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2012年6月 3日 (日)

ポーガ/新日本フィル(2012/6/3)

2012年6月3日(日)15:00
パルテノン多摩

指揮:アンドリス・ポーガ
新日本フィルハーモニー交響楽団

(第79回多摩定期演奏会)
ピアノ:児玉麻里

チャイコフスキー:歌劇「エフゲニ・オネーギン」~ポロネーズ
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番
チャイコフスキー:交響曲第5番

こんなに集中力のある、引き締まった新日本フィルを、久しぶりに聴いたような気がしてきました。
こんな表情の新日本フィル・メンバーを「見た」のは久しぶり?(暴言失礼!)
錦糸町でやって下さいよ、こういう演奏を!

この日は本当は、あらかじめ計画していた休養日。
しかし、数日前からのもやもやとした気持ちが、前日の演奏会をクリアした後も晴れないので、つい…。

冒頭の「エフゲニ・オネーギン」~のポロネーズで、いぃなりモスクワ放送交響楽団(古い?)のような音が新日本フィルから飛び出してびっくり。
こんなに筋肉質に引き締まった新日本フィルの音、しつこいですが、久しぶりに聴いたような…。(重ね重ね、暴言失礼!)

児玉麻里さんの独奏でピアノ協奏曲第1番、これがまた、凄かった!
私は麻里さんはデュオでしか聴いたことがなかったのですが、比較的クールな桃さんに対し、パッションの麻里さんという印象を持っていました。
その通りの、情熱的で、情感を込めた演奏だったと思います。
麻里さんは、姿、表情からもかなりの気迫が伝わってきましたが、演奏も煽り気味、しかし、下品にはなっていません。
オケの方に顔を向けて煽るように弾く場面も多数。
指揮のポーガさんも、新日本フィルも、受けてたって、最後は「競争」曲に…。
「よりによって麻里さんに、有名曲のチャイコフスキーのピアノ協奏曲ですか?」と、事前に少しでも考えた自分が恥ずかしい。
麻里さんは、この有名曲を、少しもバカにしていませんよ。
前日にも、似たようなことを書いたような…。)
…というわけで、ピアニスト、指揮者、オケが本気になれば、こういう名演が誕生するのでした。
ジルベルシュタインさんのときより、新日本フィルの音は良かったと思います。ホルンは、音をはずしませんでしたし。)

前半も「最近の新日本フィルにしては…」という素晴らしい音でしたが、後半の交響曲第5番は、さらに素晴らしい。
この若き指揮者、金の卵…いや、金のヒナかもしれません。
指揮の動作には、肩に力の入ったところは皆無。
しなやかな動作は視覚的にも美しいくらいに音楽的。

第2楽章でのホルンだけ、少しだけひやっとしましたが、それ以外は、最近の新日本フィルとは見違える…いや、聴き違えるくらいの鉄壁な音色とアンサンブル。
しかもオケのメンバーの皆さん、最近の錦糸町での様子とは目つきが違う。
(何度も同じことをすみません。)
細部まで表情付けが徹底しているのが、素人の私にすらよくわかります。
おそらく金、土の2日間のリハーサルだったと推測しますが、ラザレフさんの特訓を受けた日フィル定期に匹敵するくらいの徹底ぶり、これは凄い。
これが力任せの爆演ではなく、甘美なところはしっとりと歌わせた上での高次元の演奏だからさらに凄い。
最後の最後のギアチェンジも見事に決まり、壮大な終結。
3.11以降の新日本フィルに、ときおり感じることあったもどかしさは皆無でした。

もしかしたら、音に多少の若さはあったのかもしれません。
しかし、私の脳内での比較対象はテミルカーノフさん!
このまま順調に伸びれば、末恐ろしい大器かもしれません。

休養日を“出勤日”にしてしまいましたが、とりあえず、昨日までの数日間のもやもやした気持ちを吹き飛ばしていただいたので、出かけて良かったです。

最後にもう一回。
新日本フィルさん、錦糸町でこういう演奏をして下さいよ!
私は意地が悪いので、「扉」で音楽監督の振る同じ曲目の演奏は、チェックしに行こうかな、と思ったりしています。

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