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2012年10月27日 (土)

カンブルラン/読響(2012/10/27)

2012年10月27日(土)18:00
サントリーホール

指揮:シルヴァン・カンブルラン
読売日本交響楽団

(第519回定期演奏会)
バリトン:大久保光哉
アルト:藤井美雪
朗読:明野響香、トーマス・クラーク、谷口優人
合唱:ひろしまオペラルネッサンス合唱団
合唱指揮:もりてつや

ツェンダー:「般若心經」
      - バリトンとオーケストラのための
      
(創立50周年記念 読響委嘱作品、世界初演)
細川俊夫:「ヒロシマ・声なき声」
     - 独奏者、朗読、合唱、テープ、
       オーケストラのための

細川さん、ツェンダー氏に大量リードで圧勝!…という次元の話しではないですが、細川さんの曲の、凄惨、悲痛な音響の交錯に圧倒されました。
もちろん作曲も凄いのですが、それを音にしてみせたカンブルラン様あってのことでしょう。

みなとみらい線~東横線~目黒線~三田線で、みなとみらい→六本木一丁目。
武蔵小杉で隣りの番線(同じホーム)に乗り換えるだけ。
みなとみらい15:00開演の都響はマーラーの第3番一曲だけなので、サントリーホール18:00開演の読響へのハシゴは余裕…と思っていたら、一般参賀に参加したのでギリギリでした。

まずはツェンダーさんの新作、般若心経。
ヴァイオリンが居なくて、ヴィオラ首席の鈴木さんがコンサートマスターっぽい席に座るのにちょっと驚きます。
でも、鈴木さん、元々弾きっぷりはコンサートマスターみたいにゴリゴリゴリなので、違和感なし。
小太鼓をこするような音や、弦楽器の特殊奏法も不思議な音。
般若心経を歌う大久保さんも熱演と言って良い歌唱でした。

で、一応、休憩前は、良い曲が出来ましたね…というような感じでいたのですが、後半でぶっ飛びました。

凄惨、凄惨、凄惨。
とどろく音響の第1楽章の後、合唱が入り、少女による語りに次第に様々な音や言葉が重なって、言葉が聴き取れなくなっていく様は形容し難い無慈悲の災厄。

語りの3人が退場した後の楽章も、凄惨な有無を言わさぬ音響と、悲痛な微弱音とが、何度も、何度も、押し寄せては入れ替わる。
こういう曲をカンブルラン様の指揮で、読響定期で聴けるということは、得難い体験…と言って良いのでしょう。

後半の細川さんの曲の印象が強すぎて、終演後は前半のツェンダー氏の委嘱初演の印象が薄れてしまいましたが、ツェンダー氏の新作を聴く機会、それもカンブルラン指揮の読響定期で…というのは贅沢な体験なのでしょう。

…というわけで、読響さん、本当に良い常任指揮者を獲得されましたね、と何度でも思うわけですが、カンブルラン様がこういう曲も普通の曲と同じように振ってしまって、下野さんの立場が微妙…というのは考えすぎかな?

ちなみに、帰宅して読響のプログラム冊子の解説を見ると、細川さんの曲のの少女、少年の朗読はドイツ語とあります。
あれを日本語でやったのは、私のようなドイツ語のわからない者にとっては物凄く効果的で、ドイツ語のままやってたら、今回ほどの圧倒的な印象は受けなかったかもしれません。
どなたの発案なのでしょう?
素晴らしい!

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