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2012年5月 5日 (土)

ハーディング/新日本フィル(2012/5/5)

2012年5月5日(土)18:00
サントリーホール

指揮:ダニエル・ハーディング
新日本フィルハーモニー交響楽団

(創立40周年記念特別演奏会)
メゾ・ソプラノ:藤村実穂子

R.シュトラウス:組曲「町人貴族」
ワーグナー(モットル編):女声のための5つの詩
          「ヴェーゼンドンク歌曲集」
マーラー:交響曲第1番「巨人」

いつもは目立つ崔コンマスのオーバー・アクションが全く溶け込んでしまうほど、全奏者一丸となっていました。
いや、ハーディングさまだって、息づかいの荒さは広上淳一さんなみ?
ああ、ハーディングさまは、こういう音を求めていたのか!…と思いました。
小澤さん以外にも、新日本フィルをこんなハイグレードの音に染めることの出来る指揮者が居たことに驚嘆!
“ダニエル・ハーディング”という“ビッグ・ネーム”は、名前だけではありませんでした。
まさにワールドクラスの音!
「世界の」などという形容詞はあまり好きではありませんが、まさに「世界の」…。

演奏が終わって指揮者が一回目に引っ込んだときに、楽団員の皆さんが笑顔で「すごかったね~」みたいに会話している様子は、新日本フィルでは珍しいかもしれません。
その様子は、よく読響で見かけます。
スクロヴァチェフスキさんのときとか、テミルカーノフさんのときとか…。

前半も期待を遥かに上回る素晴らしい演奏でしたが、マーラー「巨人」のもの凄い嵐で吹き飛んでしまった感もあります。
前半で驚いていたら、休憩後のマーラーはさらに凄かった…という感じ。
恐ろしいまでの静けさ、爆発する気迫、第3楽章の情感、…。
これを今の時期に震災と結びつけるのは早計かもしれません。
ハーディングさまの心の中では、あの体験は昇華されて、さらなる高みに登ったのでしょう。

いや、前半も凄かったのです、思い出せば。
一曲目の組曲「町人貴族」の小編成でさえ、芳醇なサウンドがふわりと立ち上がる。
ある意味、室内楽的な編成なのに、音のつなぎ目が全く見えない流線形。
ピッカピカに磨き上げられたサウンド。
楽しい、楽しい!
この曲、こんなに楽しかったっけ?…と目から鱗。

藤村実穂子さんの独唱でのヴェーゼンドンク歌曲集は、私はP席で聴いていたのに、全く音響的不満を感じない貫禄の歌唱。
私はドイツ語はわかりませんが、それでも言葉の美しさは比類がないことは、私にもわかります。
それをバックで支えるハーディングさまの敷き詰めた音のじゅうたんも極上品!

昨年6月は、代替公演もあってハードスケジュールの影響はあったのでしょう。
今年の1月は私はインフルエンザに感染して聴けませんでした。
ようやく巡り合った本物のハーディングさまの音!
本当に素晴らしい!

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