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2012年9月13日 (木)

東京二期会「パルジファル」(2012/9/13)

2012年9月13日(木)17:00
東京文化会館

東京二期会
ワーグナー:舞台神聖祭典劇「パルジファル」

(バルセロナ・リセウ歌劇場と
チューリッヒ歌劇場との共同制作)

二期会の会場アンケートに「飯守泰次郎さんでワーグナー」と書き続けて4年。
「ワルキューレ」は2008年でしたね。)
上野に飯守泰次郎さんのワーグナーが帰って来ました!
しかも今回は、演出も舞台装置もお金がかかっている!
皇太子殿下まで降臨されてのプレミエ。
東京文化「快感」!

「福井敬さんの歌う方の組」と思って初日のチケットを買ったのですが、凄いのは福井敬さんだけでなかったという驚異的な歌手陣。
「皆さん、そんなにはりきってはりあげて大丈夫なんですか?もう一回歌うんですよ」と余計な心配をしたくなるド迫力!
「初日組にこれだけの歌手を集めてしまって、2日目組は大丈夫なんですか?」と思ったくらい。

「どこが“神聖祭典劇”なの?」と言いたくなる世俗的?なセットで熱唱の応酬。
いや、確かに第2幕は(違う意味で?)「神がかって」いましたし、第3幕の神々しさは息をのむほど。
合唱も含めて歌手の皆さんのテンションの高さは驚異的!
スイッチが入ったまま切ろうとしても切れずに、過電流が流れて、火花が飛び散っています。
火災寸前…。

飯守泰次郎さんの指揮する読響は、出だしこそ「回を重ねればさらに良くなるのでは?」などと不遜なことを考えたのですが、おそらく飯守泰次郎さんの煽りに乗ってしまい、同じく煽りに乗っていた歌手の皆さんとの競い合い状態に突入し、それこそ神々しいまでの音響を構築。

演出や舞台装置は、私の知能指数ではよくわからなかったのですが、回る、回る、…。
そして頻繁に登場する、よろよろと、必死に、階段を上に登ろうとする人。
色彩感はあえて抑えた舞台だと推察しますが、意味不明でも視覚効果は面白い。
おそらく、主要キャストだけでなく、合唱の末端に至るまで、動作が徹底されていたのではないでしょうか。
(私がその動作の意味を理解できたかどうかはともかく)棒立ちで歌う場面皆無の、迫真の演技を伴った、迫真の歌唱でした。
これぞ、「劇」です。
(5階席から遠景を見ていると、眼鏡をかけていないのはともかく、髪の毛ふさふさで、「本当に福井敬さんですか?」と一瞬思ったのは内緒です。)

カーテンコールでの歌手の皆さんへのブラボーもかなりのものでしたが、やはりマエストロにはブラボーの嵐。
21世紀の日本、時代がようやく飯守泰次郎さんに追いついて?「場」が設定されるようになってきたことは本当に喜ばしい!

そう言えば、昨年の東京シティ・フィル主催の、飯守泰次郎さんによる「チャイコフスキー・レクチャー」で「ワーグナーなら全幕を指揮し終わっても平気で、もう一回振っても良いくらいなのですが、チャイコフスキーは異様で、交響曲一曲で心臓バクバクです」と語っておられました。
確かに、平気そうなおだやかな表情でカーテンコール舞台に出ていらっしゃいました。

スタッフ
指揮:飯守泰次郎
演出:クラウス・グート

美術:クリスチャン・シュミット
照明:ユルゲン・ホフマン
映像:アンディ・A・ミュラー
振付:フォルカー・ミシェル
演出助手:家田淳、太田麻衣子
合唱指揮:安部克彦
舞台監督:大仁田雅彦
公演監督:曽我榮子

キャスト
アムフォルタス:黒田博
ティトゥレル:小田川哲也
グルネマンツ:小鉄和広
パルジファル:福井敬
クリングゾル:泉良平
クンドリ:橋爪ゆか
2人の聖杯守護の騎士:加茂下稔、北川辰彦
4人の小姓:渡海千津子、遠藤千寿子、森田有生、伊藤潤
6人の花の乙女たち:青木雪子、坂井田真実子、岩田真奈、鈴木麻里子、磯地美樹、小林紗季子

合唱:二期会合唱団
管弦楽:読売日本交響楽団

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