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2012年7月15日 (日)

スダーン/東響(2012/7/15)

2012年7月15日(日)11:00
NEC玉川ルネッサンスシティホール

指揮:ユベール・スダーン
東京交響楽団

(モーツァルト・マチネ第10回)
フルート:高木綾子
ハープ:吉野直子

モーツァルト:フルート協奏曲第1番
モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲
モーツァルト:交響曲第31番「パリ」
モーツァルト:交響曲第31番「パリ」~第2楽章改訂版
(アンコール)

この、ミューザとは比較にならない音響の多目的ホール、回を重ねるにつれて、スダーン監督も東響の皆さんも、鳴らし方のコツがわかってきたのでは?と思えてきました。
素晴らしかった!
この日は「豪華ゲスト」と言って良いでしょう。

高木綾子さんも、吉野直子さんも、これらの協奏曲が、フルート奏者とハープ奏者にとって、いかに大切な曲であるか、身をもって音にして示してくれたソロでした。
音から発散する歓びは尋常ではありません。

一曲目は、高木綾子さんのソロで、フルート協奏曲第1番。
バックのスダーン監督の指揮する東響の疾走する演奏に抗うことなく、しかしことさらメリハリを強調することなく、流麗に奏でられたフルートの音。
枯れた音ではなく、心踊る艶やかな音ですが、心に染み入ってきます。

おそらく一曲ソロを演奏するだけでも大変だと思いますが、続く曲は吉野直子さんが加わってのフルートとハープのための協奏曲。
吉野さんは暗譜、一曲目は暗譜だった高木さんは譜面台を置いていましたが、譜面に目をやる様子はほとんどありません。
圧巻は各楽章のカデンツァ、特にそれらの最後の追い込みの部分。
決して競い合ってはいなくてあくまでも協奏、熱狂もしてはいないのですが、明らかにお二人のテンションが最高潮に上がって、そしてオケに受け渡す。
この高品位の、静かなる高揚、聴き手の私は唖然として聴き入るのみ。
オケの方は、やはり、基本、速めのスダーン監督の指揮。
そこに加わるハープの音の形容し難い美しい音色。
割と華やかな楽器であるフルートと寄り添っても、全く負けることが無い。
完全に対等。
もちろん吉野さんだからなのかもしれないし、モーツァルトの書き方がうまいのかもしれません。
しかし、高木さんも全く手抜きなしの気合いの演奏です。
カデンツァ後の二人の目くばせは「うまくいったね!」かな?

バックのオケでオーボエを吹いていたのが荒さんと最上さん。
このオーボエの絶妙の合いの手も素晴らしかった。
いやはや、わかっているけどスダーン監督の指揮する東響のモーツァルトは、やはり格別のものがあります。

フルートとハープが去って寂しく…はならず、木管陣が増強され、ナチュラル・トランペット?とバロック・ティンパニも加わり、パワーアップしての交響曲。
もちろん音量もアップ、にぎやかさ(と言って良いのかわかりませんが)もアップ。
スピード感とアクセントの連射は爽快感の連続。
「いつものこと」なのですけれどね、このコンビでは。
この「いつものこと」を再体験したくて毎回足を運ぶのです、私たちは。

拍手に応えてスダーン監督は英語で「人々は第1楽章と終楽章は気に入ったが、第2楽章は気に入らなかった」というようなことを言って(すみません、私の英語力ではこの程度までしか…)、第2楽章の改訂版をアンコール。
後味の良い選曲でお開きになって、幸せ、幸せ、幸せ。

20120715

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コメント

フルートとハープのための協奏曲、良い演奏でした。

投稿: | 2012年7月16日 (月) 19時02分

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