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2012年9月24日 (月)

スクロヴァチェフスキ/読響(2012/9/24)

2012年9月24日(月)19:00
サントリーホール

指揮:スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ
読売日本交響楽団

(第518回定期演奏会)
クラリネット:リチャード・ストルツマン

ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」序曲
スクロヴァチェフスキ:クラリネット協奏曲
(日本初演)
ワーグナー(デ・フリーヘル編):楽劇「トリスタンとイゾルデ」
               “オーケストラル・パッション”

ブルックナーでなくても信者の集会!
異教徒の含有率は僅少!
客席はもちろん、オケのメンバーもマインドコントロールの術中!でした。

冒頭の「魔弾の射手」序曲は、出だしがほんの少しだけ…。
しかし、それは些細なこと。
すべり出してしまえば無問題。
オケの皆さん、一曲目から身体を大きく揺らしての熱演。
序曲が終わったばかりなのに汗を拭うメンバーの方も…。
これは良い時の読響です!

ストルツマンさんの独奏によるスクロヴァチェフスキさん自作のクラリネット協奏曲では、ストルツマンさんの作曲者に対する敬意の念は、態度(深々としたお辞儀)だけでなく、妙技の域を超越した神業にも現れています。
この、次はいつ演奏するかわからない曲に対して、読響のメンバーはこれ以上ないほどの献身的な演奏!でした。
この緊迫感に満ちた演奏、その演奏を、会場ノイズが極めて少ない空間で、心底聴き入った聴衆。
この曲が名曲かどうかは、素人の私にはわかりませんが、今宵の演奏が超名演だったことは、私にもわかります。
これまでに何曲か聴いたスクロヴァチェフスキさん自作の作品で、たぶん一番感銘を受けたと思います。
そして、私にとってはずいぶん久しぶりにストルツマンさんの生演奏を聴けたことも、望外の喜びでした。

休憩後の「トリスタンとイゾルデ」(デ・フリーヘル編)は、「オーケストラル・パッション」という副題?がついていますが、聴いた印象だと、その題に深い意味はないのかな?
あくまでもシンフォニックなトリスタンのイメージです。
そのシンフォニックな曲(演奏?)に対して、オペラ的な要素の欠如…という不満を全く感じさせないのは、演奏がほぼ完成系に到達していたからでしょう。
それくらい、指揮もオケも凄かった!
ソロを弾いたor吹いたメンバーの皆さん、技量が高いことは日頃から承知しているつもりですが、今宵は輪をかけて素晴らし過ぎました。
単にテンションが高いだけでなく、隅々の表情付けまで。

「前奏曲と愛の死」という「究極のキセル」よりは十分に長かったですが、この曲を楽劇の短縮版として聴かない方が良いのでしょう。
Mr. Sの作り出した音響も、上質の管弦楽曲だったと思います。

それにしても読響は、いつでもこのレベルの演奏に到達するわけではないように思いますが、さすがにMr. Sが指揮台に戻って来れば、たぶん読響として最高の音を鳴らします。
まるでヴィオラとチェロにもコンマスが居るかのようなオケ、全力投球が目にも見えます。

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