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2012年4月12日 (木)

インバル/都響(2012/4/12)

2012年4月12日(木)19:00
サントリーホール

指揮:エリアフ・インバル
東京都交響楽団

(第732回定期演奏会Bシリーズ)
ピアノ:児玉桃

モーツァルト:ピアノ協奏曲第8番「リュッツォウ」
ブルックナー:交響曲第7番

シンバルの似合う、インバルさまのブルックナーの7番。
この日も一般参賀(1回)。
会場の熱狂ぶりは凄まじい。
ちょっと響きがきれい過ぎる感もありましたが、これはこれで、快感のシャワーではあると思いました。

前半は児玉桃さんの独奏でモーツァルト。
桃さんのピアノは、可愛らしいだけのモーツァルトではなく、クリアな音の粒子がたくさん散りばめられた名妓の披露。
スリムな編成のオケも切れ味があり、ピリオド風味でなくても十分に爽快。
さすがに、17番とか23番のようなわけにはいきませんが、オードブル(失礼!)にはちょうど良い演奏だったかもしれません。

そして、後半のブルックナーは、深淵?…壮大?…いや、流麗かも。
メタリックに磨き上げられたサウンド。
これほどシンバルが似合う演奏がありましょうか!?
重箱の隅を突けば、都響にしては珍しく、ごく一部で金属のつなぎ目が見えた箇所もあったような?気もしましたが、まあ生演奏ですから、目くじらをたてるほどのものではありません。
インバルさんとしては、第1楽章終了後に間合いを置かずに第2楽章を始めたかったようで、残響が消えてすぐに指揮棒を構えたのですが、会場から咳払いが起こってしまい、始められなかった様子。
そのせいか、第2楽章冒頭はアンサンブルが少し…?

それにしてもこの日のインバルさんは気合いが入っていました。
鬼のような形相で振るインバルさんのお顔は、私は久しぶりに見たような気がします。
ずいぶん声を…、歌声や、唸り声を出していて、レコーディングの方はどう処理するのでしょう?と余計な心配も。

インバルさんの、気迫の…でも流麗な…凄演を前に、意外と冷静に聴いていられたのは、「ウィークリー・インバルさま」のおかげ。
何とも贅沢な話しです。
フィラデルフィア・サウンドのような(違うよ!お前はわかってない!と言われそうですが)ブルックナーを鳴らした都響に脱帽でした。

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コメント

インバル・ワールド炸裂!でしたね。いやー、真っ赤な顔をして激しい指示を出すインバルさんを見るのは久しぶりでしたが、これほどの激しいドライブが、5番8番ならいざ知らず、よりによって7番で起きるとは!
日頃、(7番に限り)アイヒホルンの静謐な教会聖堂系やジュリー二のほっこり癒し系を好んで聴いている耳には、最初はなかなかついていけませんでした。心なしか第2楽章途中まではオケも戸惑っていたような気も。ところが、第2楽章のクライマックス直前に、それまでの違和感が一気に止揚、ある種突き抜けてしまって、後は終楽章まで一気に弾けた・・・。ああ、こういう7番もあるんだな、すごいものを聴いちゃったな、というのが、率直な感想です。(長々すみません。)

投稿: 黒猫 | 2012年4月12日 (木) 23時46分

黒猫さま
いつもコメントありがとうございます。
最近のインバルさまは、ひょうひょうと振って凄い音になる印象が強く、この日の鬼のような形相は、いつ以来でしょう?
私は、もしかしたら、ミューザ川崎での千人の交響曲のとき以来かもしれません。

投稿: | 2012年4月13日 (金) 23時28分

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