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2012年9月15日 (土)

アルミンク/新日本フィル(2012/9/15)

2012年9月15日(土)14:00
すみだトリフォニーホール

指揮:クリスティアン・アルミンク
新日本フィルハーモニー交響楽団

(第499回定期演奏会)
ソプラノ:リーサ・ラーション
バリトン:ロベルト・ホルツァー
合唱:栗友会合唱団

ブリテン:イリュミナシオン
ブラームス:ドイツ・レクイエム

いやー、参りました。
「3.11前のこのコンビ、復活?」などと言う分析的な聴き方を許さぬ、深い、深い、感動を与えていただきました。
興奮でも感激でもない。感銘、感動です。

前半のブリテンの曲は、“予習”もしなかったので、たぶん私は初めて聴いたと思いますが、なんとなんと、素晴らしい曲ではないですか。
いや、これだけ曲が素晴らしく聞こえたのは、歌唱も演奏も素晴らしかったためでしょう。
、弦楽合奏の緊迫感のある歯切れの良い音をバックに、澄んだ美しい声をホールに満たしたソプラノ独唱。
アルミンクさまが招聘する外国人歌手にハズレはない…という経験則が、今回も成り立っています。
演奏、歌唱が終わった後も、歌手が脱力するまで静寂が保たれ、その後は熱烈な拍手。
カーテンコールの回数も、前半の珍しい部類の曲なのに、何回も…。
会場全体が義理の拍手などではない賞賛の拍手でした。

後半はブラームスのドイツ・レクイエム。
前半の弦楽合奏でも感じましたが、かつてのこのコンビの一体感が復活したのでしょうか?
音の溶け合い、パワー、ニュアンスなど、近年まれに見るこのコンビの演奏かも…。
もっとも、3.11前は、こういうコンビだったんですよねぇ…。
私がこのコンビの演奏を聴くのは、6月のブッフビンダーさんの協奏曲の時以来ですから断言は出来ませんが、ぎくしゃくしていた関係が、「あれ以前」の状態に近づいたのなら、こんなに嬉しいことはありません。

栗友会合唱団のハーモニーにも深く感銘。
小さな声もニュアンスを失わず、声をはりあげた場面でも透明感を失わず。
この演奏における純然たる主役だったような…。
もちろんそれを最終的に引き出したのはアルミンクさまですけど。

聴いているうちに、何かに包まれるような充足感。
気持ちは高揚しているような、安息の状態のような…。
興奮とも違う、感激とも違う、気やすく使い過ぎている「感動」とは、本当はこういうものか…と思いました。

独唱のお二人は出番が少ないのがもったいないほど。
出番を待つ間、背後で鳴る音に心底浸っていたようにも見えましたが…。
演奏終了後はアルミンクさまが指揮棒を置くまで静寂を保った会場。
その後は大喝采でした。
良い演奏だと、会場も自然と反応しますね。
終演後の楽団員の皆さんのお顔も、心なしか、「これまで」とは異なった、嬉しそうな、満足そうな表情に見えました。

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