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2012年10月28日 (日)

尾高忠明/東響(2012/10/28)

2012年10月28日(日)14:00
サントリーホール

指揮:尾高忠明
東京交響楽団

(第604回定期演奏会)
バリトン:ローマン・トレーケル
混声合唱:東響コーラス

《東響コーラス創立25周年記念②》

武満徹:波の盆(TV音楽の演奏会用編曲版)
マーラー:リュッケルトによる5つの詩
ウォルトン:オラトリオ「ベルシャザールの饗宴」

尾高さん、ピーター・グライムズを振らなかった無念さを、この一曲に全てぶつけたのでは?というような壮絶、白熱の、凄すぎる演奏、歌唱。
東響コーラスを擁する東響だから出来た尾高さんのための演奏会!でしょう。
少なくとも後半は、最近の東響定期でもトップクラスの演奏だっtのではないでしょうか。

武満徹:波の盆は、耳当たりの優しい曲。
なんか、尾高さんが振ると、エルガーあたりを思い起こしてしまうのは私だけでしょうか?
この曲が選曲された理由は存じ上げませんが、尾高さんにピッタリハマった曲だったかもしれません。

リュッケルトによる5つの詩は、私はやや苦手曲で、席の位置も反対側に近い場所だったので、あまり語る資格はないのですが、声に寄り添う東響の木管の音は極めて美しい。

…という感じで、前半はまったりとくつろいで聴いていたのですが…

休憩後のウォルトン:ベルシャザールの饗宴が壮絶!
最初から壮絶!
私は聴いていて肩に力が入ってしまい、大音響が一段落するたびに肩の力を抜く動作をしたくらい。
東響にしては荒々しい部類の音響になっていたように感じましが、激しく攻め続けた結果でしょう。
東響コーラスがアマチュアとは思えないうまさなのはいつものことではありまするが、オケと同様に尾高さんの動作に反応して、いつもの澄んだハーモニーより、荒々しいくらいの迫力だったのも印象的でした。

尾高さんがウォルトンを振れば悪い演奏になるはずはない…などという、斜に構えた姿勢で足を運んだ自分を激しく反省させられる圧倒的な演奏。
大変失礼しました、恐れ入りました、そうですよね…。

暗譜の東響コーラスはP席を埋めて、オルガンの脇にも座る大人数。
LA、RAブロックの後ろにはバンダ。
ハリウッド映画のサウンドトラックなんか目じゃない迫真の大音響(←比較するなと叱られそうですが…)。

尾高さんの、尾高さんによる、尾高さんのための演奏。
おそらく尾高さんの東響定期客演は相当に珍しい(数年前に川崎名曲はあったかな)と記憶していますが、よくぞこの曲を大友さんが譲りました(?)。

思い起こせば東響は、大友さんの指揮で英国音楽には定評があったはずです。
この曲も大友さんの指揮で取り上げたことがあったと思います。
その下地のある東響に、英国音楽を振ると激しい激しい尾高さんが客演。
尾高さんの客演決定が先でしょうが、まるでこの曲のために尾高さんが呼ばれたような…。
こういう演奏を聴いてしまうと、やっぱり尾高さんにはもっと、ウォルトンやエルガーを振ってほしいと思ってしまいます。
尾高さんによる続編を期待したいところですが、音楽監督に就任するジョナサン・ノットは、お国ものはどうなのかな?

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