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2012年10月16日 (火)

フェドセーエフ/チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ(2012/10/16)

2012年10月16日(火)19:00
サントリーホール

指揮:ウラディーミル・フェドセーエフ
チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ

<フェドセーエフ80歳記念ツアー>
ピアノ:小山実稚恵

ラフマニノフ:ヴォカリーズ
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番
スクリャービン:左手のための2つのノクターン
(アンコール)
リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェヘラザード」
チャイコフスキー:「くるみ割り人形」
         ~「アラビアの踊り」
(アンコール)
チャイコフスキー:「白鳥の湖」
         ~「4羽の白鳥の踊り」
(アンコール)

私にしてはかなり珍しく、招待券をいただきました。
(ありがとうございます。)
半休をとって東京文化会館16:00開演の「サロメ」鑑賞の後、19:00開演のサントリーホールへ。
上野→溜池山王は、銀座線で17分。
時間的には余裕のハシゴ。
しかし平日に遊びほうけて、とても仕事を持っている人間とは、自分でも思えません。

閑話休題。

フェドセーエフさんと(当時の名称の)モスクワ放送響というと、20世紀に聴いた荒々しい演奏を、今でも思い出します。
しかし相当に久しぶりに聴いた前回の東フィルへの客演で、変貌ぶりに驚きました。
この日も当然、その変貌した後のフェドセーエフさん。
ニュアンス豊かで優しい音。
エレガントです。

ラフマニノフのヴォカリーズでふんわりと始まった本番。
しかし、チューニングでは鋼(はがね)のような音が鳴り、鉄のカーテン(死語?)の名残りのような音で、ウィーン国立歌劇場管弦楽団とはだいぶ違うなぁ…と思いました。
しかし、フェドセーエフが振ると、音が変わります。
深い、深い、味わい深い演奏。

続いて、小山実稚恵さんの独奏によるラフマニノフの協奏曲。
最初のうちこそフェドセーエフさんに合わせて?優しく弾いていた小山さん、第2楽章あたりからハイテンションになり、凄い、凄い。
その小山さんの繰り出すパンチを、懐深く、優しい音で受け止めていたフェドセーエフさん、最後の最後だけは、少しだけ昔を思い出すように鳴らしたのかな?
それでも昔に比べれば相当に節度ある音だったと思います。
最強奏でも若い頃のように、うるさい音になりません。

小山実稚恵さんによるアンコールはスクリャービンの左手とのこと。
(左手だけで弾いていたことに気がつきませんでした…。)
会場の熱狂を冷ますかのように、本編のフィナーレとは一転して、優しく紡がれた、粒立ちの良いピアノの音、きれいです。

後半のシェヘラザードでは、ごくごく部分的には煽り、加速を入れるものの、それはかなりの例外で、全般的にはやはり味わい深い演奏。
縦の線はあえて揃えなかったのか、微妙にずれる場面も何回かありましたが、カチッ、カチッと合わせるよりも、よほど魅惑的な効果を生んでいました。
コンサートマスターのソロはもちろん、それ以外の奏者のソロも、皆さん、めっぽう上手い。
技術的に、と言うよりも、興がのった…という月並みな形容が適切かわからないが、テンションの高い演奏をしているのに粗雑な音は皆無です。

アンコールは「くるみ割り人形」と「白鳥の湖」から一曲ずつ。
私の好みからすると、前者は少々遅め、後者は少々早めでしたが、これはこれで楽しい体験でした。
アンコール2曲でオケが解散した後、舞台に呼び戻されたフェドセーエフさんの一般参賀。
野獣の面影の消失した紳士のフェドセーエフさん、聴けて良かったです。

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