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2012年6月 9日 (土)

コチシュ/東響(2012/6/9)

2012年6月9日(土)18:00
サントリーホール

指揮&ピアノ:ゾルタン・コチシュ
東京交響楽団

(第601回定期演奏会)

リヒャルト・シュトラウス:交響詩「マクベス」
モーツァルト:ピアノ協奏曲第17番
バルトーク:管弦楽のための協奏曲

交響詩「マクベス」は、透き通った音色。
オケがよく指揮に反応。
時々、R. シュトラウスを聴いているのか、リストを聴いているのか、わからなくなる体感?
それは差し置いても、おそらくコチシュ氏の音楽にメンバー全員が共感している様子。

続く弾き振りのモーツァルト、これがとんでもない極上の、「天国的」とはこういうものを言うのか、…というような世界。
コチシュ氏が弾いたのは、ピアノだけではなく、ピアノとオーケストラ?
東響の反応は、もうコチシュ氏の身体の一部のよう。
コチシュ氏は(ずいぶん前にFMで聴いた演奏(確か12番)のときもそうでしたが)普通にピアニストが弾く部分だけでなく、通常はオーケストラだけで演奏される部分も弾く。
そうやってオケを支えた後に繰り出すソロの妙技には驚くばかり。
小編成に刈り込んだオーケストラも、スダーン監督が振ったときのモーツァルトとは全く違う系統ながら、やっぱり東響のモーツァルトは自発的かつ美しい!
オーボエの最上さんがリハーサル後に「まるでコチシュ氏との室内楽のような」とツィートしていらっしゃいましたが、まさにそんな感じ。
ソロの部分のコチシュ氏のピアノは、可愛らしいモーツァルトから大きく踏み出して、スケールの大きなモーツァルトになっていたような気もしますが、それに何の不満がありましょうか。
とにかく、心から幸せになれる、かけがえのないひとときでした。

休憩後のバルトークは、一曲目の「マクベス」同様、透明感のあるオケの音色で始まりました。
しかし、それだけの単一色ではなく、低弦が静かにうねる箇所など、凄み、ちょっとした恐ろしさも感じさせるもの。
ピアニストの余技などではない指揮の力量です。
コチシュ氏は、途中全く間合いを取らず、全曲を通しました。

3曲とも暗譜。
コチシュ氏の指揮者としてのレパートリーがどれくらい広いのかは、私は存じ上げないのですが、少なくともこの日の3曲は一級品だったと言って良いでしょう。

本当に素晴らしい定期でした。
コチシュ氏は指揮もピアノも良かった。
オケのメンバーの皆さんの演奏も、それに応えて、本当に素晴らしいものでした。
しかし、この日のMVPは(スダーン監督か事務局の方かは存じ上げませんが)コチシュにオファーを出した方だと思います。
再招聘、希望します!

この日のプログラムと同じ演奏会は、翌日のみなとみらいでも開催されます。
マチネじゃなくて19:00からなんですよねー。
行けちゃうんですよねー。
困ったものです…。
でも、もう一回聴きたいけど、大切な思い出として封印した方が良いような気にもなる演奏でした。

(蛇足。シーズンプログラム発表以来、何度も曲目を確認して、モーツァルトのピアノ協奏曲第17番(23番と並んで私の一番好きな曲)だとわかっているはずなのに、なぜか何度も、バルトークのピアノ協奏曲を聴く気になっていた私。さすがにバルトークの弾き振りは無理ですかね?)

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