント・ナガノ
演出:ロバート・カーセン
美術:ファルク・バウアー
照明:マンフレッド・ヴォス
ドラマトゥルーク:イングリット・ツェルナー
振付:マルコ・サンティ

アリアドネ/プリマドンナ:アドリエンヌ・ピエチョンカ
バッカス/テノール:ロバート・ディーン・スミス
ツェルビネッタ:ダニエラ・ファリー
執事長:ヨハネス・クラマ
音楽教師:マーティン・ガントナー
作曲家:アリス・クート
士官:ケネス・ロバーソン
舞踊教師:トーマス・ブロンデル
かつら師:ペーター・マザラン
下僕:タレク・ナズミ

バイエルン国立歌劇場管弦楽団
バイエルン国立歌劇場合唱団

2011_10_10


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年10月 9日 (日)

渡邊一正/読響(2011/10/9)

2011年10月9日(日)18:00
東京オペラシティコンサートホール

指揮:渡邊一正
読売日本交響楽団

(第6回オペラシティ名曲シリーズ)
ヴァイオリン:バーナバス・ケレマン

ラフマニノフ(ストコフスキー編曲):
        前奏曲嬰ハ短調作品3-2「鐘」
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
J.S.バッハ:サラバンドニ短調
(アンコール)
パガニーニ:24のカプリス第1番(アンコール)
ラフマニノフ:交響曲第2番

新国立劇場「サロメ」終演後、ちょっとだけ隣りへ移動して、オペラシティへ。

ハシゴと言っても、同じ敷地内ですし、「サロメ」はオペラの中では短い作品ですので、ワーグナーの「神々の黄昏」を観たときのような疲労感はありませんでした。

当初、指揮する予定だったオラリー・エルツさんが降板。
私としては初の『初台ダブルヘッダー』が、ダブルで指揮者交代というオマケ付きになりました。
新国立劇場「サロメ」のプログラム冊子の方は、「指揮:ラルフ・ヴァイケルト」と印刷されていましたが、読響のプログラム冊子には「指揮:オラリー・エルツ」と印刷されていたので、指揮者交代は、それなりに「急」だったものと想像しました。

渡邊一正さんの代役、急場にしては、まずまずだったのではないでしょうか。
手放しでほめる気にはなりませんが、テンションの高いラフマニノフの演奏であったことは事実。
ただ、終始テンションが高いのは、一本調子とも言えるので難しいところ。
でも、少なくとも「金返せ~」という演奏会ではありませんでした。

まず、協奏曲のソリストのバーナバス・ケレマンさん、たぶん初めて聴きましたが、素晴らしいのなんの。
弱音から表情付けから、多種多彩な音のパレットを駆使するケレマンさんには脱帽。
ヴァイオリン一本でハイビジョンの画像を描くソリストに対して、残念ながらオケの方は、ブラウン管の白黒テレビ。
ヴァイオリン一本の色彩感に、フルオーケストラが負けてどうする!?と思いましたが、読響だってテミルカーノフが振った芸劇マチネの同じ曲のときは全然違う音がしたわけですし、まあ、仕方ないかな。

会場の大喝采に応えてのソリスト・アンコールはバッハとパガニーニ。
アンコール2曲目を弾こうと、ヴァイオリンを構えたときに、会場から「サンキュー」という声がかかり、和やかな雰囲気。
たいそうな盛り上がりでした。

休憩後のラフマニノフの交響曲第2番は、音の潤いや深みはあまり感じられないし、豪快と言えば豪快だが、粗野と言えなくもない。
それでも、読響の各奏者、身体を揺らしての熱演に、後半2楽章は結構引き込まれたことは確か。
爆演が好きな方には良いかもしれません。
「あなたの好みのタイプの演奏でしたか?」と問われれば「いいえ」と答えざるを得ませんが、やる気のない演奏では断じてなく、主催公演のレベルは十分に保ったと言っても良いのではないでしょうか。
会場では、ブラボーも多数飛んでいましたし、拍手も熱烈でした。

20111009_3

| | コメント (0) | トラックバック (0)

新国立劇場「サロメ」(2011/10/9)

2011年10月9日(日)15:00
新国立劇場
R.シュトラウス:サロメ

14:00開演と思い込んで、遅れそうだと焦り、階段を駆け降り、駆け上がり、汗をかいて、息を切らせて駆けつけると、会場は閑散としていて、それでも気付かず「あれ?もう入場を終了して締め出しか?」と入口まで行って、ようやく時間を間違えたことに気づきました。
先月の「セヴィリアの理髪師」以来、1ヶ月ぶり2回目です。

当初、音楽監督の尾高忠明さんが指揮する予定だった上演。
降板で指揮者はラルフ・ヴァイケルトさんに交代。
ヴァイケルトさんは、オケをずいぶんシンフォニックに鳴らしていた印象でした。
「サロメ」の終盤が「ばらの騎士」のように優美でいいの?…という気にもなったくらい美しい。
時折、声とのバランスでオケが上回る箇所もあったかな。
それでも私は、響き渡るオケの音を好意的に聴きました。
オケは東京フィル。
日頃、私は東京フィルには辛口な方なのですが、先日の「イル・トロヴァトーレ」も含めて、大変好感の持てる響き。
偶然か、必然か、コンサートマスターは両日ともに荒井英治さんでした。

この「サロメ」の舞台(演出)は、前回もしっかり観たはずですが、結構忘れていて、再度新鮮な目で見ることが出来ました。
穴の底から響くヨハナーンの声は、「前回も、こんなにエコーがかかっていたっけ?」という印象も。

サロメは大人の女性の妖艶さではなく、可憐であどけなさを内包したような澄んだ声。
ヘロデはいやらしさを秘めて少し上品さを装った感じ。
聴衆は、もっといやらしい感じがほしかったのか、ヘロデへのブラボーは極端に少なく、ちょっと意外でした。

“通”の方から見ればいろいろあるのかもしれませんが、新制作でないレパートリー上演でこのレベルで観せてもらえれば(新制作よりチケットも安いし)私としては、充分に楽しませていただきました。
2月の二期会のコンビチュニー演出も面白かったですけど、割とオーソドックスな舞台で観る「サロメ」も、十分に刺激的で堪能しました。

スタッフ
【指揮】ラルフ・ヴァイケルト
【演出】アウグスト・エファーディング
【美術・衣裳】ヨルク・ツィンマーマン

キャスト
【サロメ】エリカ・ズンネガルド
【ヘロデ】スコット・マックアリスター
【ヘロディアス】ハンナ・シュヴァルツ
【ヨハナーン】ジョン・ヴェーグナー
【ナラボート】望月哲也
【ヘロディアスの小姓】山下牧子
【5人のユダヤ人1】大野光彦
【5人のユダヤ人2】羽山晃生
【5人のユダヤ人3】加茂下稔
【5人のユダヤ人4】高橋淳
【5人のユダヤ人5】大澤建
【2人のナザレ人1】大沼徹
【2人のナザレ人2】秋谷直之
【2人の兵士1】志村文彦
【2人の兵士2】斉木健詞
【カッパドキア人】岡昭宏
【奴隷】友利 あつ子

【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

20111009

20111009_2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年10月 7日 (金)

ノット/東響(2011/10/7)

2011年10月7日(金)19:00
サントリーホール

指揮:ジョナサン・ノット
東京交響楽団

(第593回定期演奏会)
ピアノ:小菅優
合唱:新国立劇場合唱団

ドビュッシー:「夜想曲」~シレーヌ
シェーンベルク:ピアノ協奏曲
武満徹:雨の樹の素描Ⅰ
(アンコール)
ラヴェル:ダフニスとクロエ(全曲)

一曲目のドビュッシーで、いつもならこのオケから聴けるはずの、磨き上げられた艶やかな音が影を潜め、一瞬、戸惑いました。
しかしこの音は指揮者が求めた音のよう。
代わりに鳴ったのは、鋭利な刃物を想起させるような切味の良い音。
少し刺激がきつい感じもしますが、これはこれで認めるべきでしょう。

シェーンベルクのピアノ協奏曲でも、ノットさんの指揮するオケの音は相変わらず…と言うより、さらに徹底してシャープ、刺激的。
対する小菅優さんも切味は鋭い、クリアーな音ですが、どことなくヒューマンな温もりも感じます。
協奏曲は譜面を置き、譜めくりの方が付いての演奏ですが、危なっかしさは皆無。
アンコールは(私の席からは見えませんでしたが)暗譜だったようです。
最初、アンコールも「シェーンベルク?」と思ったくらい、“続き”としては素晴らしくマッチした選曲。
休憩時間にロビーの掲示を見て、はじめて武満徹さんの曲と知りました。

休憩後の「ダフニスとクロエ」は、編成が大きくなった分、多少シャープな印象は弱まりましたが、それでも刺激的。
東欧風…と言ったら言い過ぎかもしれませんが、
「なるほど、いずれ、ストラヴィンスキーが『火の鳥』や『春の祭典』を書くわけね」
と納得させてくれるような演奏。
(帰宅して調べてみると、年代的にはほとんど同時期です。『火の鳥』初演が1910年、『ダフニスとクロエ』初演が1912年、『春の祭典』初演が1913年とのこと。)

面白いことに、各奏者のソロの音もノットさんの音色に染まっています。
コンサートマスターの大谷康子さんのソロ、首席ヴィオラの青木篤子さんのソロ。
そして、「ダフニスとクロエ」と言えば、この方でしょう。
首席フルートの甲藤さちさん。
甲藤さんのソロもノットさんの音色に染まっていましたが、テクニック的には事前の期待通りであり、大満足。
終演後、ノットさんがただ一人起立を求めたのが甲藤さんでした。

このように、どことなくストラヴィンスキーを想起させるようなラヴェルの「ダフニスとクロエ」。
最後はお祭り騒ぎ…と言ったら言い過ぎかもしれませんが、多少上品さには欠けるものの、面白いことは面白い。
…というわけで、楽しくハッピーエンドでした。

20111007

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年10月 4日 (火)

山下一史/仙台フィル(2011/10/4)

2011年10月4日(火)19:00
東京オペラシティ・コンサートホール

指揮:山下一史
仙台フィルハーモニー管弦楽団

(アジア オーケストラ ウィーク2011)
ピアノ:津田裕也

片岡良和:抜頭によるコンポジション(1961)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番
エルガー:エニグマ変奏曲~ニムロッド
(アンコール)

個人的印象としては、ベートーヴェンが一番良かったかな。
山下一史さんの指揮する演奏を聴くのは、2007年のニュー・フィル千葉の演奏会以来。
あのとき感じた「よく歌う」音楽という印象はこの日も同じ。
よく歌い、よく弾む、弾力性のあるオーケストラのサウンド。
津田裕也さんのピアノ独奏は、クリアーで粒立ちの良い音、特に高音のきらめきが美しい。
さらに年輪を重ねれば、音に“深み”が増して、さらに良くなるでしょう。
この協奏曲の演奏が、事前の期待以上に素晴らしく感じられました。

後半のショスタコーヴィチの交響曲第5番は、弦楽器群はベートーヴェンで感じたような弾力性を維持し、良かったと思います。
ただ、管楽器、特に金管は、よりいっそうの洗練された音色を求めたい場面も多少ありました。
アンコールのニムロッドにおける最強奏も然り。
もっとも、この日は友人からチケットをいただいて一緒に聴かせていただいたので、辛口の感想を言う資格は私にはないのですが…。

最初の片岡良和さん作曲の作品は、聴いていて「ん?まだ続くの?」と思う場面も多少あり。
1961年の作品で、割と耳当たりの良い旋律、和風な味付けの洋食みたい。
作曲者は会場にいらしていました。

プログラム冊子によれば(そして見ての通り)、この日の客演コンサートマスターは東京シティ・フィルの戸澤哲夫さん。
客員首席ヴィオラは東京フィルの須田祥子さん。
場所がオペラシティだけに「いま、仙台フィルを聴いているんだゾ」と念じてないと、錯覚しそう…と、終演後に友人と話して笑ってしまいました。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2011年10月 2日 (日)

新国立劇場「イル・トロヴァトーレ」(2011/10/2)

2011年10月2日(日)14:00
新国立劇場
ヴェルディ:イル・トロヴァトーレ

「やっぱり歌劇場のオーケストラは良いなぁ」と感じながら聴いていて、よく考えると、ピットに入っているのは、あの東京フィルなんですよね。
むせび泣く旋律、咆哮する全強奏、どこをとってもドラマティック。
終盤に向けてどんどん高揚していく舞台。
この興奮を作り出したのは、演出ももちろんですし、歌手の皆さんも素晴らしかったですが、やはり一番の立役者は指揮のピエトロ・リッツォさんでは?
私の席(この日はZ席に近い場所で、視覚的にも今ひとつでした)からはピットの中は見えませんでしたが、リッツォさんは少なくともオペラについては、なかなかの実力者だろうと耳で(心の目で)指揮姿を想像しました。

歌手ではレオノーラとマンリーコが特に秀逸。
アズチェーナは終盤にかけて良くなっていった感じ。
そして、このオペラと言えば、コーラスでしょう。
毎度のことではありますが、新国立劇場合唱団は本当に素晴らしい!

ウルリッヒ・ペータースさんの演出は(プログラム冊子に書いてあるのでネタバレOKと思いますが)終始、舞台上に男優と子役が「死の象徴」としてたたずむ舞台。
不気味な雰囲気を狙ったのかどうかはわかりませんが、そして、その狙いが100%達成していたのかどうかはわかりませんが、なかなか面白い趣向であることは事実。
終演後のロビーで「なに?あのこうもり?」などと話しをしているのも小耳に挟みましたので、全観衆が満足したかどうかはともかく、カーテンコールで演出家が登場したときの拍手は盛大でした。

ところでこのオペラは…。
いや、このオペラだけでなく「リゴレット」)も…。
凄惨なストーリーに似合わぬ美しい旋律に違和感を感じることがあります。
この日も「なぜヴェルディは、こんな暗いストーリーにこんな美しい旋律をつけたのだろう?」と何度も思ったことは実感です。
でも、音楽的には素晴らしかったので、とりあえず文句なし。

シーズン開幕の初日。
気合いの入った上質の新制作でスタートを切ったのではないでしょうか。

スタッフ
【指揮】ピエトロ・リッツォ
【演出】ウルリッヒ・ペータース
【美術・衣裳】クリスティアン・フローレン
【照明】ゲルト・マイヤー

キャスト
【レオノーラ】タマール・イヴェーリ
【マンリーコ】ヴァルテル・フラッカーロ
【ルーナ伯爵】ヴィットリオ・ヴィテッリ
【アズチェーナ】アンドレア・エディナ・ウルブリッヒ
【フェルランド】妻屋秀和
【イネス】小野和歌子
【ルイス】鈴木准
【老ジプシー】タン・ジュンボ
【使者】渡辺文智

【俳優】古賀豊
【子役】池袋遥輝

【合唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2011年9月 | トップページ | 2011年11月 »