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2012年10月16日 (火)

ウィーン国立歌劇場「サロメ」(2012/10/16)

2012年10月16日(火)16:00
東京文化会館

ウィーン国立歌劇場日本公演
R. シュトラウス:サロメ

とりあえず申し込んでみたエコノミー券の抽選に当選してしまった平日マチネ。
新国立のZ席は当選しないのに、こういうのは当選するのだから、お金が出て行くわけだ…とぼやきつつも、嬉々として半休をとって東京文化会館へ。

これは凄い!
ピットのオケはさすがは天下の国立歌劇場管弦楽団、歌手を食うほどの壮絶な音響!
少女から鬼気迫る化け物に変貌するサロメ!
それに絡むヘロデ、ヘロディアス。
恐れ入りました。

当初は、代役の指揮者がペーター・シュナイダーさんでは文句を言う筋合いはないですが、ウェルザー=メストさんの指揮で聴きたかったのは事実…などと思っていました。
でもまあ、現地ウィーンでのレパートリー上演を日本で観れたと思えば良いかな(暴言失礼!)…などと思っていた自分が恥ずかしい。
白熱し、高揚していく舞台は唖然とするしかありません。

最初のうちこそ、あ、さすがは国立歌劇場管弦楽団、木管のソロは言うまでもなく、ティンパニ至るまで、音色は極上!…などと分析的に聴いていましたが、次第に圧倒されるようになり、「味わう」から「受け止める」しかない状態になりました。

最後の方、7つのヴェールの踊りの後は、サロメの歌唱は神がかり的。
合いの手を入れるヘロデもヘロディアスも高揚し、相当に凄いことになっていましたが、ピットのオケは歌手を食ってしまうほどに雄弁、多弁、強烈、炸裂。
(5階席で聴いた印象です。)

演出は取り立てて目立たず、今の前衛的な演出から見れば、仕事はちゃんとしたのかい?…と言いたくなるような気もしますが、ピットと舞台上の歌手がここまでヒートアップすれば無問題。
いや、もしかして音楽に気を取られて、私が演出の深い意図に気づかなかったのかな?

5階席の私からは(前のめりになると後ろの方の視界を遮るので)ピットの指揮姿はあまり見えなかったのですが、さすがは手慣れたマエストロ、自然体で、ひょい、ひょい、と振っている様子。
代役などは余裕でこなす百戦錬磨の一級職人です。

実は前の日にカラヤンのサロメのCDを聴いて少し後悔しました。
うますぎる、格が違う。
…しかし杞憂でした。
天下の国立歌劇場管弦楽団の生演奏は、ハンパではありませんでした。
これに太刀打ちできるオケは、当然、世界にほんの少ししかありません。
門外漢の私には、今回の国立歌劇場管弦楽団に、どれくらいエキストラが含まれているのかは存じ上げません。
でも、そんなことはどうでも良い、壮絶な体験でございました。
音楽の力は強し!
演出で煽らなくても…。

指揮:ペーター・シュナイダー
演出:ボレスラフ・バルロク
美術:ユルゲン・ローゼ

キャスト
ヘロデ:ルドルフ・シャシンク
ヘロディアス:イリス・フェルミリオン
サロメ:グン=ブリット・バークミン
ヨカナーン:マルクス・マルカルト
ナラボート:ヘルベルト・リッペルト
小姓:ウルリケ・ヘルツェル
第1のユダヤ人:ヘルヴィヒ・ペコラーロ
第2のユダヤ人:ペーター・イェロシッツ
第3のユダヤ人:カール=ミヒャエル・エブナー
第4のユダヤ人:ウォルフラム・イゴール・デルントル
第5のユダヤ人:アンドレアス・ヘール
第1のナザレ人:アルマス・スヴィルパ
第2のナザレ人:ミハイル・ドゴターリ
第1の兵士:アレクサンドル・モイシュク
第1の兵士:ダン・ポール・ドゥミトレスク
カパドキア人:ヒロ・イジチ
奴隷:ゲルハルト・ライテラー

管弦楽:ウィーン国立歌劇場管弦楽団

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コメント

木管のソロはほとんどがエキストラですよ。(笑)
この日、正団員としてソロを担当した木管は、フルートのフルーリーのみです。

投稿: 通りすがり | 2012年10月22日 (月) 16時44分

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