« ウルバンスキ/東響(2012/8/12) | トップページ | サイトウ・キネン・フェスティバル松本「火刑台上のジャンヌ・ダルク」(2012/8/19) »

2012年8月18日 (土)

小林研一郎/読響(2012/8/18)

2012年8月18日(土)14:00
横浜みなとみらいホール

指揮:小林研一郎
読売日本交響楽団

(第57回みなとみらいホリデー名曲シリーズ)

シューベルト:交響曲第7番「未完成」
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界から」

他の曲もそれなりに…、いや、十分に良かったと思いますが、ドヴォルザークが一番「らしく」鳴り渡り、「やっぱりコバケンは東欧ものの方が…」と短絡的に結論づけるのは早計でしょうか?

私は、肩書きがついてから初めて聴くこのコンビ。
コバケンと読響の相性は、私にはよくわかりませんでしたが…。

「未完成」は、6月の日フィル定期1日目のときよりも、アンサンブルの精度が良く、きれいによく響いている印象。
(もっとも、あの日は前半は少し眠かったので、断言は出来ません。)
ただ、なんとなくコバケンにしては音が金属的な感もあり、正直、どう捉えて良いのか迷いました。
読響らしい音を生かして鳴らした…ということなのでしょうか?

ベートーヴェンも、以前、日フィルで聴いたときの印象に比べると音はメタリックな印象。
ミスターSやカンブルラン様にはピッタリの音だと思いますが、コバケンにはどうなんでしょうか?
かと言って、決して悪い演奏などではなく、十分過ぎる気合いの入った演奏です。

「未完成」は2つの楽章を、間合いを置かずに続けて指揮。
ベートーヴェンの5番では、楽章間で汗を拭う、拭う、拭う…。
第3楽章の前にオケはチューニング。
そのチューニングした後のきれいな音に混じるコバケンのうなり声。
まあ、いつものことですが…。
繰り返しは無しだったと思いますが、「あ、次へ行ってしまうのね」と、少し残念な気もしました。

前半が精度良いアンサンブルがきれいに鳴った、ややメタリックな印象のサウンドだったとすると、後半の「新世界」はスラヴ的な要素がほのかに宿る、ドヴォルザークらしさを感じるサウンド。
こちらでは精度よりも豪快さが前面に出た印象です。
オケのメンバーは全力投球で弾いているように見えるし、前半のベートーヴェンで少し耳ざわり(失礼!)に感じたコバケンのうなり声も「新世界」の豪演では、あまり気になりませんでした。
3曲とも暗譜で振ったマエストロは全く迷いのない、没入しきった指揮。

…と言うわけで、私としては満足度の高い演奏ではあったのですが、コバケンと読響のコンビというのはどうなのでしょう?
かみ合わなかった時の日フィルよりは格段に良いのは確かです。
でも、かみ合った時の日フィルの方が、さらに良いようにも思えてしまいました。

もう一つ気になったのは、豪快な熱演だったにもかかわらず、終演後の楽団員の皆さんの表情があまり明るく感じられなかったこと。
ミスターSとの演奏の後のように「いやー、凄かったねぇ」みたいな雰囲気ではなかったような…。
まあ、今回は、ゲスト奏者多めだったのかな?
コンマスも、小森谷さんは内側に座っていましたが、ゲストコンマスに伊藤亮太郎さんを迎えていました。
そんなせいもあったのかな?と邪推したり…。
(そう言えば、小森谷さん、松本に行かなくていいんですか?)

私は決してアンチ・コバケンではなく、コバケンのピリオドでないベートーヴェンも、お得意のチャイコフスキーも、かなり好きな方です。
でも、やっぱり日フィル(チェコ・フィルなら、さらに良い)で聴きたいような…。

…と、ほめているのか、けなしているのか、わからなくなってきましたが、読響の三大交響曲は、以前、下野さんの指揮でも聴いたことがあります。
タイトルから受ける印象とは裏腹に、演奏のクォリティは、2回とも主催公演のレベルだと感じました。

|

« ウルバンスキ/東響(2012/8/12) | トップページ | サイトウ・キネン・フェスティバル松本「火刑台上のジャンヌ・ダルク」(2012/8/19) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/214768/55452719

この記事へのトラックバック一覧です: 小林研一郎/読響(2012/8/18):

« ウルバンスキ/東響(2012/8/12) | トップページ | サイトウ・キネン・フェスティバル松本「火刑台上のジャンヌ・ダルク」(2012/8/19) »