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2011年11月12日 (土)

マゼール/東響(2011/11/12)

2011年11月12日(土)18:00
テアトロ・ジーリオ・ショウワ

指揮:ロリン・マゼール
東京交響楽団

(創立65周年記念特別演奏会)

ベートーヴェン:交響曲第1番
マーラー:交響曲第1番「巨人」

赤坂から千代田線、代々木上原から小田急線で、新百合ケ丘へ。
第1番&第1番、第1番&第1番…のハシゴ。
私の住まいから新百合ケ丘へ行くには、赤坂を経由する行き方もある。
それならば途中下車しようか…という訳のわからぬ理由付け。
このハシゴ、結果は大吉と出ました。

特に後半の「巨人」は、凄まじい…しかし、爆演ではなく、高度にコントロールされた熱演。
演奏終了直後に舞台袖に入ったマゼールさんは、出迎えたスタッフの方に小さくガッツポーズ。
舞台に呼び戻されると、何度も、何度も、オケに向かって拍手。
会場はブラボーの嵐。
一般参賀(ソロカーテンコール)は1回。

前半のベートーヴェンの交響曲第1番では、このスター指揮者の棒で東響の音がガラリと変わる…というわけではなく、いつも聴く東響のサウンドで、でも、やはりそれなりにパワーアップして立派にマゼールの棒に応えている感じ。
そういう意味では東響の力量もかなりのものと言えるでしょう。
ところどころで「あれ?東響の皆さん、緊張してますかね?」と思う箇所があって(特に第1ヴァイオリン)…でも、聞くところによると、マゼールさん指定の弓使いは結構難しいとのこと。
(プログラム冊子の金子建志さんの解説文が面白いです。)

しかし、この前半のベートーヴェンで「いつもの東響の音がベース」と思った印象は、後半のマーラーでは覆りました。
この「巨人」でのオケの演奏は「いつもの東響を超越した音」と言わざるを得ません。
ベートーヴェンでの木管も十分に見事でしたが、
(オーボエ首席の荒さん、いつものことですが素晴らしいです。)
「巨人」で木管は、いや金管も、いやいや弦も打楽器も、全奏者が絶好調を通り越して「東響からこんな音、聴いたことが無い」状態でした。

テアトロ・ジーリオ・ショウワの音響は、私の席は、直接音がかなり来る場所だったので良かったですが、1階席とかではどう聴こえたのでしょう?
(会場の熱狂を見ると心配ご無用かな?)
基本的にここは歌劇場の設計ですから、舞台の上の反響板は簡素な(たぶんかなり薄っぺらい)もの。
側面の壁も相当に薄い。
そして、密閉されていない、大きな隙間(楽員さんや指揮者が出入りするところ)から見える舞台裏は広大な空間が控えているよう。

音響(と収容人員)の観点から言えば、ミューザで聴きたかった…ということになるのですが、それは今さら言っても仕方がないこと。
この演奏会が、川崎市の支援を得て、こうして実現したことを喜ぶべきでしょう。

会場は満席ではなかったのは、場所が都心から離れていたからでしょうか?
でも、1階の招待席っぽいエリアが結構空いていたのは、まさか川崎の議員さんではないですよね?(あくまでも単なる想像、根拠は全くありません)
あ、すみません。川崎に納税していないのに聞かせていただいて、こんな悪態をついてはいけませんね。

プログラム冊子には、元楽団長の金山茂人さんの文章で、マゼールさんと東響の前回(初回)の共演(1963年、昭和38年)のことが載っています。
金山さんは楽員として演奏していたそうです。
そのときは、楽員さんの緊張でミスが出て、ボロボロだったとか。
それから48年。
今や東響はマゼールの棒に立派に応えられるオケになりました。

ゲルギエフさんが東響を振ったのは2007年でしたね。
あの時はマリインスキー歌劇場管弦楽団の来日の合間でリハーサルがあまり出来ず、確かスダーンさんが下稽古をしたとか。
(演奏会自体は素晴らしかったです。)
それに比べれば、今回のマゼールさんは、一応リハーサル日程をきちんと取れたのでしょう。
この1公演だけで終わるのはもったいないですが、東響にとっては、48年前のリベンジと言うよりも、貴重な、貴重な、将来につながる大きな財産となったことでしょう。

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