飯守泰次郎/東京シティ・フィル(2011/11/26)
2011年11月26日(土)15:00
ティアラこうとう大ホール
指揮:飯守泰次郎
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
(第27回ティアラこうとう定期演奏会
チャイコフスキー交響曲全曲シリーズ第2回)
ピアノ:梅村知世
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲
チャイコフスキー:交響曲第5番
“ワーグナーの”ピアノ協奏曲!
最初の音が鳴ったとたん、ワーグナーの前奏曲かと思いました。
凄かった!
驚いた!
しかし、後半は、さらに!さらに!さらに凄かった!
チャイコフスキーのピアノ協奏曲も、飯守泰次郎さんが振ると、いつもの、あの重低音がとどろきます。
協奏曲でのオーケストラは、伴奏などではなく、主役を奪うような迫力。
ドスン、ドッカン…。
いやー、面白い。
ピアノ独奏の梅村知世さんは、おそらくまだ“新人”に近いキャリアだと思いますが、最初のうちは「飯守さんの圧倒的な力技に、無理して対抗しなくも…」とも思ったのですが、第2、第3楽章は、結構頑張っていたように思います。
逸材であることは確かでしょう。
でも、申し訳ないですが、飯守さんが凄すぎました。
…と、前半の協奏曲に驚いていたら、後半の交響曲はさらに気合い入りまくりの沸騰。
西欧風の洒落たチャイコフスキーなどではなく、土俗的なチャイコフスキー。
第4楽章はオケの方も気合いが入り過ぎて、早めに沸点に達してしまったような感もありましたが、これだけ燃えてくれれば不満はありません。
先日聴いたテミルカーノフさん(英国紳士のような上品な香りのする演奏と言って良いでしょうか?)とは対極にあるような、これはこれで素晴らしい演奏だったと思います。
東京シティ・フィルメンバーによる
プレ・コンサート
トランペット:上田仁
第1ヴァイオリン:黒川史恵
第2ヴァイオリン:桜井春栄
ヴィオラ:柳澤崇志
チェロ:薄井信介
コントラバス:瀬野恒
トレルリ:トランペット協奏曲ニ長調
なお、開演前のロビーでのプレコンサートは、バロック音楽で、トランペット+弦楽五重奏の編成の、10分弱の曲。
ピッコロ・トランペットという小さいトランペット使用との紹介がありました。
こういうクリアな響きを聴くと、室内楽の演奏会も、もっと聴いてみたくなります。
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