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2012年5月 7日 (月)

ハーディング/新日本フィル(2012/5/7)

2012年5月7日(月)19:15
すみだトリフォニーホール

指揮:ダニエル・ハーディング
新日本フィルハーモニー交響楽団

(創立40周年記念特別演奏会)
メゾ・ソプラノ:藤村実穂子

R.シュトラウス:組曲「町人貴族」
ワーグナー(モットル編):女声のための5つの詩
          「ヴェーゼンドンク歌曲集」
マーラー:交響曲第1番「巨人」

おととい、一度、十分に驚いているのに、今日も口をあんぐりと開けて、目を丸くして、ただただ驚くしかない演奏。
激しい、激しい、激しい、指揮者もオケも。
今回も、崔コンマスのオーバー・アクションが全く目立たない“全員・崔”状態!

この日の記者会見で、アルミンクさんの音楽監督退任後の新・指揮者陣が発表され、留任が決定したハーディングさま。
体感的には、今日がゴールデンウィーク最終日。
(昼間は、仕事もちゃんとしましたけど。)
そして、今日が、錦糸町版、熱狂の“火”の最終日。

某・海外超一流歌劇場の日本公演鑑賞を諦める(←現時点の情報に基づく)代わりに、もう一回聴くことにした演奏会。
その決心は、吉と出ました。

一曲目の「町人貴族」、ホールも違えば席も違うので、それなりに印象が異なります。
この日に私が座った席の方が音の分解能が高く、明晰、冷静に聴こえます。
ウキウキするような楽しさはサントリーホールの方があったような気もしますけど、この日の演奏にも、不満があるはずもありません。

ヴェーゼンドンク歌曲集での藤村実穂子さんは、この日も貫禄の歌唱。
声楽で“反対側”で聴いているハンディをほとんど感じないのは本当に驚異的なこと。
オケが音を張り上げても全く埋没しません。
オケに張り合わなくても、無理せず、余裕で、美しい声で、ホールの空間を制圧!

しかし、後半のマーラーの「巨人」で、オケは制空権を奪還しました。
壮絶な演奏で。
ホールも席も違うから…かもしれないけど、おとといよりもさらに激しく、特に低弦の音の切れ味がさらに際立っていたように感じたこの日の演奏。
ハーディングさまの動作の切れ味も、半狂乱一歩手前の瞬間芸の機銃掃射。
いや、もちろん、動かずに構えていて、オケから地の底から響いてくるような静かで凄みのある音が出ている瞬間も、多々あったのですが…。

「これなら、何回聴いても驚けるぞ!」という、「よくぞもう一回聴きに来た!」と自分を褒めたくなる演奏。
ハーディングさまの要求に応えるには、まだオケのアンサンブルに多少課題があることは事実かもしれませんが、そんなことで価値の減ずる演奏ではありません。
いや、まだ“伸び代”がある分、先が楽しみではないですか!

ところで、第1楽章の舞台裏のトランペットの一回目の音がずいぶん小さく聴こえたのは、私の気のせいでしょうか?
まさか扉を開け忘れたとか?
そんなわけないか…。
この、制空権を奪還した熱狂の後では、もう、どうでも良いことですけど…。

しかし、いくら19:15開演と言っても、終演が21:50?くらいになると言うのは、…、なんとサービスの良いことでしょうか!
振っているのは、ハーディングさまですよ!
今回の“小澤さん料金”のチケット代、時間換算で考えると(いや、その前に演奏の密度も濃すぎたのですが)決して高くはなかったのでは?(と、クレジットカードの請求が来るまでは信じておきましょう。)
予算外申請をして(←誰に?)聴きに来て、本当に良かったです!

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コメント

新日本フィルの指揮者陣交代の件、長きに亘り頑張ってきたアルミンクさんの功績を全く評価していないかのような対応に、釈然としない思いです。任期満了後、無冠としなくてもいいでしょうに。。。
確かに大震災後の彼の言動にはがっかりさせられましたが、海外での報道内容(日本国内よりも事実に即していたかもしれませんが(苦笑))を鑑みれば、彼の決断もわからないではありません。それに何より、その後の新日本フィルの一部楽団員が演奏会ステージ上で見せた醜態は、観客をも愚弄するものであり、プロとして失格です。
東条先生の最近のブログにあるとおり、新日本フィルは気持ちを正して頑張ってほしいと思います。私は離任まで、できるだけアルミンクさんの演奏会を聴き続けます。(今週土曜の「海」特集も期待してます。)

投稿: 黒猫 | 2012年5月 8日 (火) 22時32分

黒猫様

中継を御覧になっていた方のツィッターでの情報ですと、アルミンクさまの退任後の肩書きは「これから検討する」ということのようです。

takuya KATAGIRI @tarumi_sawarabi さま
> honourabel good looking condocter
> =アルミンクの新しい肩書き???w
> (あ、冗談らしいです)
https://twitter.com/#!/tarumi_sawarabi/status/199384199495553024

まゆ @mayulyn さま
> アルミンクにタイトルを贈らないのか、
> という質問は冗談でかわしちゃった。
> まだ1年あるのでこれから検討します、
> とのことなので、期待させて頂きます。
> ちなみに10年も音楽監督を継続した、
> というのは、日本では歴代2位
> (1位と3か月差)、戦後に限れば唯一、
> という記録だと質問者が仰ってました。
https://twitter.com/#!/mayulyn/status/199384694486347776

取り急ぎ。
短いリプライで恐縮です。

投稿: 稲毛海岸 | 2012年5月 8日 (火) 23時03分

なるほど、私の早とちりでしたね。失礼しました。
検討の結果、肩書なしのまま(あるいは、時間が経ってなんとなくうやむやに)、ということのないようには願いたいと思っております。(勿論、肩書だけで決まるものではないことは重々承知の上で。10年も一緒にやって成果もあげてきた音楽監督に対し、今後もう付き合わないとでもいうかのような態度は、普通の大人としては理解しがたいものがあります。(まだ怒りが収まらない。ごめんなさい。))

投稿: 黒猫 | 2012年5月 8日 (火) 23時10分

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