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2012年4月 1日 (日)

新国立劇場「オテロ」(2012/4/1)

2012年4月1日(日)14:00
新国立劇場

ヴェルディ:オテロ

初日の東京フィルとは思えない(失礼!)素晴らし過ぎる!ピット。
舞台上の歌手も白熱!
こういうことがあるから再演も外せません。

指揮のジャン・レイサム=ケーニックさん、かなり練習時間をかけたとのオケのメンバーのツィートも見ましたが、冒頭から鳴る、鳴る、鳴りまくる!
これがヴェルディらしい音なのかどうかはわかりませんが、これだけ隅々まで神経が行き届いていながら気迫十分の鳴らしっぷりだと、理屈抜きに快感!
第1幕では、声をかき消してしまう?鳴らし過ぎ?…という印象の箇所もありましたが、ドラマティックかつシンフォニック!

オテロ役のフラッカーロさんは、第1幕では、多少初日の緊張があったのかどうかはわかりませんが、長い節回しは良いけど、瞬発力のパワー、パンチ力に少し欠ける感もあったのですが、第2幕以降は調子が出てきてボルテージ・アップ!

代役のデズデーモナのマリア・ルイジア・ボルシさんは、高貴な品のある声ながらも力強さは十分。
絶叫することなく、むしろ抑制された歌唱にすら感じられるが、声を張り上げずとも十分に存在感のある声。
背負った悲しい運命を見事に演じ切ったと思います。

イアーゴは、少し健康的過ぎる印象も受けたが、まあ、それは贅沢と言うもの。

照明の変化(だけ!)でドラマを描いた演出も素晴らしい。
このプロダクションは、私は今回が初鑑賞。
プレミエのときは「水を張った舞台」ということがクローズアップされて報道されていたと思いますが、この再演を見た印象は、プログラム冊子にある通り、静的な舞台装置に光の変化を巧妙に使用した視覚効果。
かなり刺激的で楽しい。
舞台中央のセットが第2幕でくるりと回転する効果は「???」でしたけど。

後半開始(第3幕前)に指揮者がピットに現れると、ブラボー!の声がいくつもかかります。
みんなわかっています。
ピットの東フィルが、初日からこんなに凄いことはめったにない(失礼!)と言うことを…。
雑な音など皆無、完璧に近く磨き上げられています。

第1幕では、やや「ピット優位」の感もありましたが、第3幕に至っては、舞台上の歌手も含めて、エネルギッシュ!ハイボルテージ!白熱した舞台!
オテロ役のフラッカーロは、後半の2幕は文句なし。
新国立の空間が異様な熱気を帯びる。
第4幕終盤で、舞台も客席も、会場全体が取り憑かれたようになった雰囲気は形容しがたいものでした。

こういう公演になることがわかっていれば、S席…、いや、B席くらいは奮発しても良いのですが、こればかりはフタを開けてみないとわからないので、私はたいていD席、この日もD席。
この日のチケットのコストパフォーマンスは抜群!
でも、ピットの指揮者の姿、見たかったです。

昨年6月のバタフライも、再演演目だからパスしようと思ったら、ネット上で大評判で、慌てて日程をやりくりして観に行きました。
先日のオランダ人は、指揮者に期待してB席を買ったら、オケは良かったと思いましたが(ネット上の評判はあまり良くなかったですね)、歌手陣が今ひとつピンとこなかった感があります。
株式投資みたいなものですね。

私は、かなりのハイテンションで鑑賞していたようで、帰宅途上、多少の疲労感。
続けて摂取すると、身体にはあまり良くないかもしれません。
新国立には、ぜひ、続けて呼んでほしいマエストロです。

スタッフ
【指揮】ジャン・レイサム=ケーニック
【演出】マリオ・マルトーネ
【美術】マルゲリータ・パッリ
【衣裳】ウルスラ・パーツァック
【照明】川口雅弘

キャスト
【オテロ】ヴァルテル・フラッカーロ
【デズデーモナ】マリア・ルイジア・ボルシ
【イアーゴ】ミカエル・ババジャニアン
【ロドヴィーコ】松位浩
【カッシオ】小原啓楼
【エミーリア】清水華澄
【ロデリーゴ】内山信吾
【モンターノ】久保田真澄
【伝令】タン・ジュンボ

【合唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

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