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2012年9月29日 (土)

スクロヴァチェフスキ/読響(2012/9/29)

2012年9月29日(土)14:00
横浜みなとみらいホール

指揮:スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ
読売日本交響楽団

(第58回みなとみらいホリデー名曲シリーズ)

ベートーヴェン:交響曲第2番
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」

コクがあるのにキレがある…と言うのは、死語なのかな?
いや、前にも同じことを書いたような気も…。

そのままブルックナーに変わってもおかしくない繊細なニュアンスの微弱音から、スパッと立ち上がるスピード感のある音!
快感以外の何ものでもありません。

この老巨匠ただ一人から、パワーを分けてもらった数千人の聴衆。
オケのメンバー数十人もしかり?
マエストロの指揮棒一本は、音を操作し、増幅するプリメインアンプ。
いや、D/Aコンバータも含みます。

前半の交響曲第2番からして、ふわっと包まれるようでいて切れ味も鋭いという二律背反をハイレベルで実現した演奏。
いや、それにパワーが加わるという「三」律背反かな。

個人的に食後で少し眠かったので、あまりの気持ち良さに寝てしまいたくもなりました。
あの音を聴きながら寝たら、さそかし気持ちよいでしょう。
しかしもったいなくて、とても寝れない貧乏性の私…。

比較して優劣をつけようとするのは品がないとは思いますが、昨夜聴いた別のオケのブラームスの演奏とは大違い。
いや、僅差なんですよ、物理的には。
しかし例えば、95点が98点になることの僅差は、聴感上の大きな差となるのです。

後半の交響曲第3番「英雄」は、出だしから目の覚めるような演奏。
いやいや、前半の2番だって、私が勝手に食後で眠かっただけで、同じく目の覚めるような演奏だったはずです。
細部まで音づくりが徹底され、緻密かつ勢いのある演奏。
微弱音は繊細かつ絶妙のニュアンス(←語彙枯渇失礼!)。
この微弱音のささやきは、先述のように、そのままブルックナーに移行しても通じるような音ですが、しかしそこから立ち上がる音は、まぎれもなくオールドでないベートーヴェン。
21世紀を生きる老巨匠は、21世紀のベートーヴェンを鳴らします。

昨夜の演奏(私は未聴)では、ネット上でいくつか「ホルンが…」という感想を拝見しました。
本日の演奏でも多少は気にはなりました。
しかし、ミスターSの創り出す音楽は、全てを帳消しにして許してしまいたいものがありました。

私は最近、なぜかみなとみらいホールとは相性があまり良くなく、本日も私の近くの席などで、集中力を妨げられる事象がありました。
それでも、気を取り直して聴いた分だけでも「ああ、生きていて良かった!」と思えました。

ミスターSのベートーヴェンは生で結構聴かせていただいていますが(日本に居ながらありがたいこと!)何回聴いても新鮮な驚きがあります。
想像するに、3日続けて演奏するオケのメンバーもそうなのではないでしょうか?

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