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2012年2月25日 (土)

ヴァンスカ/読響(2012/2/25)

2012年2月25日(土)14:00
東京オペラシティコンサートホール

指揮:オスモ・ヴァンスカ
読売日本交響楽団

(第10回オペラシティ・マチネーシリーズ)
チューバ:次田心平

シベリウス:森の精
アホ:チューバ協奏曲
(日本初演)
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」

「ヴァンスカ・フェスティバル2012」(←個人的に)第4回にして最終回。
3曲とも日本初演の「アホ・ツィクルス」最終回。
2~3年前、ヴァンスカ様が毎年来るのが当然と思っていたアホ(←固有名詞ではなく形容詞)だった私。
今回の来日は思う存分にチケットを買いました。
次の来日はいつですか?

冒頭のシベリウスの「森の精」からして、洗練されたオケの渦巻く音が素晴らしい!
いまから、あのシベリウスの2番をもう一度演奏すれば、先週のあの凄い演奏よりもさらに凄い演奏になるのでは?と思えてくるくらい。
それだけヴァンスカ様の音が読響に徹底されてきたということなのでしょう。

これまた日本初演のアホのチューバ協奏曲では、次田さんは指揮者の右横で指揮者の方を向いて座りました。
確かに楽器の開口部の向きからすると理にかなっています。
チューバを独奏とした協奏曲自体、耳新しい。
もちろん、チューバも超絶技巧だったのでしょうが、バックのオケも相当に手が込んでいる様子。
それを、よくここまで磨き上げたと驚嘆する演奏でした。

そして、休憩後の悲愴交響曲!
これは爆演ですよ、目で見る限り。
指揮の動作然り、ヴィオラ首席の鈴木さんのゴリゴリゴリッと半狂乱に近い仕草で弾きまくる姿然り、…。
それなのに出てくる音は、濁りのない純度。
微弱音の無限のニュアンス、最強奏の飽和しないスケール感。
これを驚異のサウンドと言わずして、何と言いましょう?

もちろん、ロシアや、民族・民俗をあまり感じさせない純音楽風の演奏は、チャイコフスキーらしくないと言えなくもないでしょう。
でも、多少のハプニングはありましたが総じて完成度の高い、洗練された、スタイリッシュな音響は、もう、有無を言わさぬ説得力でした。

ハプニングと言うのは、ひとつは、悲愴交響曲の第1楽章で、コントラバス奏者の一人が弓を落として結構派手な音が…。
あとは、生演奏にはあり得る、音の出が揃わない箇所。
でも、そんなことをあげつらうことに意味はありません。

ヴァンスカ様の指揮する読響の4公演を聴いて。
アホ・ツィクルス(3曲日本初演)と有名曲を組み合わせたプログラミングの勝利。
回を追うごとに“ヴァンスカ様・サウンド”が浸透して変貌していった読響の音色。
“視覚的爆演”にも関わらず、洗練されたサウンドの驚異。

一番興奮したのは初日のシベリウスの2番のハイテンションでした。
しかし、音の完成度では翌週の定期とマチネに一歩譲るかもしれません。
甲乙つけがたいですが、私の印象のベストはこの日の「悲愴」でしょうか。
でも、定期での「ミネア」の高揚感も本当に素晴らしく、再演希望です。
あと、初日に比べて格段のグレードアップだった2日目の「ペール・ギュント」も素晴らしかった。
いやいや、全て素晴らしかった。
幸せな2週間でした。

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