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2012年7月14日 (土)

飯守泰次郎/東京シティ・フィル(2012/7/14)

2012年7月14日(土)15:00
ティアラこうとう大ホール

指揮:飯守泰次郎
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

(第30回ティアラこうとう定期演奏会)
ヴァイオリン:小野明子

メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調
クライスラー:レチタティーヴォとスケルツォ
(アンコール)
シベリウス:交響曲第2番

「フィンガルの洞窟」は、深い、深い、重みのある音。
飯守さんだからと言って何でもワーグナーに結びつけるのもどうかと思われそうですが、あえて言えば、「タンホイザー」序曲のような「フィンガルの洞窟」。
今日のシティ・フィルはかなり好調のようです。

続く小野明子さんの独奏によるメンデルスゾーンの協奏曲は、力のある強い音の独奏ヴァイオリンが素晴らしい。
高音域はあまり際立たせず、落ち着いた音色でたっぷりと弾き切った演奏。
バックで指揮する飯守さんの音楽との相性抜群の音作り。

アンコールのクライスラーは、私の好みからすると、落ち着いた重心低めの音がいまひとつそぐわない印象。
うーん…。
協奏曲の出来が良過ぎた(と言うか、一聴衆の私の、鑑賞のツボに、はまり過ぎた)ためか、無理にサービスしなくても…の感も…。
(すみません、偉そうに。)
もし機会があれば、こういう曲は小野さんのリサイタルで聴きたいかな。

さて、後半のシベリウス、本当に凄かった。
私の聴いたこのコンビでの最高の演奏だったかもしれませんい。
圧力の高い音だから繊細な微弱音の印象はないのですが、粗雑な音出しは皆無。
そして高揚し、爆発する、叩きつける、煽る、突進する、…。
凄い!凄い!
あのチャイコフスキー・ツィクルスよりも凄い!

このオケで時々必要な脳内補正回路は、本日は全ての曲において不要。
宮本監督効果が出ているのか、エキストラに優秀な奏者が揃ったのか(暴言失礼!)、その両方なのか、部外者の私にはわかりませんが、ともあれ、慶賀の至りです。

ワーグナーのような「フィンガルの洞窟」、ブラームスのようなメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲、ブルックナーのようなシベリウスの交響曲第2番…と言葉を遊ぶことは出来ます。
しかし、真実は「飯守泰次郎さんの」音以外の何ものでもありません。

東京シティ・フィルメンバーによるプレ・コンサート
14:30~

モーツァルト(松原幸広編曲):歌劇「魔笛」よりパパパの二重奏
 ヴァイオリン:吉田巧、道端倫子
 チェロ:薄井信介
ヘンデル(J. ハルヴォルセン編曲):パッサカリア
 ヴァイオリン:道端倫子
 チェロ:薄井信介

あまり広いロビーではないので黒山の人だかり、入場してくる方々から生じる音など、条件はあまり良くありません。
しかし、至近距離の聴衆のための演奏は、真剣勝負、気合い入りまくりで素晴らしい。
オペラシティでの定期でもプレ・コンサートをやっていますが、演奏する歓びが伝わってきて、聴いている私たちも幸せな気持ちで開演を待つことが出来ます。

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