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2012年1月15日 (日)

アルカント・カルテット(2012/1/15)

2012年1月15日(日)15:00
トッパンホール

アルカント・カルテット
(トッパンホール ニューイヤーコンサート 2012)

バルトーク:弦楽四重奏曲第6番
ハイドン:弦楽四重奏曲Op.64-2(Hob.III-68)
ドビュッシー:弦楽四重奏曲
クルターク:6つの楽興の時~カプリッチョ
(アンコール)
ブラームス:弦楽四重奏曲第3番~第3楽章(アンコール)
J.S.バッハ:ブーガの技法BWV1080
        ~コントラプンクトゥス1
(アンコール)

ひとことで言えば「驚異の均質性」ですが、その均質化してひとつになった音の固まりが、ひとつになったまま次々と多彩な表情を見せるところは脱帽するしかありません。

オーケストラ偏重リスナーの私がこのカルテットを知ったのは、音楽之友社によるレコード・アカデミー賞を受賞したCDにて。
それ以来、生で聴ける機会が来たらぜひ聴きたいと思っていたカルテットです。
私がトッパンホールに行くのは、なんと、今回が初めて。
初めて聴くホールで、聴く対象がアルカント・カルテットとは嬉しい限りです。

…と言いながら、不勉強で、恥ずかしながらつい最近までメンバー構成を知らずにCDを聴いていました。
最近になってソリスト級のメンバー名を見て仰天。
第1ヴァイオリン:アンティエ・ヴァイトハース
第2ヴァイオリン:ダニエル・ゼペック
ヴィオラ:タベア・ツィンマーマン!
チェロ:ジャン=ギアン・ケラス
(敬称略)
この4人が見事に溶け合うのですから驚異以外の何物でもない。

バルトークの弦楽四重奏曲第6番は、バルトークの鋭利さや騒々しさをあまり感じさせない、どちらかと言うとエッジを丸めた音(これはCDの印象も同じでした)。
分解能よりも、高純度の均質性を体現した驚異のアンサンブル。
透明感という感じとは少し違って、旨みのある少しだけ“くもり”を加えたような音。
ああ、バルトークって東欧の作曲家なんだよなぁ…と嬉しくなります。

ハイドンの弦楽四重奏曲は、聴く前は
「バルトークの後にハイドン?」
「ハイドンが2曲目?」
と思いましたが、演奏された音楽は、軽い音楽などではなく、なんとなんと、深い深い、深遠なる世界。
ハイドンの後期の交響曲を聴いているような充足感を感じさせる演奏。
これはもう「恐れ入りました」と言うしかありません。

休憩後のドビュッシーの弦楽四重奏曲はさらに素晴らしく、均質性の中からドビュッシーならではの多彩な表情のサウンドが飛び出します。
かなり高揚した演奏ながら殺気立ってはいなくて、品の良さも保持した熱演。
これまたドビュッシーの管弦楽曲を聴いているような錯覚を覚える広がりを感じる音。

3曲も弾いて下さったアンコールを満喫し、サインもいただいて、幸せな気分でホールを出て、暗い夜道を駅に向かってのんびり歩きました。

余談ですが、トッパンホールは駅からそれなりに歩く(雨の日は行きたくない)と聞いていましたが、この日は天候も良好で、往路も気持ちよく歩くことが出来ました。
開演前に「トッパンホールまで歩かんと…」などと、つまらない駄洒落をツィートしたりして失礼しました。

20120115q

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