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2012年7月16日 (月)

二期会「カヴァレリア・ルスティカーナ/パリアッチ(道化師)」(2012/7/16)

2012年7月16日(月・祝)14:00
東京文化会館 大ホール

東京二期会オペラ劇場
マスカーニ:カヴァレリア・ルスティカーナ
レオンカヴァッロ:パリアッチ(道化師)

これまでコンサートで聴いていたカリニャーニさんは何だったのか!…と言ったら言い過ぎですかね?
まさに、これこそが、カリニャーニさんの真の姿!
オペラのマエストロ!
今まで私は、カリニャーニさんのことを全くわかっていなかった!…と思いました。
(読響さんに喧嘩を売っているわけではありません。)

オペラは最終日に観るに限ります!
もう一回、観に来たい!
でも、もう公演はない…。
お財布にも優しい…。

まず、1作目の「カヴァレリア・ルスティカーナ」。
カリニャーニさんの指揮する東京フィル、凄まじい!
ハリウッド映画のサウンド・トラックなど敵でありません!
(ジョン・ウィリアムズさんに喧嘩を売っているわけではありません。)
ドラマ、サスペンス、アクション、雄弁過ぎる音楽の威力!
間奏曲も“本来の位置”で、何とも形容し難い美しさと、一抹の寂しさを内包して切々と鳴る。
コンサートのアンコールで聴く間奏曲とは別物!
(日フィルさんに喧嘩を売っているわけではありません。)

そして…。
ああ、清水華澄さんの出演する日を、意図して選んで、良かった!…と自分をほめてやりたくなる素晴らしい清水さんの歌唱。
劇的!
素晴らし過ぎ!
大澤一彰さんもそれに匹敵する迫力!
他の歌手ももちろん、コーラスの威力、表現力は、もう圧倒的としか言いようがない。

田尾下哲さんの演出は、抽象化された舞台装置で、群衆の動きと照明でドラマを描き出すものとのこと。
こういうやり方で時折感じる「経費節減」の印象は皆無。
動きは多彩で、大道具は抽象化されても、小道具はたくさん出てきますし…。

カリニャーニの指揮する東京フィルも、これが時折、評論家の先生に酷評されることもあるピットの東フィルですか?本当ですか?…という素晴らしさ。
もっとも、最終日ですし、新国立のピットでも、東フィルは最近は素晴らしい演奏が続いていますし…。

興奮状態の活気ある休憩時間の後の「パリアッチ(道化師)」の舞台は、壁面は同じものの、テレビ・スタジオに変貌。
この読み替えは(類例があるのかどうか、私は存じ上げませんが)なかなか面白いと思いました。
パパラッチのような人も出てきてフラッシュをたく。
「ON AIR」のランプが点灯すると、舞台がめちゃくちゃ明るくなり、大型のテレビカメラが縦横無尽に走り回る。
(ちなみに、客席には本物の大型のテレビカメラがあって、収録していた様子。)
舞台が眩しくて、字幕が少々見にくいのだけは難点かな。

2作目は指揮者はいつのまにかピットに居て、オケのチューニング終了後にすぐ音楽が始まります。
当然のことながら、オケは1作目の好調を維持し、出だしからパワー全開!
合唱(メンバーは同じだったのでしょうか?)もパワー全開!

この、いきなり全開のオケとコーラスに対して、歌手陣は、1作目が劇的に終了した後だけに少々不利なのは否めません。
しかし、徐々に調子を上げ、まずはネッダの髙橋絵理さんが劇唱、カニオの片寄純也さんも「衣装をつけろ」でハイボルテージに…。

田尾下哲さんのテレビスタジオ、テレビドラマへの読み替え演出は面白かったですが、前半でひな壇の観覧席がくるくる回ったのは何だったのでしょう?
あと、観客役のコーラスの皆さんが、手をたたく場面は、実際に拍手の音を出したり、出さなかったり…。
そう言えば、1作目の「カヴァレリア・ルスティカーナ」では、拍手する仕草はしても、実際に手は叩かず…。
私はてっきり、指揮者が「音楽の邪魔になる」と音を出させなかったのかと思いましたが、2作目を見る限り、演出の意図のようですね。

おそらく私が「???」と、わからなかった数々の所作にも、考え抜かれた意味があるのでしょう。と
ても全ては理解出来ませんでしたが、面白かったことは確かです。
そして、やっぱり、主役は指揮のカリニャーニさん!
素晴らし過ぎる東フィルの音!

スタッフ
指揮:パオロ・カリニャーニ
演出:田尾下哲
装置:幹子 S.マックアダムス
衣裳:小栗菜代子
照明:沢田祐二
演出助手:家田淳
舞台監督:村田健輔
公演監督:多田羅迪夫

キャスト
≪カヴァレリア・ルスティカーナ≫
サントゥッツァ:清水華澄
トゥリッドゥ:大澤一彰
ルチア:池田香織
アルフィオ:松本進
ローラ:澤村翔子

≪パリアッチ(道化師)≫
カニオ:片寄純也
ネッダ:髙橋絵理
トニオ :上江隼人
ベッペ:与儀巧
シルヴィオ:与那城敬

合唱:二期会合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

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